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【翻訳】PVによる、MTG レガシー初心者に向けたガイド

元記事はこちら

Channel Fireballより、Paulo Vitor Damo Da Rosaによる、レガシー初心者に向けた基本的なガイドの記事です。※一部意訳を含みます。

はじめに


2018年1月

あと数日で、グランプリサンタ・クララに向かいます。
同じチームのプレイヤー(PVはBen Stark、Eric Froehlichとチームを組んでいる)は、レガシーの熟練者ではありませんが、私たちチームのうち一人が、レガシーを学び、プレイすることになりました。
私は今、モダンや、スタンダードをプレイするのは少し退屈であまり好きではないので、レガシーを担当することを志願しました。

私はこれまで、いくつかのGPやチーム戦等のハイレベルなレガシーのイベントでプレイをして来ました。なので、まったく無知というわけではありませんが、最後にレガシーをプレイしてから、長い時間が経っていました。

どれだけ長かったかと言うと、私が前回レガシーをプレイしたとき、《時を超えた探索》は存在しませんでしたし、《時を超えた探索》は印刷されて、レガシーで禁止になりました。
また、私の使うデッキにはいつも《師範の占い独楽》が入っていました。
(《師範の占い独楽》は2017年4月にレガシーで禁止されました。)
そのため、復習の必要性を感じ、数週間、Magic Onlineでレガシーをプレイしてきました。
まだ、何をプレイしてるかはわかりませんが、少なくともこのフォーマットについて少しは学びを得ました。

普段、レガシーをプレイしていなくても、チーム戦で「レガシー担当」になった人が多いと思うので、今回、このガイドを書くことにしました。

今回の目標は、「レガシー環境とデッキについて深く掘り下げること」ではなく、レガシーのデッキを完璧にプレイする方法を教えることでもありません。
チーム戦において、レガシーを担当する「スタンダードやモダンを主戦場とするプレイヤー」が、普段気にしないが、気を付けるべきことを教えるのが目的です。
もし、あなたがそうなら、レガシーをプレーするためのナビゲートを示してゆきます!

①《不毛の大地》に気をつけろ!

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スタンダードでは、基本的にあなたの土地基盤は狙われることがあまり無いと思います。
しかし、レガシーには《不毛の大地》が存在するため、そうとは限りません。

あなたが特殊地形から必要な色のマナを出せる状態であっても、次のターンも同じマナを出せるという想定の下でプレイすることは出来ません。
これは、特殊地形は、使うときまでフェッチランドで持ってこないようにする必要があることを示しています。
例えば、次のターンに黒マナが必要だからと、《Underground Sea》をフェッチランドから探して来ておくと、《不毛の大地》で破壊され、次のターン黒マナが出なくなってしまう可能性があります。
時に、あなたの必要な色を生み出す土地が一つしかなく、それが《不毛の大地》で破壊される対象だった場合、唱えたい呪文ではなく、ほかの候補の呪文を唱えなければならないこともあります。
もし、《不毛の大地》で狙われた場合、唱えなかった呪文は手札に取り残されてしまいます。

そしてまた、《不毛の大地》がプレイを歪めないように、マナを使う必要があります。
例えば、あなたが手札に《呪文貫き》をもっており、2マナをタップして《若き紅蓮術士》をプレイするとします。

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そしてあなたの場には以下のように土地があります。

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ここで、《島》と《Volcanic Island 》を使って《若き紅蓮術士》をプレイすると、《Underground Sea》で《呪文貫き》を構えることになります。
相手が《不毛の大地》を持っていた場合、あなたの《呪文貫き》のためのマナを破壊することができます。
そのため、この場面では、2枚の特殊地形をタップして《若き紅蓮術士》をプレイするのが良いでしょう。
もちろん、黒マナを立てないことで、相手に多くの呪文を意識させることは出来ますが、《呪文貫き》は安全に唱えることが可能です。

破壊するのにより魅力的な土地がある場合、その土地をタップする必要があります。先ほどと同様に、《若き紅蓮術士》と《呪文貫き》があると想像して下さい。あなたの場には以下のように土地があります。

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この場面では、《Volcanic Island》と《Underground Sea》をタップして《若き紅蓮術士》をプレイするのが良いでしょう。(《Volcanic Island》は《稲妻》を意識させるということを抜きにしても。)
なぜなら、この場面で最も《不毛の大地》の対象になりやすいのは、《Underground Sea》だからです。
(黒マナの供給源は1つであり、赤マナの供給源は1つ破壊しても残ります。)
《Underground Sea》を使わないまま残すと、相手は黒マナの供給源を断ちながら《呪文貫き》のマナも断つことが出来ます。
《Volcanic Island》を残しておけば、黒マナを断つか、《呪文貫き》のマナを断つかのいずれかしか出来ません。

