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◆作品No.167 龍の歯医者

🔴作品紹介🔴


放送期
2017年2月18日冬-天狗虫偏-
2017年4月  1日春-殺戮虫編-

character
▼龍の歯医者
岸井野ノ子(きしいののこ):清水富美加
ベルナール・オクタビアス(ベル):岡本信彦
悟堂ヨ世夫(リーダー/ごどうよよお):山寺宏一
夏目柴名(なつめしばな):林原めぐみ
有栖川カンネ(ありすがわかんね):名塚佳織
佐藤修三(さとうしゅうぞう):徳本恭敏
家村宗達(いえむらむねたつ):高木渉
▼その他
サルバトール・ブランコ(不死身のブランコ):松尾スズキ
小澤(国軍将校/おざわ):櫻井孝宏
ギレリ:津田健次郎



主題歌
「ぼくらが旅に出る理由」-RINKU



監督
鶴巻和哉
脚本
舞城王太郎、榎戸洋司
キャラデザ
井関修一
アニメーション制作
スタジオカラー



★あらすじ★
彼の国には龍が棲んでいる──神話によれば、古の人々との契約により、龍は人を助け、人は龍を助けるという… 舞台は“龍の国”。主人公は、国の守護神 “龍”を虫歯菌から守る新米・歯医者の野ノ子。隣国との戦争が激化する中、ある日彼女は、龍の歯の上で気絶した敵国の少年兵を見つける。 少年の名はベル。大きな災いの前に龍が起こすと言われる不思議な現象で、巨大な歯の中から生き返ったものだった。自らが置かれた状況に戸惑うベル。そして彼を励まし、彼を龍の歯医者として受け入れる野ノ子。 激しい戦いに巻き込まれながら、二人はやがて自らの運命を受け入れて行くことに…かつてない壮大なスケールで描かれる冒険ファンタジー!


🔶感想🔶

<評価:S>
視聴2023.11.7
●過去視聴済2017.11.23

<感想>
前回見た時も11月で、今回も11月に見ているけど11月に見たくなる何かあるのか?w
見終わりました~!あの・・・激ムズ案件頂戴しました。
これ分かった人いるのかしら?とりあえずあらすじから!

〝龍と契約を交わした龍の国。人々は戦争をしていた。龍には龍の歯医者と言う者たちが居た。新米の野の子はある日龍の歯の中から出て来た少年ベルを助けた。それを切っ掛けに野の子とベルの物語が動き出す。〟

っとこんな本当にさわりの説明ですが、前編後編と別れている作品。
制作会社はあのエヴァンゲリオンを作ったスタジオカラー。そのビックネームもあり期待する人も多かったと思います。私もその一人。
そして、結果的にスタジオカラーっぽいとでも言うのか?いや庵野秀明色とでも言うのか?笑
今回の監督もエヴァの監督の鶴巻和哉氏なので、その答えの出ない謎の雰囲気は見た人は感じ取れたんじゃないかと思う。
つまり。
「解らん!!!」
と言ってしまうとそれで終わってしまうが解らんのよww
いや、ストーリーはあるのでそれは理解できる。でもやっぱり背景が謎のままなので細かい世界設定などは解らない。これは考察しようがあるのか?ないのか?w
原作が舞城王太郎氏で私の好きな作品ID:INVADEDの脚本された方なので、作中に出てくる言葉やものに何かヒントがあるんじゃないかと調べたんだけど、繋がらなくて・・・
本当に困ってしまったwイドの時はワードに関しての繋がりを勝手に考察出来たんだけど今回は本当に難しくて、でも何かありそうで・・っと言い訳の前置きが長くなってしまう笑。

まず素直に面白いか面白くないかで話すと個人的には面白かったです。
完全に人の感情に関するお話なので各キャラクターの思いを楽しみました。
ただ背景の謎が分からないので、これも賛否が分かれてしまう作品だと思います。
意味わかんない、つまらないやエヴァとの比較などされやすいと思います。
何となくエヴァなども人の感情をメインにしてあるので、「感情は解らない」これが正解なのかなと。ハッキリしたものもあれば自分が何を感じ考え抱えるのか不明確なものの方が多い。それを表しているのかと感じている。
正体がはっきり分かるものでは無くて見てる側に
「んで?おまえはどう感じて、何を思って、どう捉えたんだ?それが答えだよ」
っと言われている様な。。
明確な答えなんか求めるな。人それぞれだろうが感情思考ってのはみたいなね!笑
制作統括で庵野秀明さん参加してるのもあってだからなのか、宮崎駿イズムみたいなのを感じる。

