見出し画像

沈む

病室のベッドのうえで
いちにち横たわっていると

この身の重さの沈みから
深く沈んでいくような
感覚になることがある

まるで海の底に
静かに沈んでいくような

でもいやな感じじゃない
むしろここちよい

このまま
ゆっくりと
沈んでいきたくなる

だけど

海のなかからみるみなもは
きらきらしていて
だいすきなひとたちの
わらい声や
はなし声が
聴こえるようだ

だから
わたしは
もうすこし
みなもちかくを

漂っていようとおもう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?