②カードを読みましょう(物理的にも)

スタンダードのカードプールは多くても1000~2000種類です。
しかし、レガシーでは、およそ15000種類もあります。
通常のセットでこれまで印刷されたほとんど全てのカードを使用できるだけでなく、統率者やコンスピラシーなど、スタンダードやモダンのプレイヤーが聞いたこともないようなセットのカードもプレイ可能です。
レガシーでは、誰も知らないようなカードがプレイされる可能性があります。もし、そうなったら、そのカードをしっかりと読んでからプレイを進めるようにしましょう。
先に進む前に、そのカードを完全に理解してから進めて下さい。

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これは数日前にMOでプレイしていた時のことです。
対戦相手は、《トレストの使者、レオヴォルド》をプレイしました。

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これは、私が以前レガシーをプレイしていた時には存在していなかったカードですが、注目されていたカードだったので、私は効果を知っていました。
その後、私は《精神を刻む者、ジェイス》をプレイしました。

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カードを引けないので+0の《渦まく知識》の能力は使いたくありません。
また、相手が《トレストの使者、レオヴォルド》でカードを引いてしまうので、-1のバウンスで対象を取るのもしたくありませんでした。
したがって、私は+2の能力を相手に使いましたが、相手の《トレストの使者、レオヴォルド》の能力が誘発しました。

なんだって!?

《トレストの使者、レオヴォルド》の能力はプレイヤーを対象にした時にも機能することがわかりました。
そう、私は知らなかったのです。もちろん、完全に効果を読んで、+2能力で自分を対象にすることで回避することもできましたが、レガシーでカードがどんな効果を持っているか常に知っているつもりでした。(ほとんどの場合で)

また、別の試合で、対戦相手が《宮殿の看守》というカードをプレイしました。

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「宮殿の看守が戦場に出たとき、あなたが統治者になる」
他の説明は一切ありません。
まるでハースストーンにあるような

「あなたのヒーローを Lord Jaraxxusに置き換えて下さい」
Lord Jaraxxusって何??知らないよ!!

のようでした。
統治者であることは良いことなの?

私はGoogleで「統治者」を検索し、効果を把握しました。
GPでGoogle検索をすることは出来ませんが、ジャッジにはいつでもアクセス出来ます。
対戦相手が今まで見たことのないカードや、効果に絶対の確信を持てないカードをプレイするたび、しっかりと効果を読みましょう。
読んでも、完全にわからない場合はジャッジを呼びましょう。
一部の古いテキストは、非常にわかりにくく、一部はもはや本当のテキストが書いていません。ジャッジに聞くのは恥ずかしいことではないので、しっかりと確認をしましょう。


③青いデッキを使っている場合、土地の置きすぎに注意しましょう

ほとんどのフォーマットで、中盤に手札に余分な土地を持っていることがありました。そして、終盤になると、さらに余分な土地を手札で余らせることがあります。
レガシーでは、《精神を刻む者、ジェイス》《渦まく知識》《トーラックへの賛歌》等の存在により、土地を置かずに手札で維持することを、より早い段階で開始したいのです。
上記のようなカードを使ういくつかのデッキは、少ない土地で十分機能し、その土地をプレイするよりも、余分な土地を別のカードに変えて、シャッフルするほうが良い場合もあります。
例えば、TEAGANTIMEのこの《秘密を掘り下げる者》デッキを見てみましょう。

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出典元はこちら

《真の名の宿敵》1枚と《若き紅蓮術士》3枚を除いて、このデッキにあるものは全て1マナで唱えられます。
そのため、中盤から終盤において土地はほとんど置く必要がなく、多くの場合、《渦まく知識》のために、早い段階で土地を置かずに保持し始めるようにしたいです。
私がプレイしていた《秘密を掘り下げる者》デッキは、《真の名の宿敵》が入っていなかったので、《渦まく知識》でドローしてシャッフルするために、フェッチランドを使うまで3枚目の土地をプレイしないことがよくありました。
一部のゲームは8ターンほどで終了しますが、私は2枚の土地をプレイし、手札にはさらに2枚の土地しか持っていません。

同一のターンに《思案》ですべての《渦まく知識》を引いた場合など、土地を置かずに手札で保持する欠点はいくつかありますが、手札で保持することのメリットは、ほとんどの場合でデメリットを上回ることがわかりました。


④《陰謀団式療法》に気をつけろ!