スタジオカラーが初めて挑むテーマ「限りある生(あるいは死)と向き合うこと」として制作しているので、生と死をどういう風に捉えるのか。どのキャラを通して見るのか。そこを楽しむ作品だと思います。
結構多く取り扱われるテーマで、生きるとは?死ぬとは?の問いかけで、これもじっくり考えると答えとしてはその人次第に行き着く。なので見た人がどう感じたかがやはり答え何だと思います。
解り易い対比は、死ぬ運命を受け入れるのか受け入れないのか。そして何をもって生きている事になるのかと言う部分。
野の子始めとする歯医者達は自分の死ぬ時を知っておりそれを受け入れている。対してベルや柴名は死ぬ事への抵抗を見せる。
「生きるって長生きする事が目的なの?」と言う野の子の台詞。
印象的な言葉で、長く生きても【活きる】がない人生は死んでいるのと同じと事の表れで短い生でも自分が【活きる】を感じ堪能すれば死んだ時に良かったと思える。
っと綺麗に言えばそうだけれども、修三の最後の言葉「やっぱ死ぬのはつれえな」を聞くと長さも大事なんじゃないかって思う。生命は死なない様に働くのが基本だと思うので生死の受入って自分が自分の人生を納得した時だけ出来るのかなと。。。
ベルは仲間から命を奪われているので納得してないだろうし、もっと生きてしたかった事もあるだろう。だからベルが生に拘るのも理解できる。柴名も決められた人生ではなく恋をした事で謳歌したかった消化できない心の表れでこれも理解できる。生に執着する事は生命としてごく自然な事。そこに何か理由や綺麗事を付けたがるのは人間らしい発想だなと思いました。
野の子は歯医者になった理由もごはんを毎日食べれる事だったり、大きな目標が有ったりではないけど試験で自分の人生の終わりを受け入れた事で蘇りを成功させた。歯医者って死人なのか生きている人なのか解らないけど、作中で納得してない事がない。だからあのセリフを言えたのかなと思う。生死は人生の環境・背景で感じ方がだいぶ変わると感じました。

始めの方にも書きましたが、背景や世界設定の謎が多いので謎についてはそっちに記載します。(答えは出ないですww)

作画が水墨というか水彩画というかふんわりしていて綺麗だった。冒頭の戦艦などの細やかな部分も凄い!!

かなり難しい作品でしたが、哲学のような時間を楽しめました♡


★謎★
殆ど謎の世界なので、謎・疑問ばかりになってしまいました。ですが考察しても答えは出て来なくハテナで終わりましたwww
・龍とは何なのか?
→花垣ヤヅカ王ペトワムサ。一回で聞き取れないw名前の意味あるのかなって思い調べたけど、花垣は恐らく日本酒の名前。これは感なんだけど、舞城王太郎氏がお酒の名前を付けてる作品があるからそれかなって。福井のお酒ね!あと清龍神社があってそこに龍が入っている。そこも関係しているのかな?ヤヅカは長いと言う意味。ペトワムサは調べたけど解らなかったwwwペトがおりこうさん?ワムサはハムサでイスラムの邪視から身を守るための護符とかそんな感じの所?かなと思ったけど関係ないよねww
・舞台は龍の国は日本か?
→恐らく日本かなと思う。野の子とベルが地上に降り国軍に助けられたシーンで止まった家屋が古民家のようだったもんね!
・何故歯医者で弱点が歯だったのか?
→これが一番謎だった!歯は自分で治癒出来ないので他者の力を借りないとならない。自分で治せない所から弱点になると考えた。人もなんだかんだ人の力を借りないと生きていけない。それを表したのが歯なのかなと思った。そして歯の中は異空間?、異次元、あの世や自分の心が繁栄されるような場所なんだろう。死人が通る場所でもある。歯の脇に出る遺品は死んだ時と同じであの世には物質てきなものは何も持っていけないを表している。
シバナの心の反映が映るのを見ても歯の中では自分の人生や思い残し、思いとかが走馬灯のように流れているのかもしれない。歯の中から聞こえる笑い声とののこは言ったけどベルには叫び声に聞こえていたのかも。野の子とは生死の見方が違うんだろうね
・龍の上の社と坊主たちは何なのか?
→この人たちも気になる。龍側の者なのか?そもそも人間なのか?ブランコに撃たれても生き返っているし。謎だ。これは解らんw。
・唯一力が弱くならない親知らずはどう抜けたのか?
→もともと抜けてたのか?親不知って要らない歯だから?元々力も影響していない設定なのか?
・歯医者は死人なのか?以前からいる者達はどの位いるのか?
→これも謎というか、野の子の試験のシーンで一旦死んでる感じもないから生きてる人間が試験を受けて歯に入る事で死人になるのか?ベルみたいなのだけが蘇りと言うのか?今までどれくらい続いている事なのか?試験の合格が自分の人生と死を受け入れた人が歯医者になれる。これもなんでかなって思ったけど受け入れない人は柴名のように反乱分子の可能性があるからなのかなと感じた。龍としては歯医者として働いてほしいからね。
・虫歯とは人の負の感情を餌にしているのか?
→最後のベルの台詞で、『虫歯菌が人の思いの残りカスだとすると何かに感動した時の気持ちもやはり龍の虫歯の原因になるのだろうか?』って部分でやはり虫歯は人の感情が元になっているのは分かる。ただベルの台詞からでも感動の気持ちもそうなるのかは不明だね。最後の殺戮虫は柴名の後悔や天狗虫や人生への恨みだから負の感情が大元なのかもね。宮崎イズムは殺戮虫のシーンに感じた。龍がししがみでね。
・後半の記者はなんなのか?
→違う世界戦なのかと思ったけど、龍もいたから歯医者と龍を追っているのかな?
・何故戦争していたの?
→そもそも戦争の理由は何なの?1000年前から契約していたみたいね。まあ領土とか覇権とかそんな感じ?冒頭の戦いはどのくらいの話なのか?同じ世界線なのか?
・ののこの運命が変わった理由。
→これは分からなくて・・・。最初はベルだと思ったんだけど。違うようだし。最初の戦艦で最後に生き残った彼なのかな?ののこがベルの髪の色を好きだと言うのはキタルキワへの覚悟?野の子は死ぬのを見ていたけど、ベルはベルで自分の死を見ていたのか?知ってて野の子を守ったのか?ここはもう少し解り易くしてほしかったかな~。


