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山田君 不動産で世を渡る(プロになる)※宮城県松島のホテルで大失敗VOL1

日本三景といえば厳島神社、天橋立、松島である。日本人ならこの場所をコンプリートした人も数多いのではないだろうか。
松島は宮城県に位置し、仙台から仙石線に乗り換え、たしか45分ぐらいだったと思う。
行ったことない人も松尾芭蕉の奥の細道で「ああ松島や」ってあまりの絶景で歌った句は有名である。
当時の観光客は年間360万人ぐらいで、徐々に減少していた。原因は温泉がないので通過点の名所といったところである。また日本三景であることに何の努力もしないでこれくらいの観光客が訪れることに保守的になってしまったことがあげられる。リピートが少ないのである。若い人はまず面白くない。昭和のまんま。

松島海岸の駅を降りて、観光船乗り場に向かって歩いていくと左側に観光地特有のお土産屋さんが軒を連ねている。その先の右側に有名な五大堂がある。海岸から突き出た小さな島に伊達政宗が創った神社で松島のシンボル的な存在である。ちなみ五大堂の観光時間は5分もあれば十分な感じの俺。その五大堂の目の前に五大堂観光ホテルがあった。

最盛期は修学旅行生なども利用したホテルであったが、年々の観光客の減少と平成初期のバブル崩壊のうねりを受け倒産してしまった。
倒産後しばらくして東京の中華料理屋が買い取った。おそらく再生させようと思い購入し、ホテルの一室に建築士を置いていた。
このホテルは松島のなかの1等地にあり、年間360万人の観光客、用途地域は商業地域で容積率は400%でとても魅力的に映った。

東京のデスクにいた俺に信託銀行から松島のホテルが売りに出ていると連絡が入った。ちょっと疲れ気味だった俺は久々に観光に行ってみたい気分になった。出張申請を行い、物件調査の名目で俺は松島に1泊2日で出かけた。


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