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身振り手振りを大きく〜ユーモア・コミニケーション


ユーモア・コミュニケーションを学んで良かったと思う出来事がありました。クラスで練習した「身振り手振りを大きく」を、日常生活で、思わずしてしまった時のことです。

長年、会社経営をされ、今も現役で活躍している知り合いの女性、Aさんが初期ガンの手術をしました。手術は無事成功、転移も無いとのことでした。

退院後、お目にかかるとひとまわり小さくなって、全く元気がありません。でも時間が経てばまた元気に戻るだろうと思いました。

けれどその後、いつ会っても元気がなく声も弱々しい。「体力がすっかり落ちてしまった」と言うAさんは、体力以上に気持ちが落ちこんでいるようでした。

さて、Aさんが手術後の経過観察で病院に行った翌日のこと。いつもと変わらない暗い表情で言いました。
「お医者さんに、経過は順調、これから体力が少しずつ戻ってくるって言われた」と。

それを聞いた私は、嬉しくて思わず反応。
「これから体力が戻ってくると言われたのですね!わーい!!」
と両手を上げて全身で喜びました。特に「わーい!!」の声はかなり大きく、飛び跳ねるような勢いでした。

次の瞬間、私はハッと我にかえり、内心焦りました。なぜなら、Aさんは目上の方なので、普段はかしこまって敬語で会話をしていたからです。

上げてしまった両手をそっとおろしながら…でも私は見逃しませんでした。彼女はプッと小さく吹き出したのです。私の「わーい!」がおかしかったようです。Aさんが数ヶ月ぶりに見せてくれた笑顔でした。私は嬉しくて笑いました。そして彼女も笑いました。

思わず両手を上げて喜んでよかった話でした。
おわり


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