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◆作品No.198 オッドタクシー -ODDTAXI-

🔴作品紹介🔴

放送期
2021年4月5日 春

character
小戸川宏(セイウチ/おどかわ ひろし):花江夏樹
▼剛力医院
白川美保(アルパァ/しらかわ みほ):飯田里穂
剛力歩(ゴリラ/ごうりき あゆむ):木村良平
▼ミステリーキッス
二階堂ルイ(トイプードル/にかいどう ルイ):三森すずこ
市村しほ(三毛猫/いちむら しほ):小泉萌香
三矢ユキ、和田垣さくら(黒猫/みつや、わだがき):村上まなつ
山本冬樹(MG/キツネ/やまもと ふゆき):古川慎
▼大門兄弟
大門堅志郎(兄/ミーアキャット/だいもん けんしろう):昴生(ミキ)
大門幸志郎(弟/ミーアキャット/だいもん こうしろう):亜生(ミキ)
▼お笑い芸人
●ホモサピエンス
柴垣健介(イノシシ/しばがき けんすけ):ユースケ(ダイアン)
馬場敦也(ウマ/ばば あつや):津田篤宏(ダイアン)
●煩悩イルミネーション
福本大地(パンダ/ふくもと だいち):高井佳佑(ガーリィレコード)
近藤繁之(ヒョウ/こんどう しげゆき):フェニックス(ガーリィレコード)
▼黒田組
溝口恭平(ドブ、ゲラダヒヒ/みぞぐち きょうへい):浜田賢二
黒田茂(マレーバク/くろだ しげる):黒田崇矢
▼街の人柿花英二(シロテナガザル/かきはな えいじ):山口勝平
樺沢太一(コビトカバ/かばさわ たいち):たかし(トレンディエンジェル)
原田タエ子(カンガルー/はらだ タエこ):村上知子(森三中)
長嶋聡(キリン/ながしま さとし):高杉真宙
今井旬(スカンク/いまい しゅん):酒井広大
笑風亭呑楽(マンドリル/しょうふうてい どんらく):大塚芳忠
女子高生(仮称)、三矢ユキ(黒猫/みつや): 鬼頭明里
田中一(ピューマ/たなか はじめ):斉藤壮馬
矢野治人(ヤマアラシ/やの はるひと):METEOR
関口東吾(シロクマ/せきぐち とうご):堀井茶渡
花音(ネコ/かのん):汐宮あまね
玲奈(ウサギ/れな):神楽千歌
佐藤(モグラ/さとう): 虎島貴明

オープニングテーマ
「ODDTAXI」-スカートとPUNPEE
エンディングテーマ
「シュガーレス・キッス」-三森すずこ

監督
木下 麦(P.I.C.S.)
脚本
此元和津也(P.I.C.S. management)
キャラデザ
木下麦・中山裕美
アニメーション制作
P.I.C.S. × OLM

★あらすじ★
お客さん、どちらまで?見慣れた街のはずなのに、この街は少しなにかが違う気がする。平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、高校からの同級生、柿花ぐらい。 彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、街のゴロツキ・ドブ、売出し中のアイドル・ミステリーキッス…何でも無いはずの人々の会話は、やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。



