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そとうんよーの野外水槽②そしてらんちゃんの異変



舟、と呼ばれる大きな水槽に、たくさんの琉金たちがいる。そこに1匹だけいる小さならんちゅう、らんちゃん。

私はその野外水槽の近くを通るたび「やほー金魚ちゃんたち、げんきー?」と声をかけていた。彼らはS氏以外になついてないので、私も仲良くなりたくて、毎日会いに行った。

2021年初冬。ずいぶん寒くなってきて、野外の金魚たちの動きも鈍くなってきた。底の方にみんなで固まってる。なるほど、これが冬眠前のようすなのね。
日中陽がさして暖かくなると、金魚も水面近くまで上がってくるが、S氏はもうエサあげを中止している。水温が下がったところで食べると、金魚が消化不良を起こしやすい。舟には藻が生えているから、そんなのを食べてれば冬を越せるんだそう。

らんちゃんも動きが鈍い。
あ、それはもともとか。でもそこがかわいいんだよ、らんちゃん。


12月になって、朝晩はぐっと冷え込む日が増えた。外水槽の琉金たちは、底で固まって動かなくなった。

1匹だけいるらんちゅうの、らんちゃん。この頃から、ときどき転覆するようになった。お腹を上にして水面近くを漂ってるのを見たときは、ぎょっとした。まさか…と思って近づくと、エラと口を動かしているから、生きてはいる。昼間の暖かいときには、ちゃんと泳いでいる姿をみることもできた。

心配だなー、らんちゃん。このまま冬を越せるといいんだけど。

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