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「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」十一話感想

11話感想やっていきます。
前回からですが、これと言ったざっくり感想が思いつきませんでした。なので、今回と次回はざっくり感想は無しで。
正直、ここら辺は私が語るほどもなく面白いのので、書きにくいというのが正直なところ。
そんな当たり前な面白さを、語っていこうと思います。

Aパート

体調を崩した雪ノ下雪乃のお見舞いにきた八幡と由比ヶ浜結衣。
体調を心配する由比ヶ浜結衣ですが、雪ノ下雪乃は「問題ない」と突き放します。それに由比ヶ浜結衣が怒りを示す。(ついでに八幡にも)5話で八幡に怒ったように、いつも優しい由比ヶ浜結衣にとって、怒るってことが最大の愛情表現なわけです。現に、これまでの人たちは諭すだけで、誰も雪ノ下雪乃のことをきちんと否定はしていませんでした。

由比ヶ浜結衣は「私とヒッキーを頼って」と雪ノ下雪乃に持ち掛ける。決して”誰か”なんて無責任な言葉は使わず、自分を頼って欲しいと言うところに由比ヶ浜結衣が歩み寄ろうとするのを感じます。
その言葉を雪ノ下雪乃は遮ってお茶の準備をする。ただ、二人が帰ろうとしたとき、雪ノ下雪乃は由比ヶ浜結衣の首のあたりを触り「きっと、いつかあなたを頼るわ」と優しい口調で答えます。
しかし、その姿はとても弱々しく、とてもそれが本心とは思えません。ここに、自分を変えることに葛藤があるものの、由比ヶ浜結衣の優しさには応えたいという気持ちがうかがえる。それに対して由比ヶ浜結衣は、手を重ねることで寄り添う意思をみせます。
このやり取りだけで二人の優しさが十分に伝わってくるんですよ。

その様子を見ていた八幡がモノローグを始める。そのモノローグで八幡は、周りに言われて自分を変えようとするのは間違いだと言っています。まさに、今の雪ノ下雪乃のことです。
そして、「本当に世界を変えるってことを教えてやる」と行動に移ります。

場面は変わり、文化祭のスローガン決め。そこで八幡は相模南にかみつきます。

「~人~ 良く見たら片方楽している文化祭」

もう最高。俺ガイル屈指の名シーン。
八幡の発言力なんてちっぽけなものなんですよね。ただ、そんなちっぽけな人間が矢面に立つことで、サボっていた人たちの闘争心を煽る。
また、八幡はちっぽけな自分を変えようとはせずとも、周りの環境を変えることはできると証明しようとしているわけです。
他の人たちが雪ノ下雪乃に手を差し伸べようとする中、八幡はその行動をもって雪ノ下雪乃に示す。一話で雪ノ下雪乃が否定した八幡は、こうして世界を変えようとしている。あの時世界を変えると言った雪ノ下雪乃はどこに行ったんだ?っていう気持ちがこの行動から伝わってくるんですよ。マジでたまらねぇ。
多くを持たないものが、自分の持てるものの全てを使い大切な人を助ける。これが比企谷八幡という漢ですよ。かっけえ。大好き。持つもの、強いものがただイキリ飛ばすなんてしょうもない。真に男として評価されるべきは八幡みたいな人だと私は思います。

大爆笑する陽乃さんや、説明を促した平塚先生は八幡の行動を理解していますが、他のほとんどの人間には理解されていないので、八幡の作戦は成功といったところでしょう。

委員会は解散となり、教室の外で待っていた雪ノ下雪乃に「誤解は解いた解いた方がいいと思うけど」と話しかけられる。それを八幡は「誤解は解けないだろ、もう解は出てるんだから」と屁理屈で返します。
それに続けて雪ノ下雪乃は「どうでもいいことばかり言い訳して、大事な時は言い訳しないのね」と問うと、八幡は「言い訳なんて意味ねぇよ。人間、大事な時ほど勝手に判断するんだから」とひねくれ自論を持ち出す。

くだらない屁理屈も、妙な説得力がある自論も、一見いつもの八幡に見えます。しかし、口調は重く、視線は下がっている様子から、自身が行った行為に罪悪感を抱いているのでしょう。

そこに「もう一度問い直すしかないわね」と雪ノ下雪乃が言うと、そこから空気が大きく変わります。スローガンのことであれこれ言い合う二人は、まさに以前の二人を見ているよう。その会話の中に、「無理して変わろうとするのが馬鹿らしいように思えてくるわ」と八幡の行動の意図を汲み取ってくれたような発言があるのが分かります。

そして、去り際の雪ノ下雪乃が「また明日」と小さく手を振る。

これこそ八幡が望んだ”変わる”ということなんですよね。
雪ノ下雪乃のぎこちない様子に八幡は笑みをこぼす。雪ノ下雪乃のために行動し、その思いが届いた様子を見て、自分のした行動に意味があったと確認する。この笑みはそんな八幡の安堵の笑みなのかもしれませんね。

Aパート終

Bパート

準備も着々と進み、文化祭本番。
「どこにいるの?客席?」など微笑ましい会話もあり、場面は八幡と由比ヶ浜結衣が受付をするシーン。

八幡に雪ノ下雪乃のことを聞かれた由比ヶ浜結衣はこう答えます、
「ゆきのんのことは待つことにしたの」「待っててもどうしようもない人は待たない」「待たないで、こっちから行くの」

まさに今の雪ノ下雪乃と八幡を表した言葉。由比ヶ浜結衣は、この回で自分へ寄り添おうとする雪ノ下雪乃の姿や、6話や9話で自分と距離をおこうとする八幡の姿を見てきているわけです。そんな由比ヶ浜結衣だからこその言葉。
ただ、この言葉を恋愛的な面で見ると、とても切なく見えてきます。八幡は9話で、自分の性格を変えようとする由比ヶ浜結衣に見守るという意思をみせました。しかし、雪ノ下雪乃の時は手を差し伸べたのです。由比ヶ浜結衣の言葉を使うのならば、由比ヶ浜結衣に対しては「待って」、雪ノ下雪乃に対しては「行った」という事になります。ここで、自分が八幡の思い人として負けていると思ったはずです。だから、このセリフというのは、ヒロインとしての下克上宣言にもなるのではないでしょうか。

そこから、何か良い雰囲気になる八幡と由比ヶ浜結衣。バラ色の空気が流れる中、相模南には不穏な空気が流れる。

Bパート終

最後に

ここら辺の回は言わずもがな素晴らしいので特に言う事も多くないんですよね。逆に書くことに悩んで、投稿が後ろ倒しになってしまいました。

ここまで一話単体で感想を書いてきましたが、13話(番外編)はマジで書くことないので、次回の12話で感想は最後にしようかなと思います。もしかしたら、13話感想に変えて俺ガイル関連の別の記事を書くかも。それについては気分にしようと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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