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◆作品No.207 映画 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン - Violet Evergarden-

🔴作品紹介🔴

放送期
2020年9月18日 秋
上映時間 140分

character
▼C.H郵便社
●ドール/自動書記人形
ヴァイオレット・エヴァーガーデン:石川由依
カトレア・ボードレール:遠藤綾
エリカ・ブラウン:茅原実里
アイリス・カナリー:戸松遥
●社員
クラウディア・ホッジンズ(社長):子安武人
ベネディクト・ブルー:内山昂輝
ローランド:各務立基
ネリネ:齋藤綾
▼ライデンシャフトリヒ陸軍特別攻撃部隊
ギルベルト・ブーゲンビリア:浪川大輔
ディートフリート・ブーゲンビリア(兄):木内秀信
▼依頼主
ユリス:水橋かおり
リュカ:佐藤利奈
ユリス父:遠藤大智
ユリス母:八十川真由野
シオン(弟):秋元恵
▼エカルタ島
老人:麦人
子供:斎藤綾
▼マグノリア家
デイジー・マグノリア:諸星すみれ
父:宮本充
母:篠原恵美


主題歌
「WILL」-TRUE
「未来のひとへ 〜Orchestra ver.〜」-TRUE


監督
石立太一
脚本
吉田玲子
キャラデザ
高瀬亜貴子
アニメーション制作
京都アニメーション

★あらすじ★
想いを綴る、愛を知るために。感情を持たない一人の少女がいた。彼女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。戦火の中で、大切な人から告げられた言葉の意味を探している。戦争が終わり、彼女が出会った仕事は誰かの想いを言葉にして届けること。――戦争で生き延びた、たった一人の兄弟への手紙――都会で働き始めた娘から故郷の両親への手紙――飾らないありのままの恋心をつづった手紙――去りゆく者から残される者への最期の手紙手紙に込められたいくつもの想いは、ヴァイオレットの心に愛を刻んでいく。これは、感情を持たない一人の少女が愛を知るまでの物語。――あいしてるってなんですか?かつて自分に愛を教え、与えようとしてくれた、大切な人。会いたくても会えない。永遠に。手を離してしまった、大切な大切な人。代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。──心から、愛してる。人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。ギルベルトの母親の月命日に、ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。



🔶感想🔶

<評価:S>
視聴2024.5.30

<感想>
はいはいはいはーーーい!やっと見終わりました。これで完結です。
ではざっくりあらすじ

〝時代の流れと共に人は手紙を書くことが少なくなった。そんな時代を経てもなお伝説の職業として語り継がれるドール。その中でもヴァイオレット・エバーガーデンの名は残っていた。アンの孫デイジーは曾祖母の手紙を見つけヴァイオレットの軌跡をたどる。〟

ひゃー完結来ましたね~!!ヴァイオレットが放送されてから5年(現2024年)ネタバレしないように細心の注意を払って来て頑張った甲斐がありました!!!
本当に大変だった~ww(早く見ろよ笑)
まず評価から。大変良かったです!アニメ版の終結が見られます。
何をどう書いてもネタバレになるので、兎に角見てくださいとしか言いようがないwww
この映画劇場版を見て完成されるので是非!!!

※ここからネタバレです。本作に関しては作品を先に見てください。


<感じた伝えたい事・テーマ>
本作に感じたテーマは「大事な思いは伝えろ」です。
◆テーマ:「大事な思いは伝えろ」
・見た方の中には、苛々した人もいるかもしれません。
私もその一人。
「いい加減にしろよ!ギルベルト!!」
とwww
そりゃホッジンズに
「このおおおばかやろぉぉぉぉぉぉおおお」って言われるわ!
(※子安さんの魂の叫び!稀有。貴重なんだ。なかなか聞けないんだ。ありがとうギル)
でもね、ギルベルトの思いも分からなくはない。自分がいることで人らしく生きることが出来ない彼女を愛しいながらも悲しさもあって。自分と居ることで彼女を不幸にしていると感じて来たギルだからこそ、あの態度でこの状況なのだ。
やはり人というのは、なんだかんだ身勝手なもので、相手の状況よりも自分の思いを優先させる生き物なんです。ギルはまさにそれなんです。とっても人間らしい。ヴァイオレットの為を思ってと言えば聞こえがいいですが、結局自分の思いを優先させた結果なんです。ヴァイオレットやホッジンズがどんな思いをして過ごしていたか。お兄ちゃんがどんなに拗らせていたか!想像もつかないでしょww
日常でちょっとしたことでも「まあ、いいか」と言わなかったり、言えなかったりする。何となく察せる能力を日本人は持っているけど、本心はやはり分からない。伝えられる相手がいなくなってからでは遅い。自分の思い、気持ちは伝えられる時に伝える。これが本当に大切。でもね、難しい。みんな裏腹で生きているから。それは自分の為でもあるし人の為でもある。そこには必ず相手を思いやっている心と自衛の心が存在しているから。ハッキリ言える人はいいけどもね。でもやはり後悔してからでは遅い。勇気をもって伝える、嘘偽りのない自分の心を伝える、それを伝えてくれる作品。

