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アカデミー賞が発表されましたね!

『ドライブ・マイ・カー』が、見事、国際長編映画賞を受賞!
作品賞も・・・と、ちょっと期待してましたが、いやいやノミネートされただけでも十分スゴすぎることですよね。

今回のアカデミー賞は、ウィル・スミスのビンタ話がやたらニュースとかで取り上げられて、そこはもういいよ~って個人的には思っております。
(ビンタする方も悪いけど、脱毛症の人を壇上でネタにする芸人もどうかと・・・)

脱・白人&男性至上主義が、年々色濃くなっているアカデミー賞。

助演女優賞を受賞したアリアナ・デボーズは性的少数者クィアを公表する有色人種。

また、助演男優賞を受賞したトロイ・コッツァーはろう者で、そのときに受賞者を発表したのが韓国女優のユン・ヨジョン。

人種も、国も、言葉も超えて、素晴らしい映画は素晴らしい。
素晴らしい演技は素晴らしい。

そうなると、「パラサイト 半地下の家族」の作品賞受賞の時にも話題になりましたが、もはや国際長編映画賞の意味とは・・・w
受賞者がボーダーレスになることで、旧システムでカテゴライズされた賞も今後ゆらいでいくかもしれませんね。(もはや女性・男性の区別もなくなってしまうかも?)

今後のアカデミー賞がどうなっていくのか、ますます注目ですね!



余談ですが、手話を見ると、私は阿部広太郎さんの『心をつかむ超言葉術』の一節を思い出します。

かつて阿部さんが聴覚をテーマにしたイベントを企画していたときのこと、手話や筆談でのコミュニケーションに対し、阿部さんが「言葉を使わないってことですね」と発言すると、監修として参加していた聴覚障害の方に「阿部さん、手話も言葉ですよ」と指摘された。そんなエピソードがこの本に掲載されています。

発話だけが言葉じゃない。
そのことを、『ドライブ・マイ・カー』でも、このアカデミー賞の受賞式でも、心から感じられた次第です。


ちなみに『ドライブ・マイ・カー』受賞をうけて、濱口監督はこう語っていらっしゃいます。

準備に時間をかけて作ることができた。
それによってこういう結果が得られていることは言いたい。

時間をかける意志さえ合えば、せき立てられるように仕事をしなくても済むし、お互いをリスペクトする環境も生まれやすいと思う。これは映画界だけに限らないことで、『このことに価値があるんじゃないか』と思うことを時間をかけてやる、ということができたら、それは今より少し幸せなことなんじゃないか。と思う。
そういう実例だととらえていただけたらありがたいと思っています。

情報もトレンドも、大量に消費され、秒単位で更新されていく昨今。
あらためて「時間をかける」ことの大切さを教えてくれる作品でもあります。

濱口監督は「休みたい」とも語っていたので、次回作に出会えるのは、まだだいぶ先かもw?

次回作まで、ゆ〜っくり楽しみに待ちたいと思います!

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