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◆作品No.149 映画 空の青さを知る人よ

🔴作品紹介🔴


放送期
2019年10月11日秋

character
相生 あおい(あいおいあおい):若山詩音
金室 慎之介(かなむろしんのすけ):吉沢亮
しんの(慎之介青年期):吉沢亮
相生 あかね(あいおいあかね):吉岡里帆
▼同級生・同僚
中村 正道(なかむらまさみち):落合福嗣
中村 正嗣(なかむらまさつぐ):大地葉
大滝 千佳(おおたき ちか):種﨑敦美
あかねの同僚:貫井柚佳
▼慎之介バンド仲間
番場(Vo/ばんば):上村祐翔
阿保(Bess/あぼ):吉野裕行
マネージャー:江越彬紀
▼新渡戸団吉バンド
新渡戸団吉(Vo/にとべだんきち):松平健
キーボード:土田大
ベース:木島隆一
ドラム:小林親弘
トロンボーン:杉崎亮
サックス:前田弘喜
トランペット:楠大典



主題歌
「空の青さを知る人よ」-あいみょん
エンディングテーマ
「葵」-あいみょん


監督
長井龍雪
脚本
岡田麿里
キャラデザ
田中将賀
制作チーム
超平和バスターズ(上記3人によるチーム)
アニメーション制作
CloverWorks



★あらすじ★
山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。二人は、13年前に事故で両親を失った。当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。それ以来、あおいの親代わりになり、二人きりで暮らしてきたのだ。あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。姉の人生から自由を奪ってしまったと…。そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。そのバックミュージシャンとして金室慎之介の名があがる。あかねのかつての恋人であり、高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が町に帰ってくる…。時を同じくして、あおいの前に、突然“彼”が現れた。“彼”は、しんの。まだあかねと別れる前の、高校時代の姿のままで、13年前の過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。思わぬ再会をきっかけに、次第に、しんのに恋心を抱いていくあおい。一方、13年ぶりに再会を果たすあかねと慎之介。せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。



🔶感想🔶

<評価:S>
視聴2023.9.28

<感想>
ひやぁああああああ良かったぁあああああああ。流石だよ-超平和バスターズ。
興奮してると書けないので、まずはあらすじを書いて落ち着きます。
〝舞台は埼玉県秩父市。高校2年生の主人公相生あおい。姉のあかねと2人暮らし。姉あかねの恋人しんののバンド活動を幼少期に見ていたあおいは高校を卒業後上京し1人でバンドをして生きて行くと決めていた。そんなあおの前に現れたのは高校生姿のしんのだった。しんのが現れた理由は・・・?あおいはどうするのか?〟
っとこんな感じの物語です。
自分はあの花と本作しか見てないが超平和バスターズの作品の印象は、止まってしまった心の時間(とき)にけじめをつけるのがテーマのメインな気がしています。
実際ある事だよね。あの時の後悔や未練。だけどその時の思い出と心の時間は止まったままなのに残酷に時は進んでいく。でも置き去りの未練にどこかやはり捕らわれておりそこに向き合わないと自分も周りも進まない。心の成仏作品が素晴らしいのよね本当に♡
岡田麿里さんの脚本が好きなんだけど好きな理由は、人の腹の底に溜まった欲求や本音や本心、もがき苦しむ思いとか出したくても出せないのをいかに解放してくかを描く所。人ってそんな綺麗に生きてないよね、生きれないよね。本心はこれだよねって納得させられる部分です。

本作の感じたテーマは後悔と恋心。伝えたい事は、夢も思いも後悔するくらいなら諦めるなって事かなと。
人生の後悔の主役は慎之介。誰でも夢は描くもので若ければ若いほどそれは大きく膨らむ。自分の可能性を信じて。だが慎之介には2度挫折が来る。1つめはあかねとの別れ。2つめは思い描いた未来に成らなかった。この2つの内どちらが慎之介にとっての強い後悔なのか。これは、高校時代の自分が思念体としてお堂に現れた事としんのの台詞にあった描いた夢にはあかねが居る事が前提だった事からあかねとの別れが強い後悔と分かる。2つめの挫折は一応プロにはなったのでそれを越える程ではない。
払拭できなかった過去の気持ちを抱えつつ現実と向き合い折り合いを付けて生きて行くしかなかった慎之介の姿がやさぐれたのも仕方ないよね。社会にでると良くも悪くも諦めるのが早くなるもんね。しんのと言う存在は後悔の念ともう一度自分の気持ちと向き合う為の機会とお堂に置き去りになったあかねスペシャルが物にも心が宿ると言われる「付喪神」的な存在と思う。途中あおの思念も関わっているんじゃと考察したけど関係なさそうだねw
慎之介の心としんのはあかねも夢も諦めないと言う事で成仏した。

