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「永遠に現実逃避を続けられない」 12年間も失踪した妻を探し続ける男性を見て思ったこと【相棒22 #13 恋文】

「12年間も失踪した妻を探し続けるなんて気の毒」
始めは、哀れみすら感じました。

しかし、話が進むにつれて
「自分の元からいなくなった事実を受け入れられずに、現実から目を逸らし続けている」と感じ方が変わりました。


・「探し続けるのが生きがいなんだ」

戸倉充は画家で、12年前に妻の祥子が失踪しました。
生死がわからない状態です。
周囲の人は「遺体だけでも見つかれば」と言います。

充によると「遺体が見つかっていないから、生きているかもしれない」とのことです。

以下のことから、
彼が現実を受け入れたくない様子が伺えました。

・妻を描いた絵を迎え合わせにおいて、食事をする。
・警察署の前に座り込んで情報提供を呼びかける。

周りから見ると滑稽に見えますが、本人は真剣なんでしょう。そんなことが伝わりました。

・妻の絵を描いた作品

充はある人物から「奥さんを見つけるためにも画展を開きましょう」と提案されました。
その人物は、2年前から交流があった
カフェ店員の佐藤です。

なぜか妻の絵だけは出品してませんでした。
画展に行って、右京は気づきました。

失踪してる妻を探すのが目的なら、妻の絵を出品した方が、話題性で来場者は増えそうです。
実際は、「完成していない」と言って出品しませんでした。

それが今回の事件解決の鍵になりました。

・現実を突きつけた人間

「なぜそっとしておいてくれなかったのか!?」
右京に対して充は怒りをぶつけてきました。

右京以外にも、現実を突きつけた人間がいます。
それは、カフェ店員の佐藤です。
佐藤は殺人事件の被害者です。

特命係が戸倉充にたどり着いたのは、殺人事件の現場に残されていた、画展のチラシがきっかけです。

開催するのをアドバイスしたのは佐藤です。
2年前から充と交流がありました。

佐藤は、亀山薫の妻である亀山美和子と接触。
彼女はジャーナリストです。
失踪事件について、調査を依頼するつもりでした。

それが今回の事件に関わっていました。

・感想

「もう先は長くないんだ」
充からこんな言葉が何回も出てきました。

その言葉を聞いて、以前見た断捨離の動画を思い出しました。

「未来を信じられない人は、物を溜め込みがち。
特に体が思うように動かなくなった高齢者は、
これからの未来を信じていない。
過去の物に助けてもらおうとしてるから、物を捨てられない」

この動画を見て今や未来を信じていないからこそ、
過去にしがみついていると気づきました。

過去に現実逃避している間は
心地いいかもしれません。
見たくない現実と向き合わなくて済むからです。

しかし、現実逃避は永遠にはできません。
どこかで向き合わないといけなくなります。
現実逃避していた期間が長くなればなるほど、
向き合うのが難しくなると実感しました。

どうせ向き合わないといけなくなるなら、
早いことに越したことがないと
充を見て思わずにいられませんでした。

以上、ちえでした。
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