「全員分のサンタクロース。」
うちのボンの副業はサンタです。
毎年、24日から25日に日付けが変わる瞬間
あたしの枕元にプレゼントを置く仕事を
ここ数年やってます。
ボンを知っている人は少ないけれど、
一年くらい我が家の留守番係をしてたこともあり、その頃のボンのお仕事は家事手伝いでした。
あたしはボンが好きなことをやって
楽しそうにしていることがいいと思っており、
好きなことが見つかるまで留守番係でもいいと思ってました。
家のことやってくれるの助かるしね。
あたしたちが家族の契りをしてからは、
何でも余力があるほうがするというルールです。
あいにくあたしは色々考えることが得意で
それでご飯が食べれています。
時々、ちょっと多めに稼げたりして、
そんな時は二人で旅行をしたりしてます。
物欲は二人ともありません。
どちらかと云えば食い道楽で美味しいものには目がない二人です。
あたしはボンに甘いです。
でも、ボンもあたしに甘いからいいのです。
ボンが家事手伝いを卒業して、
何かをするようになってからはずっと
サンタの副業をしています。
あたし専用のです。
毎回云ったことはないのですが、
ボンはあたしの欲しいもの知っているのです。
おそらく寝言でとか云っているのかも知れません。
そして、必ず枕元にプレゼントを置くのです。
ボンにありがとうを伝えると必ず
「サンタが持ってきた。」と云います。
あたしたちのお約束です。
莫迦っぷるです。
今年は真っ赤なバッグでした。
あたしは小さなバッグが好きで、
どのくらい小さなバッグが好きかというと
バッグの小ささをツッコまれても尚、持ち続けるくらい好きなのです。
でも小さなバッグは何も入りません。
そこに無理くり物を入れるので
あたしのバッグたちは変形してエラいことになってます。
四角いバッグはパンパンで
そのうち角が丸くなり出します。
何事も丸くなるのは良いことですね。
流石に最近はもう少し大きなバッグが必要だなと感じており、どうせなら色があるほうがいいなとか思っていたのですが、もちろん口には出してないのです。
そしたら、ボン......サンタさんが
"丁度のヤツ"をくださいました。
持ってみたらやっぱり"丁度のヤツ"でした。
ボンサンタの内部にはおそらくセンサーが内蔵されているのだと思います。
12月限定です。
たぶん内臓あたりに内蔵され......
何でいつもわかるのか訊ねてみたら
「サンタだから。」と云うのです。
確かにそうなのかも知れません。
サンタだからわかるのだと思います。
サンタがプレゼントを運ぶのは
貰った人の喜ぶ顔が見たいからなので、
そのためにサンタは一生懸命その相手を観察しているのでしょう。
サンタはいつもそばにいます。
それは誰にでもです。
居ないと思っても
何処かでサンタはあなたを見ています。
そして、あなたに恋をしているのです。
そして、あなたの幸せを誰よりも願っているのです。
みんながサンタに氣づくといいな。
きっとサンタは大喜びします。
そして、調子に乗って
沢山のプレゼントをあなたに運んでくれるでしょう。
今年もサンタは大忙しです。
氣付いた人、全員にプレゼントを配るのですから。
だから、テーブルにちょっと食べれるくらいのおやつを置いておいてください。
朝にはすっかり食べてなくなっていますから....
〜あるクリスマスの物語り。
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