🔶感想🔶

<評価:S+>
視聴2024.5.17

<感想>
見終わりました~!!ぶぉおおおおおおおお!!叫びが止まらないわ。
すんごいっす!!
ではざっくりあらすじ

〝町のタクシー運転手小戸川宏。屁理屈のちょっと変わり者。今日もお客を乗せ走る。そんな日常からある少女の失踪事件をきっかけに小戸川の日常が変わって行く。。〟

ちょっと待ってください。叫びが止まらないのは、「彼方のアストラ」以来だ。
1クールでの完全伏線回収作品と言う意味です。
評価はめっちゃくちゃx10面白い。
見終わった後の映画を見たような感激と高揚感、満足感は半端ない。
凄いね~。これしかもアニメオリジナルなのです!!
アニオリでこのクオリティは感動だわ。
久々にミステリー裏社会群像劇の作品見たな。何が良いって内容が結構重い。でも登場人物が可愛らしい動物で緩和されてるのが凄いなって!内容知らないで、デザだけで見るとそんな感じしないもんね。
でもこれにも意味がある。まさに点と点が線になってやがて面になる。伏線回収も緻密に計算されていて、これはみんな裏切られたんじゃ無いかと。。
細かく何度も見ないと見逃す伏線もあるので、何度でも見た方がよりうまみが分かる気がします。
他の方の感想みますと、映画、小説、漫画、映画の入場特典に至るまで様々な媒体から作品の真実にたどり着けるそうです。私はアニメしか見ていないのでそれ以上の話は分からないですが、あの終わりの続きが分かるのかもしれないですね!!
終わり方も、「ええええええ!!え?・・・爆撃に面白いし最後こぉおっわ!!!!」ってなりますよ笑))

今回脚本をされた漫画家の此元 和津也(このもと かづや)さんの組み立てが素晴らしい。P.I.C.Sが企画した元のだったら多分全然違った雰囲気の作品になってたと思う。タクシーという閉鎖空間での繰り広げられる会話。そこから物語が進行していく。キャラとキャラのやり取りとかつい口を滑らしやすいからこそミステリーにもってこいだよねー!すばらい!

ダイアン好きだからこんなに登場回数多くて嬉しかった!自然体のユースケ氏良い感じ。ミキも声当てした事あって上手いし芸人さん器用だよね!M-1に瓜二つだったし ww
雰囲気もだけど、本当の芸人のラジオとか面白いしハイセンス系だなこれ。

何を書いてもネタバレになるので、兎に角見て欲しいです。(※でもネタバレ書いてしまいますが、すみません。)
人の感情が交差する作品でもあるので本当に楽しかった!!!!

※ここからネタバレです。本作に関しては作品を先に見てください。

<感じた伝えたい事・テーマ>
今回感じたテーマは、「自分の弱さと向き合う」です。
◆テーマ:自分の弱さと向き合う。
・本作は、殺人事件のミステリーだけじゃなくて社会の闇が散りばめられている。
■家庭環境といじめのトラウマを持つ小戸川。
■学歴、収入格差で見栄を張り借金までつくり嘘を付く柿花。
■大衆に認めてもらいたい、バズりたい大学生樺沢。
■借金の為、裏社会の人間と繋がってしまいストックホルム症候群の看護師白川。
■売れない芸人で互いの目指す先が違うホモサピエンス
■街のチンピラでボスへの上納金を争うドブ、矢野、関口
■あらゆる手で売れる事を夢見るアイドル、ミステリーキッスとマネージャー山本
■裏社会と繋がる警察の大門兄弟

各キャラクターの背景を見ると、心の弱さや闇が見えてくる。それが引き起こす取り返しのつかない事件や出来事。マイナスが引き寄せる負の力。人より劣ると言うのは誰しも嬉しい事ではない。劣等感は卑屈にもなる。だからこそ自分の心の弱さと本音に向き合う事、弱い自分を認める事の大切さを感じた。

特に刺さったのがドブの台詞だった。
ド:おまえその程度の正義感でいきがってたのか?覚悟もはなっからないだろ?
樺:注目されたかった。皆に認めて貰いたかった。
ド:自己肯定感が低いんだ。自分に自信はないが自己愛は人一倍強い。
樺:注目される前の自分は好きじゃないけど、注目されるようになってからも自分の事好きになれなし、でも気持ち良くて。でも怖いし。俺はこんな自分を嫌いで死んでしまいたいと。
ド:自分に対する極端な嫌悪。そう言う所が自己愛が強いって言ってんだ。普通の奴ならそこまで自分に興味ない。不特定多数じゃなく自分が信じれる尊敬できるメンター(指導者、助言者)を探せ。そうすればぶれない。それが難しいなら自己承認。兎に角自分で自分を認めてやることだ。

