シンプルで脳科学的に正しい読書法_茂木健一郎 ・共感力が鍛えられるのはフィクション作品、ノンフィクションではダメ ・やさしい本10冊より難しい本1冊 ・速読で情報は得られるが脳の中の別のプロセスは立ち上がらない ・自分の内面にあるものはアウトプットしてみないとわからない
書くことの不純_角幡唯介 ・登山家や冒険家がめざすのは、全能力全体力を駆使して死の瀬戸際まで近づき、そして生還すること ・対象に組みこまれた行為には、対象そのものが憑依し芸術的になる ・生きることとは、何かに触れ、経験し、深く感じいり、心を揺り動かされ、それを誰かに伝えること
むなしさの味わい方_きたやまおさむ ・「むなしい」の語源は「み(身や実、味)なし」 ・「むなしさ」を「はかなさ」として味わうところから文化や芸術が生まれてきた ・「間」はクリエイティブなものを生み出す一方、容易に「魔」にも転換する ・「喪失」を喪失した時代に私たちは生きている
別冊太陽_小泉今日子 Q家族五人でまた集まれたなら何をしてどんなことを話したいですか Aもう集まらなくていいです Q人間以外に生まれ変わるなら A深海魚 Q宝物は A記憶 Qアイドルにとっていちばん大切なこと A希望 Q文章を書く上で大切にしていること Aカッコつけない→(格好)
大江健三郎論_井上隆史 ・「本当ノ事」赤ん坊殺しかつ偽善者→創作活動の根幹 ・一元化できない世界観や解決不可能な矛盾、葛藤、軋轢を、そのまま引き受けて表現するのが世界文学→「水死」 ・「僕」を呪縛する三島の存在を、高さ三十cmほどのちっぽけな存在だと貶める秘かな欲望→血まみれの首
創作者の体感世界_横道誠 ・創作とは自閉スペクトラム症的な営為 ・虚構世界を空想する能力は定型発達者よりも雄渾 ・ジヘイ(自閉スペクトラム症的特性)とアデハデ(ADHD的特性)はどんな人にも分有されている ・「病理」ではなく「モード」 ・自閉スペクトラム症者同士は意思疎通が容易
新海誠論_藤田直哉 ・オタク的なユートピアとアニミズム的なカミの感覚のあった過去を「習合」する ・「セカイ系」的な気質、庵野秀明に共感→自閉スペクトラム症的? ・女性、現実、日本、歴史などを「美化」する傾向 ・縄文的なものが頻出 ・新海誠作品を端的に要約する台詞「大丈夫」
指先から旅をする_藤田真央 ・「音楽を学ぶ以上に幸せなことなどあるのでしょうか」野島稔 ・演奏法としては.イメージ先行型と.楽譜・理論先行型があり、自分は後者→「タコ・イカの世界」と評される ・ゾーンに入る 自分を指揮している感覚。非常に稀 ・三種の神器は加湿器、カイロ、ヒーター
日本語の秘密_川原繁人 ・俵万智 サラダ記念日の素は唐揚げ。元祖「いいね」 ・Mummy-D 今伝えたい言葉にしたい身近にいる人に響かせたいヒップホップ ・山寺宏一 キャラクターというモビルスーツに声で命を吹き込む→ガンダム理論 ・川添愛 今AIを活用できる人はAI不要でできる人
こんな世の中に誰がした_上野千鶴子 ・フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想 ・臨終に立ち会い人のいない死は孤独死ではなく「在宅ひとり死」 ・均等法はネオリベの鴨、総合職は囮のカモ ・男は論理的、女は感情的と言われるが、男は利害で動く →男はロンリー、女は勘定
余白と照応 李禹煥ノート_酒井忠康 ・作品は「無の場所」。余白とは他者との出会いによって開く詩的で批評的で超越的な空間 ・西洋の否定哲学は「虚無」。東洋の肯定哲学は「余白」 ・石は「野放しのまま」の自然、鉄は「飼い慣らされた」自然 ・版画は類似性を持った一枚一枚オリジナルなもの
さとりってなんですか_小出揺子 ・「信じる」ではなく気づく ・他力の信心には主語がない ・シンクロした心身は根源的な喜び ・解決しない問題を煮詰めないで横滑り ・遊園地のベンチですべての光景をにこにこ眺めている ・「ああ、これでいいんだ」という実感→バカボンのパパ
ブッダに学ぶ老いと死_山折哲雄 ・快楽追求と禁欲の二つの極端を避け「中道」を確立すべし ・仏教学、宗教学の研究では気候、風土の違いの理解が重要 ・現世放棄者、遁世者、聖者になった代表的な人物が釈迦 ・「死なない神=高天原の天津神」と「死ぬ神=国津神」 ・「老年的超越」は「ゾーン」
ChatGPT vs.未来のない仕事をする人たち_堀江貴文 ・人類の仕事は「決める・選ぶ・責任をとる」 ・総理の代わりにAIが謝っても意味ない→AI’m sorry ・オチがない会話はツボを押し合う感覚で心地よい ・「一番ほしいものは?」「安楽死」 ・推しが「自分の人生の代行業」
アートをひらく2_東京藝術大学 ・プラトンは厳しい肉体的な修行でイデアに接近できるという考え ・物体に触った後で視覚と触覚が結びつく。脳に直結する嗅覚 ・情報交換は生殖。待ちと積極的なプログラムの二つに偏る→性の発生 ・実用としての美の体系から有用性を引き算した純粋価値が「美」
アートをひらく1_東京藝術大学 ・現代アートは「美」よりも言語が不可欠 ・人間が絵を描くモチベーションの根源は、描いているプロセス、探索することの面白さ ・ウサギとカメの話でカメは負ける勝負に颯爽と登場して自分のためのレースをやっている ・嗅覚には人間の体を「乾かす力」がある