<気になった事(良し悪し)>
・凄く泣く作品は基本S+にするんだけど、無印にも書いたように主軸外の話で泣く事が多くて個人的にヴァイオレットとギルベルトで大泣きしたかった気持ちがあるのでS止まりになりました。本来は泣けると思うんだけど、他のキャラの話での涙が多かったり、ギルの思いがはっきりしなかった事がどう見ていいか迷ったり、余計に考えてしまったのが原因な気がしている。完全にお前個人の問題ですwスミマセン。

・本作で一番気になってモヤモヤしていた課題。
作品を全通して見た人もモヤついたと思いますが、ヴァイオレットとギルベルト両者の思いはどっちなんだ!?というところ。男女の恋愛なのか?依存による求愛なのか?親子のような愛情なのか?どれかに限定しなくても全部かもしれない。
@自分の死を覚悟した。そして愛を伝えた。キスまでしていない。側に居て欲しい。@
これはどっちの感情なのか?恋が入ってないのかもしれない。ギルにとっての心の拠り所。それは恋じゃないのかもしれない。でも一目ぼれはあった気はするんだよね。最初に観た時のギルの表情は明らかに見惚れていたから。でもまずは人間らしくを彼女に与えるところから父性に近い気持ちはあったと思う。だけど、恋心があったとすれば、本来ありえないけど、危険な戦場へ連れて行くほど片時も離れたくない気持ちがないとその行動はしないのかなと。だから、普通の女の子として生きて欲しい反面、戦場へ兵士として武器として使ってしまった自分への葛藤の中にどんな時でも側に居て欲しい。最後の時も側に居たいというギル自身のエゴに大反省大会をしているんじゃないかと推測しているww
つまりめんどくさい男になってしまった。
あとこの世界の恋は10歳差が流行り?んー年齢は。。。まあいいかww

・「俺も泣きそうだ」この台詞。。必要だったのか?いや泣いてるんじゃないの?泣いたらダメなのん?ギルさん?これは個人的に冷める台詞だった。。。スミマセン。

・生きてたんかい!!って突っ込みがあると思いますが、ハッピーエンドは良かったと思います。生死が分からないからこそ、半々の思いでヴァイオレットの心の変化と相手に思いを伝える手紙を書く意味がある。死んだんですって分かってもショックすぎて書けないし、生きていてもじゃあ逢いに行くって終わる。手紙を書く職業をしたって事に意味があるから。人形から人になったことで、ある意味ギルベルトを安心させることが出来る。結局ヴァイオレットのすべてがギルベルトに繋がる。まあメインビジュアルで既にネタバレしてるよねww

・本作で一番涙してしまうのは、ユリスとリュカの回だよね。あれはダメだよ。友情にも弱いのに生死もあり。自分の死期が分かってしまっているなんて悲し過ぎる。ユリスの思いが全て。リュカに自分の姿を見せたくないから意地張って酷い事言ってしまった。謝りたいけどタイミングが無い。あれは伝えられなかったら後悔が本当に残る。手紙は残るし素晴らしいけど、電話が登場した位の時代で、それはそれで便利でいいものだと。あと兄という立場。まだまだ子供だし甘えたいけど弟が出来たことで我慢が強いられる。これは長兄、長姉は避けて通れない。そうして大きくなっていく。でも自分をお兄ちゃんにしてくれてありがとうは涙腺崩壊します。んで弟が小さいから分かってないのも泣ける。必死なアイリスとベネもカッコ良かった!!!

