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製造現場×Tableau DATAsaber挑戦記Vol.3

今回は製造現場におけるデータ分析活用の現状と課題、またそれに対してDATAsaberとしてどう立ち向うべきかを書いてみました。私自身まだDATAsaberに認定されたわけではなくあくまでも「その視点で見たとき」を想像して書いていますのでご承知おきください。

志半ばで倒れる可能性もございます…

ご注意!! あくまでも私が所属する組織をイメージして書いております。すべての製造現場が同じようなレベルだとは思っていません。その点をご理解いただいたうえでお読みいただければ幸いです。

製造現場におけるデータ分析活用の現状と課題

1.新しいことや物に対して否定的

新しいものや事を導入しようとするときは、効果よりもリスクを重く見る傾向が強い。とくにトップダウンで降りてきたものに対してはそれが強く働く。
しかしそれは現場だけが悪いのではなく、導入したい側も目的やリスクに対しての構えを共有できていないなどの原因があると考えられる。

実例
・Tableauによる品質関連データの一元化
いままで現場単位で集計していた品質関連データを、Tableau serverを使用して一元化を図る取り組みとして導入。効果として会社レベルでの情報共有やリアルタイム更新による対応の迅速化などを掲げてスタート

・現場で浸透しない理由
①工数の増加
今まで紙ベースで手書きによるデータ入力を行っていたが、タブレットによる入力と入力項目の増加に伴い工数が増加。
データ入力については精度を落とせないため現在は既存の方法ですべてのデータを手描き入力しつつ、タブレット入力もするため二重の工数が発生している。結果データの精度も落ちるという悪循環。
②取り組みに対しての説明が不十分
現場においてはタブレットを使用してデータ入力することしか伝えられていない。Tableau severも閲覧できない。
Tableau serverの閲覧権限は管理職以上に付与されているが閲覧している者は
現時点で少ない。
Tableau=品質データ関連データ一元化 という認識を持っている。

2.情報を得ることに対して工数増

品質の情報を網羅的に確認しようとしたとき以下のような手番となる。

・他課からの情報(メール)⇒自課(転送)⇒係(転送)⇒班(必要事項のみ口頭)⇒現場作業者

・自課の情報(メール)⇒係(転送)⇒班(必要事項のみ口頭)⇒現場作業者

必要な情報を読み取るには10~15のファイルを確認しなければならない。しっかり読み取ろうとすれば約30分必要
このような状況が影響し情報について係まではある程度共有できるが班レベルまでおりてくると認識度が低下するという事態を招いている。これにより目標値を知らない班などが存在してしまう。

3.データの整理ができていない

製造現場のデータ量は極めて多い。有効に活用すれば様々な効果を見いだせる可能性が高いが整理ができていないしプロセスの無駄も多い。

整理されていない事例
・統一されていない書式
・無造作にコピーされどれが最新かわからない
・ほしいときにすぐに手に入らない

プロセスの無駄の事例
・手書き⇒PC入力⇒報告用資料作成⇒展開
・紙資料保存(PC保存あり)
・情報伝達系のメール件数が多い
・報告のためだけに作成された資料が散乱

課題に対して何をする?

1.目的と手段を明確に分ける


先述した「品質関連データの一元化」が浸透しない理由として目的と手段が逆転してしまったことが考えられる。「品質を良くするための活動」のはずが「Tableauを使った活動をするのが目的」という風に現場が捉えてしまった。
にも拘わらず説明が不十分なままスタートしてしまったことで現場に対してやらされ感をもたせてしまったのではないか?

やらなければいけないこと

・原点に立ち返り目的をしっかり共有する
目的そのものや、Tableauって何?のところから改めて説明し共有したうえで課題を抽出し解決していくことから始める。

2.現場に効果を実感してもらう


DX全般に言えることだが、まずは現場に効果を感じてもらえなければ浸透しないと考える。

やらなければいけないこと

・現場における最もわかりやすい効果は工数低減、または働きやすくなったという実感である。そのために必要なことを実行する。

実行例
・情報を得るまでの工数低減
TableauServerに必要な情報をパブリッシュしておいておく。
不要なメール展開を廃止し、欲しいときにすぐに見に行ける環境を構築する。
ダッシュボード3つほどで必要な情報は入手可能。

※過渡期はダッシュボード管理担当者の入力作業が必須

例↓

・プロセスの削減
最初からPCで入力を行い、その後のデータ移植や報告書作成などを廃止
このときの入力項目は現状同等として工数の増加を極力抑える

これらのことをやったうえで本来の目的でもあるデータ分析による品質向上に向けた改善に注力するリソースを生み出す。

最終的にはトップダウンされた「品質関連データの一元化」の取り組みに結びついていくはず!!

3.「データドリブンな組織とは何か?」を議論する


私自身、DATAsaberプログラムに参加するまでTableauってなんだっけ?とかなぜ今データのことが急にクローズアップされたの?と思っていました…
一番重要なのは、そこが腹落ちしていることだと感じています。

やらなければいけないこと

・少しづつ仲間を増やし最終的には「データドリブンな組織」に行きつくように舵を取っていく。

・優先順位として管理職層をターゲットに浸透させるべく議論を展開する。

・品質に限らず、安全や生産性向上の分野においてもTableauを使ったデータ分析をもとにアウトプットを出していく。

・廃れないように工数削減などを織り込んだうえで浸透させていく。

以上のことを踏まえてまずは現場も嬉しいし結果もでました!!といえるような取り組みを仕掛けていきたいと思います!!


90日間のDATAsaberに向けた長い旅路もいよいよ終盤戦です。ここで脱落しないように気を引き締めていかなければ!!
そして90日後はゴールでもありスタートでもあります。
今後の事もここで発信できればと思っておりますので、どうか皆様よろしくお願いいたします。





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