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相棒 season20 #11 二人【ドラマ感想】

こんにちは。ちえです。
詳しいプロフィールはこちらです。

「低賃金で働く労働者が不可欠なんだ」

これから政治家が日本をどんな国にするか
垣間見た気分。
平均年収がついに韓国に抜かれたと
話題になったことを思い出しました。

このまま行けば、
私の息子たちの世代が大人になったら
語学力などの能力の高い人は
海外に行くのが当たり前になりそう。

解雇規制が厳しいのも背景にありますが、
解雇が容易な非正規雇用が増えてるのは
皮肉です。

企業側としては
たとえ自分の会社に合わない人間でも
解雇できないからリスクが高いです。

それに備えて、採用が減らしたり、
給料を低く抑えたりなど防衛手段に出れば
自分たちに跳ね返ってきますね。

○あらすじ

年末、峯秋の誘いで高級レストランを訪れた右京は、与党政調会長の袴田と経済界の重鎮が、会合を開いているところを見掛ける。個室のテーブルには、3人の席が用意されていたので、もう1人、参加者がいると思われた。同じ夜、落としたスマホを探していた少年が、大人同士が言い争う姿を目撃。それに気づいた男に、落としたスマホを持ち去られてしまう。

翌日、年末年始の当番勤務にあたっていた亘は、ある女性から呼び出しを受ける。同じく当番だった右京に、「紹介したい人がいる」と言い、連れ出した先は教会。そこにいたのは、亘の姉・由梨だった。ピアノ教師をしながら教会でボランティアをしているという由梨は、保護した記憶喪失の男性の身元を調べてほしいと依頼する。しかし、本人が“湊健雄”と名乗っている以外、手掛かりはなし。唯一、大手鉄道会社の駅売店の名前が記憶に残っているらしいが…!?

そんな中、右京と亘は、湊を最初に見つけた2人の少年から話を聞く。利発な2人は、当時の状況を分かりやすく説明してくれたが、何かを隠している様子。どうやら、片方の少年が、雑木林でスマホをなくしたようで…!? 身元調査の糸口を求めて、駅売店の本社を訪れた右京と亘は、同社が非正規雇用の賃金問題で紛争を抱えていることを知るが、湊に関する情報は得られなかった。同じ頃、少年のスマホを手にした男が、身分を偽り、2人のすぐそばまで迫っていた。

2人の少年は何を目撃してしまったのか!?
亘の姉が保護した記憶喪失の男とも関係が?
人々の思いが交錯するとき、驚きの真実が明らかになる!

公式サイトより

・特命係と捜査一課の視点

特命係は、亘の姉・由梨からの依頼で、
記憶喪失になった男性の身元を
調べ始めました。

捜査一課は、
由梨と一緒に教会でボランティア活動をしていた
マメさん(遠藤)が殺害されてから登場。

身元を証明するものを持っていなかったので、
時間がかかりました。

・杉下右京の観察力

「細かいところが気になる僕の悪い癖」

「よくそんなところに気がつくなぁ」と
驚かされます。

1.記憶喪失になった湊健雄に対して

「行方不明者リストには載ってない」と話すと
「もっと調べたまえ」と返ってきました。

彼は仕立てのいいスラックスを履いていました。

「それなりの身分の人では?」と気づく右京。

実際に最高裁判事だったので、
当たっていたわけですが…。

2.YouTuberボンバー高田

彼の端末の保護フィルムが
貼りっぱなしなのを見て、
「買ったばかり。何か臨時収入を得た?」と
気づきます。

このYouTuberが
湊健雄が身につけてた時計、財布などを
中古店に売ったことが判明。

3.デイリーハピネス

湊健雄が唯一覚えてる単語でした。
そこから、実際に店舗や本社に行って
話に聞きに行きました。

そこで労働者のストライキが
起こっていたことを知ります。

・ホントにそう?

袴田の秘書の結城が
湊健雄を殺そうとしたと思いました。

しかし、記憶喪失になって生きていました。

エンジニアの遠藤が「彼は死んだ」と話し、
「見つからないようにするからお金払って」と
結城を脅します。

結城に殺されるわけですが…。

湊健雄は、教会にいた福田が
演歌歌手時代の芸名です。

偽名を覚えさせられたおかげで、
関係者たちに命を狙われずに済んだかもしれません。

動画は聡くんが撮ったけど、
彼を巻き込まないために新くんのスマホを
おとりにしました。

そのせいで結城に命を狙われます。

・心情

袴田の秘書の結城は、
最高裁判事である若槻(湊健雄)を
食事の場に連れてくるのが仕事。

しかし、
「裁判の利害関係者と食事するのは嫌だ」と
会うのを拒否されました。

「裁判官としては、真っ当な感覚では?」

これが私の感想です。

片方の当事者から
食事をご馳走してもらったことが明るみになれば
「買収されたから有利な判決にした」と
後々言われかねません。

それで殺されかけたと思うと…命がけ。

新くんと聡くんの家庭環境は対照的。
新くんは両親が離婚して、
母親、祖母と暮らしていました。

母親も亡くなったため2人暮らしになり、
更に祖母も怪我して入院したため1人暮らしです。

一方聡くんは、塾に通ってます。
お母さんから新くんと遊ぶのを禁止されました。

「貧乏人といると恐ろしい羽目になる」と
母親に言われました。

新くんが亘に言った
「じゃあだれの責任だよ。
世の中みんな自己責任なんだよ。
俺たちみたいなのはどこまで行っても
努力が足りないんだよ」
というセリフが
重くのしかかりました。

こんなことを
12歳の子どもに言わせてしまう世の中って…。

・感想

相棒に出てくる政治家に碌なのはいないと
見るたびに感じます。

今シーズン始めに出てきた鶴田翁助(官房長官)も
同じく…。

フィクションであることを心から願います。

自分たちに有利になるように、
最高裁判事を買収しようとしたのに引きました。
若槻判事がまともな感覚だったのが救い。

12才の子どもが
助けてと言うことを恥と感じ、
自己責任と諦めてしまってるのが
胸が痛かったです。

相棒は脚本家によって雰囲気が違いますね。

今回は太田愛さんですが、
子どもや社会的に困難な立場に置かれた人たちが
出てくるイメージです。

太田愛さんの脚本で一番印象に残ってるのは
S15の「声なき者」

DVで配偶者から逃げてる親子の話。
「子供が誘拐されれば、
母親は仕方なく帰ってくる」という習性を利用して
子どもを第三者に誘拐させてる人たちがいました。

一時期共同親権の話題をTwitterで見たら、
このドラマ内の配偶者と子どもを
連れ戻そうとしてる男性にしか見えず、
背筋が凍りました。

好みはありますが、
「やっぱり太田愛さんの回か」と思いました。

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