<声優及びキャラ>
・山ちゃんとめぐさんでスタジオカラーってもうエヴァじゃんw
●野の子:清水富美加さん演じる本作の主人公。兎に角ごはん大好き。歯医者の仕事に誇りをもっており、ベルを助けた人。野の子は自分で歯医者になると決めて来たから自分の死を受け入れており龍の歯医者に選ばれた人。性格はさばさばしており少し鈍感。主人公だけどこうして文字に起こすとエピソードが無い。
●ベル:岡本信彦さん演じる蘇りした敵国の軍医。実際の主人公はベルだったのかなって思う。ベルが蘇りに選ばれた理由ってなんだろと考えて、ベルの復讐の相手ブランコは最終的に敵国の力に成っている龍の力を弱める事が目的でその原動力になっていた親知らずを奪う事だった。そのブランコを止められるのがベルだと龍も分かっていて蘇りさせたんだろう。最後殺意でブランコは虫歯に殺されるけどベルも復讐できたし野の子との出会いで生きる意味や恋も出来たのかもしれない。最後はやはり死んだのかな?優しい人だから龍が選んだ。ただ自分の死を受け入れてないので歯医者として選んだのではないと思う。
●柴名:林原めぐみさん演じるベテラン歯医者。本編のもう一人の主役。悪役なのかと思ったらそうではないね。柴名は一緒に歯医者として働いていた武本に恋をしていた。両想いだったのかな?前回の天狗虫の襲来で25人の犠牲者の一人だった武本。柴名はそう見せていなかったけど深部では武本を蘇らそうとあの行動に出たんだね。心から逢いたくて触れたくて。その感情があのキスなんだと思う。あれはエロスとかで無くて求める想いの表れだと思う。ただあの演技を出来る林原さんが本当に凄い。歯医者としてはもう戻るか分からないけどまだ刻印が消えてないからいつか戻るといいね。柴名としては好きな人がいない人生に生きる意味を見いだせなかったんだろうね。
●悟堂:山寺宏一さん演じる先輩歯医者。リーダー。いつも冷静に見ている。勇敢だね~と口癖のように言う。これは抗うとか動くとかそう言う行動自体に贈っているのかなと。悟堂も受け入れているから抗う気持ちが分からないような分かるような感じなのかな?案外あっさりしている。
●コボルト:松尾スズキさん演じるセペルダーナの傭兵。本作のラスボス。コボルトの存在と無敵な理由を考えたんだけど、何かにつけてラッキーな人っている。その力なのかも。そしてここまで生き延びたのは最後にベルとの対決の為に生きていたのかもしれないね。これが運命なのかも。最後ベルに放つ台詞で歯医者と敗者が掛かっていると思った。

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