新しい一日

私は時々考える。
今生きている人生が本物なのだろうか、実は長い夢を見ているのではないのかと。
時々この不思議な“何か”が私を夢中にさせる。

自分を取り巻く環境はずっとこのままなのかと、ずっとこの狭い虫籠のような小さな小さな人生から抜け出せないのだろうかと長いこと考える。こんな時、空は私にとってまるで蓋のようだ。抜け出せない、逃げ出せない。しかしここでハっとふと我に返る。

長い間、そしてこれからもそうだろう。人類は生きる意味を見出そうとする。歴史を辿ってみても人類は如何なる時でもそれを見つけようとする。

生きる意味を見失って、自分の命の尊さ、価値を見失ってしまう時だってある。でもそんな時はいつだって未来の自分、幸せな自分を想像して辛いこと、嫌なことをグッと堪える。これが正解なのかは誰もわからない。

幸せになれるという保証付きの切符を持っている訳でもないのに、前に進もうとする。大丈夫今日も強く一歩ずつ前へ進めば大丈夫、とまるで自分に言い聞かせているように。

辛くたって、空が蓋のように思えたって、明日は勝手にやってくる。のこのことずかずかと。ああアラームが鳴っている。鳥の囀りさえ聞こえてくる。ああ朝が私を迎えにやってきたんだ。今日も一日平和に過ごせますように。

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