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kurit3
おやすみ。また明日。
雨が降り出した夕方。
玄関のドアを開けてくれた翔太くんが子供みたいな顔して立っていた。
〝おかえり“
なにか食べたいものを作っていたみたい。
以前料理はしないって言ってたけど、今日はキッチンとベッドを行ったりきたりして
なんかあったのかな、、と思ったり。
〝aoiさん、ごはん炊いて?“
甘えるように笑って言った時の顔が
なんだか泣き出しそうに見えて、
この子こんな顔もするんだなぁと思った。
セックスで果てた直後、私の肩に頭をくっ付けて
〝aoiさん。もし俺がいなくなったらさ、俺の荷物実家か会社に送ってね“
急にそんな事言うから少し驚いて
「なんでそんなこと言うの?心配するじゃない」
強く抱きしめて、シャンプーしたばかりのいい匂いがする髪を撫でて、おでこに唇を寄せた。
ちょっと泣きそうになってる私に気付いて
〝もしもだってば“
と笑うから
「どこにも行かないで」
〝行かないよ“
そう言って、今度は私を抱きしめたまま眠ってしまった。
わかってる、今日はなんとなく寂しい気分なんだって事。
驚かせるようなことを言って反応してもらって安心したいんだって事も。
理由なんかなくたって、心が弱る日もあるよね。
だから、そんな日は、いつでも抱きしめて大丈夫だよって言ってあげるから
また明日もがんばろうね。
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