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母性の奴隷

わたし時々燃えます。お母さんスイッチ(強)が入りっぱなしになって燃えます。入るのではなく、入りっぱなしになります。ちなみにOFFは見当たりません。なので消せません。OFFは天から降ってくるものなので、それを待たなければなりません。

わたしは普段3人の子どものお母さんをしていますが、お母さんスイッチ(強)が入りっぱなしになると、この世のすべての子どもがわたしの子どもになります。この世のすべての動物がわたしの子どもになります。この世のすべてのおじさんがわたしの子どもになります。
勝手に愛でて、勝手に嘆いて、勝手に怒ったりしますので(もはや地球上のすべての生き物へ)、職場のみなさんや夫や、わたしに勝手に愛でられたりした方々には後になって申し訳なく思ったりします(思わなかったりもします)。

でもこれって、この世のお母さんみんな経験してないですか?
頻繁ではないにしろ、一度は勝手によその子どもとよその動物とよそのおじさん愛でてるよね?


さて。数年前、夜中に長男が嘔吐したことがあったのだけれど(腸炎でした)。同じ布団で眠っていた長男のお腹あたりから、嘔吐する直前の「ぎゅるぎゅるぎゅる…」という普段聞き慣れない音が聞こえて、ぐーぐー寝ていたはずのわたしは飛び起き、考える間もなく仰向けで寝ていた長男を抱きかかえ、布団にたまたま敷いてたバスタオルあたりに吐けるように、抱いたままうつむかせたのね。目が醒めて2秒くらいの出来事。

その時思ったことは
え。わたしってすっごいお母さんじゃない(きゅるるん、ハート、キラキラの星付き)ではなかった。

わたし母性にがんじがらめにされてる。母性の奴隷。なんかかなしい。


魔法のランプの精が、ランプから離れて遠くに逃げようとしても、手首のブレスレットがそれをさせない場面分かる?ロックかかったみたいになるシーン。※個人の感想です

それです。母性。母性がわたしに手錠かけてるの(ブレスレットですらなくなってるし)。ていうか母性が手錠なんだよ。※個人の感想です

この手錠のやっかいなところは、ホルモンバラスや気分によって、なくてはならない必需品というか、共依存というか、時々飲みたくなる過剰に甘い飲み物というか…に、かわってしまうところなのです。それもお母さん方わかってくれるよね?

まぁしかし。人間を育てるには、親のどっちか1人くらいは母性でがんじがらめにしておかないといけないくらい、人間は弱くて成長するのも遅いのでしょうかね。

そしてわたしは今日も母性を捻出し、自分を騙し、家事をやっつけながら子どもたちにごはんを食べさせています。

#母性の奴隷 #子育て

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