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「ボンはたまにエエことを言うとか言わないとか。」たぶん⑤

ボンはたまにエエことを言う。



あたしの人生を振り返ってみて

まあ順風満帆ではなかったわなぁ。



まさにドン底...いや、
あたしの場合はズンドコくらいか。


ほんのガキんちょの頃から
まあ色々あったりなんかしたもんだわ。


みんなそうよね。

何かしら色々あるのよね。



結婚して
出産して
そして離婚して、


自由っちゃー自由、
不自由っちゃー不自由な生き方の中、



後悔なんてものがあるとすれば
それは、いい母ちゃんにはなれなかったってことかもしれないわね。


良妻賢母で良いお母さんを目指してなんかは
勿論いなかったけども、


今、改めてあの頃を思い出すと
己をシバきたいって思うことばかりよ。



そんなでも
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優しい娘は
あたしのことを好きだと言ってくれる。



申し訳ねぇ。


彼女は反面教師もいいところ
"ド反面教師"で

すんばらしぃ〜母ちゃんになりましたわいな。


そう、二人のわんぱくを
立派に育てておりますわ。


誰にでも優しい彼女が育てるわんぱくたちは
これまた性格が良いのよ。


それはそうよねぇ。
彼女の父親はとても優しい男だったものね。


良かったわ、彼に似てくれて。


心底そう思うのよ。


ううん、あたし
自分を卑下してる訳じゃあないのよ。

だって、それ以外のことは
自分のこと素晴らしい女だと思ってるもの。


いいの、いいのよ。

自画自賛よ。

あたしがそう思ってるんだものね。




けんど、

母ちゃんとしては.....


面目ない。

いや、ほんと。

そんなことをボンに言ったりして。



そしたら
「いい母ちゃんじゃなかったかも知れないけど、
そのぶん いい女として生きたんだな。」

と、ボン。




〜高校卒業のとき
担任が皆んなに一輪の花を手向けながら
一言づつ言葉をかけてくっちゅー

何とも卒業らしい花向けが教室で繰り広げられたのよ。


ある生徒には大学で勉強頑張ってだの
就職組は仕事頑張れだの

皆んなにそれらしいことを言う担任。


そんな中あたしの番が回ってきた。


「いい女になってください...」

たった一言、先生はそう言った。


その言葉、今もしぶとく忘れなてないわ、あたし。



そして、35年の時を経て今、

愛する男にそんな風に言われる人生。


あたしの生きてきた道はきっと、
女として満更でもないわね。


そう思えることに、
いい女で生きてこれたことに感謝よ。

しかし、
ボンはたまにエエことを言う。

"たまに"くらいがいいのよね、きっと。


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