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中国国防相の解任

 昨日、予想されていた通り、中国の李尚福国務委員兼国防部長(国防相)が解任されました。
 ただ、後任が発表されておらず、空席となっているようです。
 当然のように理由など、詳細は発表されていません。

 中共の機関紙では、下のような記事になっています。色を付けた部分が李尚福氏の解任と秦剛前外交部長の国務委員解任を伝えている部分です。
 全くこれだけです。
 日本でもしこんな報道をしたら、…などという野暮な想像をするのは愚かなことですね。民主主義国家で、こんな報道はありえません。

10月25日付解放軍報1面

 これから後任を巡ってさまざまな憶測が流れることでしょう。
 一つ言えるのは、「習近平の立場が危うくなっている」と言う人はたぶん嘘つきです。クリック数を稼ぎたいだけですね。米大統領選の時にさんざん嘘を撒き散らした人がそんな言説を流すことでしょう。
 これまでの経緯を見れば、習近平氏は権力基盤が強く、独裁者であることは間違いありません。
 宮廷内で皇帝の寵愛を争う家臣による足の引っ張り合いが激しくなっていると見るべきでしょう。
 李尚福氏が不正をやっていたと指弾されることになるのでしょうが、汚職が失脚の主たる原因ではないと思います。
 「習近平に指示されたことをやっていなかった」「『習近平に従っていない』と密告された」ということが原因ではないかと私は推測しています。
 後任の国防部長が発表されなかったのは「適任者が見つからなかった」のでしょう。

 普通の国で国防相が不在になると大変なことですが、独裁者にとっては大したことではありますまい。

 それから、軍が不安定になっていることによって、戦争の可能性が下がっているという分析が多いと思いますが、私は逆だと思います。
 独裁者の暴走を止められなくなっているわけですから、要職にいる人は命令を受ければ従うか失脚するかを選択するしかありません。
 かえって戦争の危険性は高まっていると思います。

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