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《陰謀団式療法》は、レガシーで頻繁にプレイされます。そのため、通常とは少しプレイを変える必要があります。

多くの場合、《ギタクシア派の調査》(※現在は禁止)と低コストのクリーチャーを搭載したデッキでプレイされることを考えると、対戦相手は、あなたの持っている可能性のある複数枚あるカードを簡単に狙い撃ちすることが出来るので、気を付ける必要があります。

※ANTに関する例がありましたが、現在《ギタクシア派の調査》が禁止されているので割愛します。

⑤コンボデッキを相手にしたら、攻めのマリガンをしよう!

レガシーのコンボデッキは非常に高速です。(モダンの《御霊の復讐》デッキをイメージして下さい。)

「ベルチャー」や「リアニメイター」のようなデッキは、ほぼ毎回1ターン目か2ターン目にあなたを倒しにきます。
このフォーマットには軽量な妨害手段がたくさんあります。
「ベルチャー」や「リアニメイター」のようなデッキが支配的でないのもこのためですが、勝つためには初手に軽量の妨害手段が必要不可欠です。
例えばこの手札

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この手札は、他のフェアデッキに対して素晴らしい手札ですが、「リアニメイター」などのデッキに対してサイドボード後にこの手札はキープできません。

デッキには《意思の力》《外科的摘出》《狼狽の嵐》《呪文貫き》《目くらまし》があり、潜在的に呪文を浪費しています。
初手にはこれらのうちのカードが1枚は必要です。
多くのゲームで、あなたはこれらのカードを引く時間がないので、「これらのカードを将来的に引くことを希望してキープする」ことが出来ません。

⑥サイドボードで《意思の力》を抜くことを覚えよう

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レガシーの特徴のひとつが「《意思の力》が素晴らしいカードではなく必要悪である」ということです。

もしあなたが《意思の力》を持っていない場合、ほぼ毎回1~2ターンでゲームを終わらせるデッキがあるので、持っている必要がありますが、そうでないほとんどのデッキに対しては、あまり迷うことなくサイドアウトをする必要があります。
なぜなら、それは単に素晴らしいカードではないからです。

《意思の力》には大きなコストがかかります。
他の青いカードが必要なだけでなく、相手がカウンターした呪文を唱えたときに《意思の力》を手札に持っている必要があります。
《意思の力》はひどいトップデッキであり、ディスカードに対してもまた実にひどいです。
《意思の力》の真価を得るには、それに相当するものに対抗する必要があります。
《ゴブリンの放火砲》《冥府の教示者》《騙し討ち》に対抗している場合、これらは解決すればあなたはゲームに負けてしまうので、《意思の力》は価値があります。
しかし、もしあなたがフェアデッキと対戦しているなら、あなたはデッキに《意思の力》を望まないでしょう。
2枚残すこともありますが、ゼロにすることもあります。

⑦フェッチランドを温存しよう

モダンでは、フェッチランドはマナであり、またデッキをわずかに圧縮します。
多くの場合、土地を引きたくない場合、デッキの中の土地を減らすために、先にフェッチランドを使う必要があります。
レガシーにおいては、フェッチランドはモダンに比べてはるかに強力で、シャッフルの効果を有効に使う場面まで温存する必要があります。

フェッチランドの最高の"お供"は、《渦まく知識》《精神を刻む者、ジェイス》《森の知恵》等、のカードですが、フェッチランドを温存する理由は他にも沢山あります。
たとえば、《秘密を掘り下げる者》や《相殺》のようなカードを持っている場合、あなたは山札の上のカードを見て、引きたくない場合はドローする前にシャッフルすることができます。
デッキにフェッチランドと組み合わせのカードがない場合でも、相手に《死儀礼のシャーマン》(現在は禁止。タルモゴイフなども墓地のカードに関係する能力を持ちます)がいる場合、あなたの墓地の土地を利用されることがあります。

たとえば、「スニークショー」のこのような手札で

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これ以上土地を引きたくないので、1ターン目にフェッチランドを起動し、《定業》をプレイする傾向があります。
レガシーではこれは間違っており、島を先にプレイする必要があります。
なぜなら、《渦まく知識》や《思案》をドローした場合、シャッフルを伴う効果と組み合わせたいからです。(ほかの理由に、相手に情報を渡さないことや、《不毛の大地》から土地を守ることもありますが、《渦まく知識》が主な理由です。)


今日のところはこれで以上です!
レガシーにあまり造詣がない人たちに役立つことを願っています!
それではサンタ・クララで会いましょう!

Paulo Vitor Damo Da Rosa

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