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はじめに

はじめに、というほどのことでもないのだけれど。

私は考えることが趣味といえるほど、頭のなかで生きている節がある。
考えるといっても、その思考は現実味や具体性を持ったものというより、むしろ夢想に近いものといって良い。

からだで生きる実感よりも、あたまで、あたまでもない、瞳の裏の、そのもっと奥のほうで揺蕩う時間に、ずっと生きた心地がしている。

そうして頭に浮かんだものを言葉にすることで、現実を生きる自分のかたちをなんとか保ってきたようなところがある。

だから改めて、あるいは遅ればせながら、ここをノートがわりに、「イマココ」を生きる自分の輪郭を掘り起こして、なぞってみたいと思う。

いつだって自分を知りたくて生きているのだと痛感せずにはいられない、三十路目前の夜。

描いてみたら思わぬものが浮かび上がるかも。
そんな浅はかな期待も抱えながら、気ままに描き遊びたい。

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