あかねは後悔があるのか見えにくいけど、多少なりとも慎之介との事には後悔していると思う。それは音楽堂で2人のシーン。慎之介が去った後に涙を見せた。本当は自分だって慎之介の側に居たい、あの時断ってなかったらとかいろんな思いがあったと推察。それをあおが見ていたのもグッとくるよね。
後悔ではないけど、あかねの地元での夢が何なのか考えた時に、あおいの高校卒業までを見届けるって事かなと思った。あかねにとってあおいは、慎之介との未来よりも唯一な家族で大切な妹。両親もいない事から自分しかあおいを守れない。それを見届けるまでは地元から出る事はあかねは考えてないんだろうなと。もう一つはしんのと約束した迎えに来てもらう事かなと。そして注目したいのはおにぎり。あおいを優先していたあかねだけど慎之介が好きだったツナマヨも考えてみようと言う所から外に目を向けあかねも前に進む事が出来た事を示している。そして最後はねエンドロールを見て貰えば解ります!

はい。来ました!もう一つのテーマ恋心。恋愛モンスターは掛かっておりますw
まあ大人2人は、もともと恋人なので、表に出さず諦めきれず抱えた恋心なので置いておきます。
伝えたい事で書いた後悔するくらいなら伝えろは、あおい、つぐの告白で感じました。
あおいの恋から言うと自分はあの幼少期からあおいは自覚していない淡い恋心を抱いていたと思う。これはね、キービジュに記載されているキャッチコピーの
【これはせつなくてふしぎな、二度目の初恋の物語】
二度目なんですよ!慎之介とあかねじゃないのか?って思うけど、あれは二度目じゃなく復縁でなんだかんだ気持ちが一度も切れてない。
1度目は、幼少期。しんのが言った「あおいおまえ将来うちのベースな」と目ん玉スターと言った同じ白目にほくろのある事。この目玉スターは良く出てくるしあおいが唯一しんのとの共通なもの。そしてベースを続けていると言う所から。
幼いから忘れているからの
二度目は、思念体しんのとの出会い。幼少期の自覚無い恋心がベースになるので好きになるのは時間の問題。自分を誉めてくれる年上のお兄さんって惹かれるよね♡反抗期真っ盛りのあおいにとって背中を押してくれるしんのの明るい性格が更に良かったんだろうね!
チカとトイレに行くシーンで自分がしんのが好きだと口走り自分の気持ちを自覚したシーン!最高!からのちゃんとしんのに思いを伝えに行くのは偉い!初めは好きの気持ちがあるのかないのか伺っていたんだけどやっぱり恋してたね~!!しんのと比べられない程姉の事も好きだからめちゃくちゃ苦しいよね。成就すれば消えてしまう事が分かっているし。でも出した答えは素晴らしかった。最後の風があおいに吹くシーンとか泣けるよね。感じ取ったんだよしんのを。しんのも優しいからあおいの気持ちは大事にしつつ出来る範囲の気持ちを返してあげるのも良かった。おでこに息吹きかけるのも、しんのの中ではあおいの位置はあの幼少期でしかないよ!が分かるのも良いような辛いような。初恋とは実る事が少ないと言われるからね。

あかねを助けるためにしんのとあおが飛んだシーンは、しんのがお堂から解放された気持ちとあおの恋心を乗せたのかなと感じた。嬉しい気持ちと言うのはやっぱり飛ぶんだよね。空を飛ぶような思いと言葉もあるように跳ね上がるもんでしょ?wそもそも、しんのの存在自体がフィクションだから人間があんな空なんか飛ぶかよってのは言いっこなしで、しんのの存在込みでその部分はファンタジー。あいみょんの曲とも合っていたね!

