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私の離婚について


こんばんは。
この note は、無料部分を含めて約15000文字になります。

今日は商売と少し関係がないような話ではありますが。
商売の相談を受けていると、かなりの確率で離婚の話が出てきます。
私に離婚経験があるせいか、離婚相談、特に女性の相談を多く受けるのですが、離婚に踏み切るためのハードルのひとつに「経済的自立」があり、さらにいまの世の中の流れ、お金のためだけじゃなく、自分の人生のために、自分に合った働き方をしたいと思えば、商売をすることと離婚は割と近いところにあったりします。

私は2014年の春に離婚しています。
2023年年末の今から数えると、約10年前。
当時だって離婚は特別珍しいことではなかったですが、それでも今よりは一般的でもなかった気がします。
イクメンという言葉もおそらくまだなく、日本で男性が産休を取るという認識もまだまだ薄かった頃ですから、特に子育て中の女性は、子どもが小さいうちは思うように稼げないから経済的自立が難しく、離婚の気持ちはあっても、そのハードルは今よりもずっと高かったのかもしれません。

当時から、少しずつ離婚に関して相談を受けていました。特に、私と同時期に離婚をした友人の相談にも乗っていたし、その離婚が良い結果になったこともあり、そこから口コミで離婚相談が来るようになりました。そこからなぜか、離婚の相談が途切れることなく続いています。
それだけ、多くなっているんですよね。

先に離婚に対する私の見解を書きますが

結婚生活をしていると、どうしたって何か起きる時は起きる。
浮気なのか、借金なのか、嫁姑問題なのか、性格の不一致なのか、それが起きた時をひとつのスタートと考えて、子どもを含めた当事者全員にとってどうするのが一番良いのか、を考え、結果として離婚に至ることもあるのは、なんも悪いことじゃないと考えています。

もちろん離婚という概念の良い悪いを先に論じるならば、離婚しないのが一番良いのは確かです。
夫婦の関係が良い状態である、に越したことはないし、何も起こっていない状況でネガティブな選択をする理由はないからです。私も離婚したけれど、今だに息子に対して離婚を正当化できるとは思ってもいないです。
では離婚しなければよかったのかというと、そうとも思わない。
たぶんどっちを選んでも、それなりに黒歴史になったんだと思います。私はそもそもそんなに綺麗な人生を歩めているわけじゃない。ただあの時に一番良い選択をしたと今でも思っていて、後悔も1ミリもしていないです。

よく「離婚して後悔する人はいない」と言いますが、同意見です。
でもそれは「それくらい嫌だと感じる人と自分は一緒にいたのだ、だから離れられて後悔がない」ではなく実際は

離婚したら、ただただ新しいスタートを切って前に進むから、別の人生を歩むような状態になる、というのが個人的に近い感覚です。
悩む時間も、過去を振り返っている時間もなくなる。これまでのシングルマザー生活、極めて忙しかったです。
とにかく日々、やることと、未来に向けて考えることが増えるだけでした。それは「悩み」ではなく「案件」ですから、後悔の引き金にはなりませんでした。

この noteは、離婚について書いて欲しいとリクエストをもらったことをきっかけに、私自身についての離婚について書いています。
ただ私のケースは、理由も流れも、ちょっと変わっているパターンかもしれないので、具体的な事例としては参考にならない部分が多いと思います。
離婚理由も一般的(浮気、借金、DV、嫁姑問題など)ではなく、完全に私の個人的な事情で、離婚が成立するまで揉めたりもしていないので、これを読む人が直接参考にできるようなスペックはない可能性が高いです。
元夫の両親と同居していましたが、とても良い人たちで、元夫も良い人で、一般的な家族の問題が出てこないし、不幸な感じもあまりないので、そういうことを求めている場合は、つまらないかもしれません。

また、離婚についてのノウハウ的なことも書いていません。
私が離婚をしたのは10年ほど前ですから、いまと比べて情報だって古いでしょうし、元夫とは揉めたわけでも裁判したわけでもなく、持ち家があったわけでもないので、提供できる内容が薄いからです。

では何を伝えるのかというと、私の離婚についての事実と

離婚するなら「その後も長く幸せであるための離婚をしよう」という考え方です。

離婚は、何か問題が起きて、相手と一緒にやっていける可能性が見えないから決断する、ということが多いかと思うのですが、やはりその相手を嫌いになるとか、憎むという感情になることが多いと思います。
それがなかった私が言うことは説得力がなく、読む人にとって「甘い」みたいな感想になってしまうかもしれないんですけれど、それでも事実として

離婚すると、一馬力で色んなことをこなしていく大変さに直面します。経済的なことはもちろん、子どもがいれば日々の養育に必要な体力と時間の確保。そして将来までそれを全部背負っていく、メンタリティ。
仮に養育する対象がいなくたって、たった一人で人生を歩んでいくのは思った以上に心細いもんです。徐々に年齢も重ねて少しずつ心も体も衰えます。
でも大人になってしまうと、新しく、頼れる人どころか、気のおけない友人すら作るのが難しい。
だから、離婚する前から味方を多く作っておくに越したことはない。
今いる人を取りこぼさない、という環境を離婚前にどれだけ作れるかというのが、離婚後の生活を豊かに幸せに安心できるものにするために、なんといっても大事になると思っています。

それはカンタンに言うと、養育費を気持ちよく払ってもらうためにどう離婚すれば良いか、みたいなことです。
何かあった時に連絡して「応援してるよー」って話を聞いてくれる人ではなく、そういう人もいた方がいいけれど、具体的に、物理的に、つまりお金と、いざという時の人力を確保するのが

身もふたもない話だけれど、結局、メンタルの安定にもつながる。
そしてそれは離婚前に準備しておかないといけない。
事情によっては、相手の顔をこれ以上見たくないから別れられたらそれでいいと考える女性も少なくないけれど、それじゃ離婚後が地獄です。
私の知っている人で、ただただ別れることだけをゴールにして懸命に離婚し、養育費は支払われず、日々の生活と生活費の確保に奔走することに精一杯で、その後、子どもの大学進学でまとまったお金が必要になり、学費を工面するために婚活して、相手に不満がありつつも再婚した女性もいます。
相手の給料を差し押さえるのも、義務だから払って!と請求するのも大変な労力ですし、こっちもそんな余裕すらなくなりますから、子どものためのお金は、義務でもあるけれどイヤイヤじゃなくて当たり前の感覚として気持ち良く払って欲しいわけで、それは離婚前に自動化しておきたい。

もちろん事情や個々の性格など色々あって

できないこともあるとしても、それでもできるだけ、敵を作らないで離婚する、これは未来の自分を守ります。
離婚後の人生はとても長いです。

私の場合は子どもが1人ですが、高校を卒業した後、大阪で一人暮らしをしながら専門学校に2年通うという選択をしたので、それだけでも合計で800万円くらいかかりました。借りるとあとが大変(このご時世、先に払うのも大変だけど返済の方がもっと大変)なので、無借金で。これが一番、子育ての山場だったかも。
具体的なアイデアと、味方をフルに活かし、本当に全員で子どもを卒業させました。

ここからは私個人の話と、どういう視点で離婚とその後をやってきたか、離婚に関する友人の話、などです。

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