◆作品No.146 映画 サカサマのパテマ
🔴作品紹介🔴
放送期
2013年11月9日
上映時間 99分
character
▼地下都市
パテマ:藤井ゆきよ
ポルタ:大畑伸太郎
ジィ:ふくまつ進紗
ラゴス:加藤将之
▼アイガ国
エイジ:岡本信彦
エイイチ(エイジ父)
イザムラ:土師孝也
ジャク:安元洋貴
カホ:内田真礼
校長:梅津秀行
教師:四宮 豪
主題歌
「Patema Inverse」-Estelle Micheau
監督
吉浦康裕
脚本
吉浦康裕
キャラデザ
茶山隆介
アニメーション制作
スタジオ・リッカ
★あらすじ★
かつて、大異変が人類を襲った。そして、時は流れ…。 夜明け直前の`空'を見上げる少年、エイジ。 彼の住むアイガでは、「かつて、多くの罪びとが空に落ちた」と`空'を忌み嫌う世界であった。 そこに、突然現れた`サカサマの少女'。彼女は、必死にフェンスにしがみつき、今にも`空'に落ちそうである。 彼女の名まえはパテマ。地下世界から降ってきた。 エイジが彼女を助けようと手を握った時、彼女に引っ張られるように二人は空へ飛び出した。 恐怖に慄くパテマと、想像を超える体験に驚愕するエイジ。 この奇妙な出会いこそ、封じられたの謎を解く、禁断の事件であった。 その頃、アイガの君主イザムラの元には、「サカサマ人」があらわれたとの報告が届く。イザムラは、治安警察のジャクに捜索を命じるのだった…。
🔶感想🔶
<評価:S>
視聴2023.9.15
<全体感想>
終わりました~。結構体感的に短く感じた。これはね見終わった後に頭がごっちゃになって面白かったのか咄嗟には出ないww いや面白いけど理解が追い付いてないから面白かったのか自分自身に確認する感じw
まずざっくりあらすじを
〝地下に住む主人公パテマ。外の世界に憧れを抱いている。ある日禁止区域から落下してしまう。到着した先でもう一人の主人公エイジと出会う。互いに逆さの状態に驚く二人だが互いに興味があり仲を深めて行く。そんな中完全管理国アイガの長イザムラの目が2人に向けられ始める。2人はどうなるのか?〟
っとこんな感じの話なんだけど、大きく分けるとボーイ・ミーツ・ガール(Boy Meets Girl)&どんでん返し物語作品です。
この作品の伝えたい所は、お互いの世界を知る事、価値観を疑う、夢を諦めない事の大切さかなと感じました。
取敢えず目が回る!世界の構図が思い浮かべられないので、キャラの居る空間がどっちがどっちなのか頭が混乱して処理するのに時間がかかるw見ているとこのアイガ国に段々違和感を感じる。
キャラクターは少ないので相関図は簡単でいい。悪役も解り易い。家族のように自由に過ごす地底の民と独裁制で全て管理されているアイガの比較も面白い。生きているようで死んでいる。空は不浄で見てはイケないからみんな下向いてるんだね。人がベルトコンベアの様な道で施設まで運ばれるシーン見てまるで商品の様で怖い。その時も何一つ感情を出さないのか出してはいけないのか。無論空を見るなんてあってはならない。その秩序世界で何一つ問題は起きないが何の感情も生まれてこない統制の世界は怖いって改めて思う。色も灰色の世界で無機質で冷たい表現がされている。地下は反対に温かみのオレンジで廃墟でも丸みがある。
毎度抱きつくときにおっぱい当たってないか?と煩悩が働いてダメな見方をしている事に反省ww
良いなと思ったのが出て来る世界には生き物が居ない。最後に飛ぶ鳥に本来の世界の美しさが心に響く感じが良かった。
考察が必要な作品なので敢えて説明をしていないのかなとも感じました。あれこれを疑問に思うと限が無いです笑。
※ここからネタバレです。本作に関しては作品を先に見てください。
この世界の隠された謎。これが背景としてのもう一つの物語で、頭の中で浮かべただけではピンと来ない。この世界の構造を理解して初めてこの物語がすーっと入ってくる。