正嗣。はい。私大注目キャラでした!!小学生って事だけど両親の離婚もありどこか大人びて達観した子であおいが好き。いつも猪突猛進なあおいを見守っていて、しんのへの気持ちに気が付くシーンとか胸が張り裂けそうだ~!!!!!小学生であの受け止め方は凄い。そして、しんのにあおの事を聞きに行くシーンはカッコ良過ぎ!
『でも俺が就職する頃には10歳行かない程度の年齢差なんてほんの誤差になるでしょ?価値のある男になる』
私が成仏しそうだったwww是非ね、ツグには幸せになって欲しいです。

恋愛もので結構描かれるのが、自暴自棄の男ってとりあえずSEXや浮気で誤魔化そうとするシーンが多くて男性って窮地に追い込まれるとそうなるんか?って思っているw

楽器を取り入れている作品なだけあって、イヤホンして見ていると音の良さが際立って耳が心地いい。ベース音響く。

まず本編に行くまでの企業ロゴの映像が素晴らしい!!
そして背景の作画が狂ってるww(めちゃくちゃ褒めてます)凄くない?なにこれw
綺麗すぎる。写真か実写と間違える。アニメーターさん尊敬です。街頭の陰とか半端ないので是非見てみてください。

秩父のあの橋はもう本当に聖地だよね!!


◆タイトルについて話したい※全て憶測です。
【空の青さを知る人よ】
以下のように考えてみました。
タイトルは慎之介のデビューCDの曲名とあかねの好きな言葉。
「井の中の蛙、大海をしらず__されど空の深さ(青さ)を知る」
この言葉と関わりがあって、慎之介が付けたタイトルだとするとこれはやっぱりあかねの事を指しているなのかなと。
ことわざも秩父の地元(井の中)に残ったあかね(蛙)は慎之介が知った社会(大海)がどんなか知らないけど、妹あおいへの思いの深さ(空の深さ青さ)を知った。って感じなのかな?深さは1つの事を突き詰める事ができると言う意味も含むので、あかねが付けてたノートからも留まった事であおいを深く知る事が出来たに繋がるのかな~と。あおいの名前と青もかかるよね。
それと、慎之介がしんのと口論するシーンもかかっているのかなと。何も知らないガキって台詞がそう思いました。後、しんのが知っただけなので慎之介がそう言う気持ちで書いたかは不明ですが、妹を好きなあかねを好きで良かったと言うしんのの台詞から大切な人を大事に出来るあかねへの思いも乗っているのではないかと思います。
無理矢理こじ付けするとあおのしんのへの思いもずっと思い続けるその人だけをとなると深さになるのかなと。


もう一つキャッチコピーを見つけて
・あおい:知りたかった→あかねの本心。
・あかね:信じたかった→慎之介がした約束
・慎之介:忘れたかった→あかねに別れを告げられた日
・しんの:伝えたかった→自分の本心
それぞれの思いが乗っているんだね。


ところで、音楽フェスはどうなったんだろうか?笑



<声優及びキャラ>
●しんの&慎之介:吉沢亮さん演じるもう一人の主人公。吉沢くん違和感なさ過ぎて上手い!いい声だし。大人と子供の使い分けが出来ていたし、子供のままの慎之介もちょいちょい出てていい感じでした。吉沢亮くん好きだから良かった本当に♡♡
●正道:落合詞さん演じるあかねの同僚で幼馴染。離婚歴あり。少しぽっちゃりで気のいいキャラって当て馬になるよね。報われないな~。好きだからどうにかしてあげたい気持ちも分かるし、自分が進むにも好きな人の恋を応援できる人。性格いいよね。でも結局報われない涙。
●新渡戸:松平健さん演じる演歌歌手。あまり作品の主軸にならないけど、マツケンさんがやるって事で話題は起きてたのかな?wただのたかりやだったwマツケンさんも上手かった!
●チカ:種﨑敦美さん演じるあおいの同級生。女子高生っぽいラフな子。こちらも本筋にはあまり印象を残すキャラではないかったな?

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