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第1章④選ばれた!市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIALその6〜暮らしと働く編

Hello,Note!
毎週金曜日にお届けする泉北ニュータウン物語。ゆるくときに隔週になりつつ更新しております。

泉北ニュータウン物語の全体像はこちらから

ここ数回は2018年1月に公募が行われた50周年を実施するにあたり市民とそれを応援するプラットホームSENBOKU TRIAL(市民委員)は、11名が選ばれた事例とその後の取り組みを紹介しています。

SENBOKU TRIALとは

50周年から51年目へ、そしてその先の未来へつなぐため、泉北を面白くする市民企画プロジェクト「SENBOKU TRIAL」。「SENBOKU TRIAL」とは公募で選ばれた市民提案の暮らしのアイデアを、市民と泉北に関わる企業・自治体等がパートナーになって実現するプロジェクトです。これから、まちのあちこちで動きだすTRIALを応援し、参加し、みんなで泉北ニュータウンを楽しむきっかけとして、泉北ニュータウンまちびらき50周年事業の一環で実施されました。

地域に開かれたコワーキングスペースの開設「暮らし はたらき つながる箱」@公園

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地域に開かれた コワーキングスペース 「暮らし はたらき つながる箱」プロジェクトを主宰された西恭利さん。普段は建築士でありながら、地元泉北ニュータウンに暮らし×働くことが身近な場を目指されています。

緑あふれる公園に隣接し、農に近い住環境を生かしながら仕事ができる暮らしを実現するため、建築・不動産と人を結びつけるプラットフォームとなるコワーキングスペースを開設します。 また、地域の方に開かれた、地産地消食材を提供するオープンキッチンを企画します。 私は、50年後の泉北のまちが、空き家、空きスペースの既存ストックを有効活用し、ベッドタウンとしてのニュータウンではなく、仕事、暮らしが交じり合い、地域の中で循環するニュータウンになっているといいと思っています。 皆さまのご来場をお待ちしております。
http://senbokunewtown50th.com/project/244/

とのことでスタートしました。


『泉北ニュータウンの再生』の新事業計画を描きベンチャー育成のセンターに事務所を開かれました

当時、西さんの事務所は、(株)さかい新事業創造センター[S-Cube]に入居されていました。

西さんのFacebookより紹介記事を拝借します

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https://www.facebook.com/dandiri.kitchen/photos/a.1640455252891173/1861923954077634 より引用しました。

公園×カレーからはじまった、その名も、だんじりキッチン

西さんは建築でありながら、西さんのプロジェクトは常に現場から始まります。

スタートされたときの西さんのコメントです。

なにか大きなフェスティバルのようなものでなくても、
豊かな自然あふれる公園でこじんまり居心地の良い空間ができないか…
堺市泉北ニュータウン魅力発信プロジェクト
だんぢりキッチン班 ミーティング。
廃校される小学校から、処分品として出されたリアカー。
こいつを再生して、公園まで行ってキッチンなんかどう。
農が近くにあるニュータウンの利点を生かし、地産地消の料理。
ん~、料理は何かな? やっぱカレーでしょ。
そして、名付けた『泉北カレー』
めざすは、公園で造るカレーを囲み、ささやかなコミュニティー。
はたして、そのカレーに人が集うのか。
リアカーの行方は。
そして、泉北ニュータウンは、どんなまちになってゆくのか

そのリヤカーとはこのリヤカーです。
曖昧な記憶ではありますが、確か知人から譲り受けたか、余っていたリヤカーの活用をスタートされたそうです。

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写真はだんじりキッチンFacebookページよりお借りました。

当初は、泉北をつむぐ まちとわたしプロジェクトでの企画でスタートされました。「まちの住みかを楽しもう in 泉北ニュータウン  公園使いこなし社会実験byつむプロのなかで、出発されました。

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泉北をつむぐ まちとわたしプロジェクトとは?

泉北ニュータウンに大きな変化を生み出された取組の一つです。

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※ HPをスクリーンショットしました(2021年2月スクリーンショット)

堺市南区に位置するニュータウンや農村地域を含めた泉北地域。この地域では、人口減少、少子高齢化、空き家の増加、新旧住民の交流などの課題を抱えています。こうした現状のなか、地域住民自身が、独自の発想と実践によりまちの課題を解決しながら、地域の魅力を向上させていくことで豊かなまちづくりを進めようというプロジェクトが2014年より始まりました。
このプロジェクトは、泉北のまちの豊かな資源を受動的に享受するだけではなく、その資源を活用し、豊かな生き方・暮らし方を新しい価値観として提案・実践・発信することを目的に活動しています。
約60名に上る、10代から70代の幅広い年代の方が参加し、地域内のまちあるきやミーティング、スキルアップワークショップに参加しながら、泉北のまちなかに新たな魅力を生む企画を考え、実践しています。
HPより
http://senboku.wp.xdomain.jp/about