<謎、疑問>
◆ギルベルトは何故ヴァイオレットに逢うことに葛藤したのか。
→最後の方にお兄ちゃんが家を継ぐと言った事にヒントがありました。これは他の方のを引用しています。
【ギルベルトは貴族の位にある辺境伯ブーゲンビリア家を継いでいます。陸軍を率いたブーゲンビリア家を継いでいるという事は軍属として生きるしか無いという意味です。】
つまり、家を継いだまま生きて帰ることは軍事に携わることになり、その状態でヴァイオレットと居るとまた同じ事の繰り返しになる。

◆んでヴァイオレット。。愛してるは。。知れたのか?
→案外忘れそうになるけど、これが一番の目的よね。「少しは分かったのです」が答えかな?どの程度なのかは想像・妄想に委ねる感じだね。言葉で語るものもちろんだけど、語らずとも逢えたら嬉しい、側に居て欲しい、居たい。常に思っている、考えている。自分よりも大事とヴァイオレットが感じる事が出来たらギルが言った意味が分かったかもね♡

◆ベネディクトのフリルヒールブーツの意味は?
→公式では独自の美意識と書かれている。更に深堀してる方のを拝見しましてベネディクトの経歴を遡ると、旅を続ける集団ジプシーで生活していおり、その際にジプシーの歌や踊りを学んだ事での美意識に影響したと考えらているそうです。あのブーツはジプシーダンスに由来し衣装がフリルスカートとブーツを履いて踊ることから取り入れているのだと思います。背中の開きも合わせた衣装なのかも!


<花言葉表現>

*故意に花のシーンが多いものは、作品表現として花言葉が用いられていると感じ記載しています。
【花言葉とは】トルコ発祥と言われる恋文(セラム)。アイテムに意味を持たせ、気持ちを伝える表現方法。
◇花名◇シーン:花言葉:感 想:の順に書いています。

◇オレンジ、ホワイト・ローズ◇
シーン:ユリスの病室の飾り花。初めての面会時はオレンジで最後はホワイト。
花言葉:オレンジ「絆」「幸多かれ」「信頼」「熱望」「健やか」
    ホワイト「純潔」「私はあなたにふさわしい」「深い尊敬」
感 想:ユリスとリュカも花か調べましたが特に繋がるものはありませんでした。無理矢理にユリとリューカはありますが何か違う気もして。。どちらかというと病室の花に目が行ったので薔薇にしました。絆や深い尊敬などユリスと家族、友人を表現するのにあっている。シーンによって形状が変わっているのでそれに沿った花言葉もありました。薔薇は本数と状態によって意味があります。
*ホワイトローズ*
追悼の意を込め「亡くなった後も愛しています」もあります。先行く人残る人各自の思いを表現している。
*つぼみの場合*
白バラのつぼみの花言葉は「恋をするには若すぎる」「少女時代」です。ちょっと意味は繋がらないかな?と感じました。若すぎるを無理矢理当てる感じ??w
*枯れた場合*
白バラの枯れた花言葉は「生涯を誓う」ユリス一家の思い、友情は永遠だと言う2人の思いなど表現している。
*開花の場合*
オレンジ
全 体:15本「ごめんなさい」
左花瓶:5本「貴方に出会えて本当によかった」
   :6本「お互いに愛し、分かちあっていきましょう」
右花瓶:8本「あなたの思いやり、励ましに感謝します」
   :9本「いつもあなたを想っている」 「いつも一緒にいてください」
ホワイト
全 体:13本「永遠の友情」
   :14本「誇りに思う」
角度によって本数が異なりそれぞれ家族の思いと取れる。ごめんなさいや永遠の友情などはユリスがリュカへの思いを表してる。ユリスのシーンだけでこれだけの花言葉でのメッセージが込められてるのが凄い。