人はやはり多かれ少なかれ承認欲求があるし、人から認められる事は嬉しいし、認められたい。樺澤の様に後戻りできなくなる人も実際いたりする。だからこそドブの自分の信じるものからの認めが重要なんだと。いじめられていた小戸川も柿花や金剛の様な気の置ける仲間達が側にいる事で苦手から解放された。そんな人たちに認められることや大切にする事が大事だなと思った。

<気になった事(良し悪し)>
・1話目の金剛の質問。「俺は何に見える?」これは最後まで見て最後にもこの質問が来る。最初に伏線は出されていた。何気ない会話なので何にも気にしていなかったけど、最後まで見て何故あの質問だったのかが分かる。凄いな~。全然忘れてたもん。他の事件が凄すぎてw

・小戸川の知覚障害で人間が動物に見えていたって事は、逆も事も起きている可能性はあった。小戸川の家にいた黒猫は動物以外に見えていたのかもしれない。話しかけていた会話から人間に接する様な台詞だったし。田中に追われていた時に出て来た白猫も猫じゃなくて現実は人間だったのかもしれない。

・悪人とされてる人たちにもルールってもんがあって、そんなの関係ない人らの方がやる事も発想もはエグイ。

<謎、疑問>
◆結局小戸川はユキを乗せたのか?
→結果的にユキは載せていなかった。小戸川が乗せたのは和田垣さくらだった。最後にさくらが小戸川のタクシーを見つけ乗ったのも自分が映っているのと自分の顔を知ってるから。あの最後ホラーすぎる。そう桜と山本が乗った日。携帯を後部座席に挟んでいた。少し前のシーンで田中から携帯を受け取るシーンがある。そこからGPSに変わった経緯は分からない。

<タイトルについて>※全て憶測です。
【ODDTAXI】オッドタクシー
以下のように考えてみました。
ドブの作戦名で出て来たタイトル。ドブは『ODDってのは2つの片方って意味だ。どっちが欠けてもこの作戦は成功しない。』と言っている。下記のODDの意味からすると一人じゃ出来ない事や奇妙な変わったって意味なのかなと思う。奇数タクシーよりは奇妙なタクシーがしっくりくる。

・ODD → 主に3つの意味がある。 1つ目は、「奇数」を意味し、2つ目は、「奇妙な」や「変わった」といった意味で、3つ目は、「余りの」や「いくつかの」を意味する。
語源は「奇数」に由来しており、そこから冒頭の「奇数の」「片方だけの」といった意味につながっている。 なぜ奇数が奇妙な数字になるかというと、人間の体が左右対称になっていて腕や足や眼が二つであることに起因しているという説が有力。 そこから、2で割り切れない(余りが出るもの)が奇数と呼ばれるようになったと言われている。いつもとは少し違う感じというか、しっくりこないものが残る違和感のようなニュアンスもある。

<映像、音楽>
・OPいいですね~!!スローチルって感じの曲調でお洒落感駄々漏れw作画も絵本みたいでGOOD!
・作画は綺麗でした。動物と人間の差があまりなくて良いキャラデザだった♡

<声優及びキャラ>
・今回は芸人さんが多く使われていて、自然な感じで皆さん良かった。大門兄弟も関西弁じゃないミキは大変だったとインタビューの書いてあった。どちらも上手でした。今回花江君が小戸川の声でどんな感じか楽しみで、低めの花江君もGOOD!!
・山口勝平さんが演じた柿花が嘘つきってのも何か某キャラを想像させられるww
・矢野を演じたMETEORさん。ラッパーで声にも特徴があって癖になって行く。韻を踏みながら台詞を言うの凄いね!!メテオさんじゃないと演じられないね!!


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