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夜から朝へ

白い病室の中で
夜眠りについてから
何度も目が覚める

最初は真夜中の深い闇の中
静かなとばり
まるでたったひとりの世界のようだ

少し朝方になると
まだ暗くても
もうすぐ朝だ、と
ほっとしたりする

目が覚めるたびに
少しづつ

空気がかわる

色がかわる

音がかわる

気持ちがかわる

だんだんと
光がさし

同じ部屋の中が
違う世界のようになる

そして
朝が来る

あたりまえのような
このうつりかわり

夜から朝へ
闇から光へ
朝から夜へ
光から闇へ

そのとぎれない
時の流れの中で

からだやこころが
微細に変化をしながら

わたしたちの人生は
すすんでいる

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