<映像、音楽>

・本作はこれに付きます。最後のヴァイオレットとギルベルトの再会の夜の海。本当に美しい。波と月明かり。食い入るように見たww


<声優及びキャラ>

●ヴァイオレット・エヴァーガーデン&ギルベルト・ブーケンビリア:石川由依さん、浪川大輔さん演じる主人公達。少女兵として育ったヴァイオレット。チート級の強さと男女とも惹かれる美しさでまさに才色兼備。人の心が乏しい為、初期はロボットや人形のよう。石川さんの演技が無感情から感情がでる移り変わりが良かった。ある意味ヴァイオレットほど正直に言えるといいなとは思うけど周りとの兼ね合いは悪くなるよねwwでも最後はちゃんと人の為に涙が流せるまでに成長した。一方年上の優しいお兄さんで上官。最初から最後まで逃げまくるギル。これがギルの弱さなのか。主語がでかいで言わせてもらうと
にっちもさっちもいかなくなった時に逃げてしまうのは男性が多いような気もする。だから少しギルベルトの印象が悪く見える。個人的にはイラつくけど拗らせた人好きなのでいいんですがwとりあえず自分の気持ちに素直になりましょう。

●クラウディア・ホッジンズ:子安武人さん演じるHC社の社長。もうもうもうホッジンズ~!!父性駄々漏れで常にヴァイオレットを案じている。お父さん。。恋愛的な思いを感じるという感想もあったけど、私は終始父性だなと思いました。もう最後の方のヴァイオレットが食事するシーンであんなに下手だったのに上手くなってしまった。良い事なのに何故が悲しい。手のかからない事は良い事なのになぜが寂しい。「もう自分がいなくてもいいのか」のあの花火のシーンはダメだ(泣。未来の自分の子供に手紙書いちゃうくらいピュアx2な人で幸せになって欲しい♡子安さんで普通の人って失礼だけど久々で貴重な気持ちだった笑。

●カトレア・ボードレール&ベネディクト・ブルー:遠藤綾さん、内山昂輝さん演じるCH社のドールと配達員。この2人って付き合ってるの?ってくらいの距離感。しょっちゅ喧嘩しているけどワザとヤキモチを焼かせようとしている描写もあってなんらかアル。w2人共良いわき役。情熱的でお姉さんのカトレア。生意気な口調だけど良い奴のベネ。遠藤さんは本当に声の幅が広くてしっとり系もできるし元気も出来る凄いね!ウッチーはウッチー!安定。

●エリカ・ブラウン&アイリス・カナリー:茅原実里さん、戸松遥さん演じるCH社のドール。2人共自分への自信のなさみたいのがあって、最初はヴァイオレットにいい顔してなかったけど、ストレートなヴァイオレットの言葉に自分と向き合って変わってゆく姿が良かった。最後はエリカも夢叶えてたし、アイリスも夢は叶ったのかな?茅原さんも戸松さんも京アニ常連者なので安定。

●ディートフリート・ブーゲンビリア:木内秀信さん演じるギルベルトの兄。兄~。最高だよ~。鬼畜だよ~。泣き黒子も好みだし。お兄ちゃんが好みだし。なんだよそのツンデレ性格。しかもブラコンだし。くっそーーー。言葉は冷たいのに本当は優しいんだよ。くっそー。その時代には変な髪形で。いつもさみしげで、母の愛情を貰えなかった嫉妬もあるけどギルの事大好きで。ぶひーーー。ギルの少し困る顔も見たいのか?でも最後の幼いころを思い出すシーン。口が震えるでしょ?好きなんだよ本当に。生きててくれて嬉しくてx2仕方ない。だから家も自分が背負う。あに~♡ヴァイオレットに気持ちがあるんじゃないかって意見もありますが、私は唯一大好きなギルの事を共感、共有できるものとしてみていると思います。拾ったはいいが手に余りギルに押し付けてる所から恋心はないと思います。家督をギルに押し付けて実家と絶縁状態なのに継ぐって言うくらいブラコンなんだじぇ~~~!!拗らせてる。。最高♡

●デイジー・マグノリア:諸星すみれさん演じるアンの孫娘。マグノリア家の愛は継承されていた。だがデイジーは両親との溝を感じていたが曾祖母と祖母の関係とヴァイオレットの存在を知って両親に手紙を書くことにした。いつも素直になれない思いを綴った。デイジーは若干ストーリーテラー役な感じなのであまり出番がない。だがデイジーの存在がヴァイオレットの功績を顕しているようにも思える。またアンを演じた諸星さんがデイジーも務めているのが感激!!

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