つむプロでは、独自の発想と実践によりまちの課題に結びつけるワークショップを通じていくつかのチームが生まれています。

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※写真はプロジェクト紹介のページからお借りしました。

その一環で、西さんの呼びかけによるこの指とまれでスタートしたのが「だんじりキッチン」

だんじりキッチンの取組み

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※写真はFacebookページよりお借りしました。

活動は基本的に、公園で行われるイベントにあわせて出店されていました。

コンセプトは、

老朽化する公園や住宅街。
今のままではニュータウンがオールドタウン化し、果てにはゴーストタウンになってしまう可能性すらあります。
「まちの住みか」という概念で公園をシェアし、アウトドアリビングとしての機能があれば面白いのではないか。個々の住宅を豊かにすることも大切ですが、毎日の暮らしの傍らにリビングとしての公園があり、そこにささやかなコミュニティができれば。
「泉北ゴールドタウン」になることを願って。

という思いで実施されていました。

その中で、西さん自身の建築の面と、仕事と暮らしがもっと身近になればと、将来的に西さんの事務所と泉北で働いて方も使えるコワーキングスペースの提供をずっと考えてらっしゃいました。

そこで50周年事業で市民企画プロジェクト「SENBOKU TRIAL」に提案され採択されました。

当初は、「泉北再生工場」

当初は、プロジェクト名 〈仮称〉泉北再生工場…でした。
西さんは「再生工場」というフレーズが好きで、伸び悩む選手や他球団で戦力外となった選手、トレードで移籍してきた選手を再生させ、コンバートや起用法を変えて活躍の場を与える野村監督の言葉を借りたそうです。

まちも同じで、使われなくなった空き家や既存ストックをどう活用させて、蘇らせるのか、ここにかかってると思うんです。そんな役割の一部でも担うことができれば、うれしいと思っているということです。

ここから、たくさんの対話が始まりました。

泉北再生工場では、職住一体の「泉北スタイル」を実現するための不動産とのマッチングや、ちょっと事務所や仕事がしたいなという方のコワーキングスペース、そして、地産地消の野菜を使った料理が提供できる「だんぢりキッチンcafe」を展開できればと考えられていました。

西さんの夢を大きく描いたものです。

その場としての箱や、コワーキングスペースを使いたい方、ちょっとcafeやってみたい方を探しながら、これまでも取り組んできた公園で進めていこう!ということになり、いきなり「ハコモノ」ではなく、ソフト型のコワーキングスペースを進めようということになりました。

ブレインする?が合言葉のコワーキングスペース

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そして、2017年11月19日 日曜日
地域に開かれたコワーキングスペースを開設されました。

「住むだけではなく、
 暮らし、働き、つながるニュータウンへ。
 是非。遊びに来てください!」

と呼びかけ開催。

泉北をつむぐまちとわたしプロジェクト+泉北だんぢりキッチン企画をベースに開催されました。

西さんと対話するなかで生まれたキワードは『今日、ブレインする?』です。

相互に刺激され、泉北ブレインとして仕事人たちのつながりが生まれ、チャンスは広がるようなまちの文化があるから初めて場が生きるのでは?と議論を行いました。

西さんの言葉では、
まだ暗い朝、公園を行き交う人と軽く挨拶しながら朝ラン。今日もまちがはじまろうとしていた。
このまちは成熟し、未来のあたらしい形を模索しているように感じる。
それは、ベッドタウンとしてではなく、
チャレンジできるまちであったり、夢をかなえることができるまち。
泉北という軸に人が集い、時と場を共有したい。
今回めざしたのは、つくられた時ではなく自らが造る時。
ブレインストーミングでゆるくつながり、あいづちのある空間。
このまちの中で、そしてこのまちから、新しいビジネスやサービスが生まれる。
相互に刺激され、泉北ブレインとして仕事人たちのつながりが生まれ、チャンスは広がる。
このニュータウンでは、人々はこう誘うんです、
『今日、ブレインする?』と。
50年間、暮らしの一部としてあった公園から。
そして、51年目へ

当日はこれまでの西さんのつながりや、「ブレインする?」に共鳴した方がたくさん集まりました。

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その後続く「ブレインする」取組

その後も定期的に西さんは、取組を続けられました。


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新たな拠点ゆっくりばこ

そしてみなさん、その後、西さんがどうなったか気になりません?

そうです、実はリアルな場所が生まれました。2020年9月14日にオープンしました。

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※HPより写真をお借りしました

その名も!「ゆっくりばこ」

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ヨガ、旅するレストラン、カフェを起業したい方のチャレンジショップなどなど、、、

もちろん、飲食店営業と菓子製造業の許可を取得し、日替わりでカフェをやったり、レストランやったり、パン教室やったり。

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※HPより拝借しました

これから、どんな「ブレインする」場になるのか、西さんの動きがさらにきになります!

「場」を設けるということはどういうことなのか

コワーキング、ワーケーション、居場所、サードプレイスなどなど

地域活性化では「場」が必然のように語られ、どんどん生まれてきます。

でも、本来場所には、その場をつかう「ヒト」が中心にあるべきです。

その視点を体現されたのが西さんの「ゆっくりばこ」ではないでしょうか

2017年に公園で実験した、継続した、「ゆっくりばこ」ができたとイベントでくくるとわかりにくいかも知れませんが、

すごく長期的な視点で「泉北」と「暮らすこと」を見つめたからこそ、できる。

前回の記事では『まちづくりは、参加の場が肝』と発信しました。なぜなら、「参加」をすることは、どれだけお金を積んでも、持続できない。

でも、参加を通じて、住人が住民になる。

そのために「場」を設えるから機能する。

西さんの「場」も「参加」がデザインされてきたから、使われ続ける場が生まれます。

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