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〜その女はイラついていた。
何にそんなにイラついているのか、
それはもう本人にもわからない〜昨日横浜物語り。




そうそう、
満員電車に乗り込んできた女が
やたら不機嫌な訳でして、


口を尖らせながら前におる人を
意味なく押している。



〜我の前に立ちはだかる者は容赦なく斬る。



きっと前世は武士ね。

前前世は畑の植物だったような佇まいの女は、
前にいる人を肩でぐんぐん押し続けているのだけど、押されたホウの女も負けちゃいねえわけよ。



〜我は一枚岩、
決してこの場を離れてはならぬ。



鉄壁とは正に彼女のことだわ。


それでヒートアップした不機嫌女は
鉄壁女の横顔を更に口を尖らせ睨んでいる。

鉄壁女は"我、関せずスタイル"を保ちながら
不機嫌女の押し力に負けぬよう樹齢300年の樹木のように足を踏ん張っている。



背中に感じる不機嫌女の念、
それを背中で跳ね除ける鉄壁女。



不機嫌女は更に口を尖らせメンチを切るが
鉄壁女はビクともしない。


中目黒を過ぎる辺りからは
電車も然程混んでおらずなのに、
女たちの攻防はまだ続いている。


横浜駅で降りるや否や、二人とも小走りで
エスカレーターに一目散、
我れ先にと乗り口で鉢合わせる二人。


鼻の差で鉄壁女に軍配が上がるが、
その後を口を更に尖らせながら追いかけエスカレーターに乗る不機嫌女。


女たちの戦いはエスカレーターを降りるまで続いたわ。



うーむ・・・
なんだか厭な氣ぶんたわ、あたし×2024

不覚にも不機嫌を拾ってしまった、イレブンオクロック。


不機嫌のエネルギーは
関係ないところまで不機嫌にしちまうのね。
  

あたしも氣をつけねばと思うのだった。

ここで教訓、
〜人のふり見て、
我がふり直せ。


名言だわ。


あたしの場合はこうよ。

〜人のフリ見て、我がフリオイグレシアス。






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