冒頭で山々が並ぶある都市。モニタから何か異変が起きている事が分かるシーンが出てくる。雲から建物から全て浮き始める。これで過去に何があったのかは理解できる。 それは、昔人類が重力をエネルギーに変換する実験をしたが失敗した。その為、全ての重力が逆転してしまった。これが真相なのだがここまでは語られない。
そして、タイトルの【サカサマのパテマ】からパテマの世界がサカサマでエイジの世界アイガが通常の重力なんだと視聴者は思い込む。
これがこの作品の罠である。まんまとハマルw
最後のシーンで、実はエイジ達の世界は作られた世界で重力の影響を受けた人たちの末裔。そしてパテマ達は受けなかった人たちの末裔で重力の影響を受けないためと受けたが生き残った人たちを見守るために地下の生活を選んだ。これがこの世界の真実。んで本来の本当の世界は上にあった。 パテマ達の世代はこの真相は知らなかったんだよね。これを知った時にうわぁあああ初めて面白い!!と実感が湧いたw
<<もっと深堀>>
アイガの空に落ちて行ったはずのエイジとパテマは機械の様な建物に辿り着く。実はこれがこのアイガの世界をコントロールしていた装置だった。アイガの空は通常世界の底に当たる。その為エイジの父エイイチが作った乗り物があったのだ。ラゴスとのやり取で渡していた筒状の物は今思うと、浮遊物だと思ってたけど下に行くだけの錘よねw
エイジとパテマが綺麗と思っていた星の正体は星空ではなく、装置の光なのよね。朝になって急に高温で逃げ出したのもあれが人口太陽を指している。
この真相を知って空に落ちるって台詞や言葉が引っかかっていたんだけど、これが地底だとわかるとパテマからすると確かに人口の空に落ちるって意味で納得。
知ってから見るとさ、キービジュアルとかにも答えが出てるのよね。パテマが下でエイジが逆さまになっているポスターがもう答えじゃん。
パテマは最低2回見ると分かる。
だけど1度目のこの構造に気がついた時の感動は1度目しか味わえない!やはり無知のままの初見は大事よね!
★謎★
・あの船の中ではキスしたんですか?え?どうなんですか?ww
・じいは本当の世界の事を知っていたのか?長の掟で子供たちに教えてはならないのがそう言う事なのか?
→恐らく知らなかったが答えかな?言い伝えだもんね全部。代々伝えている事からもう重力逆転が戻る事がない少しデストピア感はあるね!
・最後の紙はこの世界の真相が描いてあるようなんだけど、誰がエイイチに渡したのか?
・世界の真相が分かったけど一番意味分からないのはイザムラ。何故独裁制を考える様になったのか?
→ラゴムを殺したのもこの世界が虚構だとバレてはならないし、秩序が乱れるから。だから会議とかで見ていた資料で知ったのか?アイガと地底の交流が昔あったがいつしかなくなりアイガの人間たちは自分達がサカサマ人だって事を忘れてしまったのか?
<声優及びキャラ>
●エイジ&パテマ:パテマは藤井ゆきよさん、エイジは岡本信彦さんが演じています。2人とも純な少年少女で好印象。パテマも好奇心旺盛で芯の強い子。エイジは常に心に疑問と憧れを持っている。2人の共通は、他者の為に動ける強さ。とてもいい。んで恋愛モンスターとしてはもっと恋愛模様入れてくれて良かったですよwエイジの思春期は垣間見えて良かった。普通に女の子の体に触れるってドキドキしますよねw
●イザムラ:土師孝也さん演じる悪役。これがね唯一の本作の悪い点かなと。目的がよく分からない。独裁者は理解出来るけど、動機も分からないし、上記で記載したけど本人も逆さま人は自分達だって分かってなかったようだし。アイガが今の体制になったシーンは見せて欲しかった。まあ性格は解り易いクズ人間。パテマの恐怖心と服従の表情を見たいのは気持ちわるい。
●ポルタ:大畑 伸太郎さん演じるパテマと同じ民。パテマの事が好きでエイジとライバル関係にあたるがここも少し弱い。でもパテマを助ける目的は一緒なので協力する。いい子!最初大畑さんが吉野さんに聞こえてしまった。まだまだだな自分。
●カホ:内田真礼さん演じるエイジの同級生。真礼ちゃんが演じるのもありもう少し存在感あっても良かった気もするw