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誕生は日露戦争の真っ只中! 約120年の歴史を持つ長崎大学経済学部を現役生が紹介

こんにちは、【Cho査隊】NKスターズで活動している経済学部2年生のIKEYAMAです。長崎大学経済学部は2025年に120周年を迎えます。卒業生の中には経済界はもちろんのこと、様々な業界の第一線で活躍されている方々がおられます。また、経済学部のある片淵キャンパスの敷地内には歴史を感じるものが沢山あるんです。「魅力的な片淵キャンパスを皆さんにご紹介したい!」ということで経済学部長の宍倉学先生と瓊林会(長崎大学経済学部の同窓会)事務局長の本多正明さんにお話を聞いてきました。

国難の最中、国際的経済人を長崎で育てる

IKEYAMA:長崎大学経済学部は日本で3番目に歴史が古いと知り驚きました。

宍倉学部長:長崎大学経済学部の前身である長崎高等商業学校が開校したのは1905年3月です。当時は全国的に高等商業学校の設立が求められた時代でした。
本多事務局長:1905年3月と言えば日露戦争真っ只中です。2カ月後の5月には対馬沖でロシアのバルチック艦隊と戦闘を繰り広げて日本が勝利するものの、大国相手に負けたら国の未来はないという国難の時代国難の時代でした。そんな時に、当時の政府、国民は長崎に高等商業学校を設ける決断をしたのです。その事実から「日本を背負って世界に羽ばたく経済人を育てる」という国の強い意志を感じます。

宍倉学部長:本多事務局長がおっしゃる通りです。明治維新後、政府は近代国家を築いていく上で世界に進出していこうとしていました。欧米の国々を見て海外との貿易、取引がいかに国を富ませるのか(富国強兵)を学び、経済活動の中枢を担うような人材を育てることが急務であると判断したのでしょう。長崎高等商業学校は東京、神戸に次ぐ3番目の官立商業高等学校として設立されました。長崎は朝鮮半島、中国、東南アジアに面している立地のため、アジアに向けて進出し、経済活動を行おうとしている人材の育成を目指していたのが窺えます。
本多事務局長:国際的な経済人の育成はとても重要視されていたようで、語学においては設立以降数多くの素晴らしい先生が在籍されていたと聞いています。先輩方の中には「英語を学びたい」と思い本学を目指した方もいらしたそうです。
IKEYAMA:開学当時から国際的に活躍できる人材の育成に力を入れていたことに驚きますしたが、現在の教育にもその流れが受け継がれていると感じます。将来、海外で仕事をしていきたいと考えている私にとって、経済学部の手厚い語学教育はとてもありがたく英語習得に向け日々頑張っています。
宍倉学部長:先輩たちに続いて世界に羽ばたけるよう頑張ってくださいね。

学生生活を支えてくれる「瓊林会」と「卒業生」

IKEYAMA:長崎大学の他学部生と話をしていて驚かれるのが、片淵キャンパスで月に1度お弁当が配布されていることです。瓊林会が配布してくださっていると聞きました。いつも楽しみにしていますし美味しく頂いています。

お弁当配布の日には、生協前に長蛇の列ができています。

本多事務局長:春休み夏休みを除く月1回約230個のお弁当を配布しています。喜んでもらえて嬉しいです。
IKEYAMA:なぜお弁当を配布してくださっているのでしょうか?
本多事務局長:きっかけは新型コロナウイルスです。アルバイトができず学生が困っていると知り、後輩の皆さんを元気づけ、喜んでもらえたらと考えお弁当配布を始めました。現在では、アルバイトもできるようになり日常を取り戻しつつありますが、瓊林会と学生との結びつきとして今でも続けています。
IKEYAMA:瓊林会からということは、卒業生の先輩方からの寄付金でお弁当が配布されているということですね。本当にありがとうございます。

瓊林会館には歴代の会長の写真が掲示されています(一般公開していません)

KEYAMA:約120年という長い歴史の中で、瓊林会には多くの著名な先輩方がいらっしゃると聞きました。
宍倉学部長:そうですね。今年1月にお亡くなりになられた福地茂雄氏(アサヒビール株式会社社長・会長、NHK会長等を歴任)は1957年の卒業生です。2001年から7年間は瓊林会会長も務めていただき、長崎大学経済学部と後輩を温かく見守っていただきました。
本多事務局長:現在、瓊林会の会長を務めてくださっている喜多村円会長はTOTO株式会社の代表取締役会長 兼 取締役会議長です。
宍倉学部長:また、TOTO株式会社社長の清田徳明氏、元長崎県知事の中村法道氏など実業分野や行政、経済分野でご活躍されている卒業生が数多くいらっしゃいます。
本多事務局長:本学部卒業生の繋がりはとても強いのも特徴です。社会に出たばかりの卒業生から「第一線でご活躍されている人に『私も長崎大学経済学部の卒業生です』と声をかけられました」といった話もよく聞きます。この卒業生との繋がりを学生の皆さんにも感じてほしいですね。例えば、就職活動をする際に、企業によってはOB・OG訪問ができます。瓊林会にご相談いただければ卒業生を紹介できますので、就職に向けたアドバイスを受けることもできますよ。
IKEYAMA:瓊林会のことがわかって嬉しいですし、イメージが変わりました。就職活動の際に相談したいです。

中編は、片淵キャンパスの歴史的建造物を紹介しています。ぜひ、ご覧ください!

取材日:2024.2.20
記事:IKEYAMA

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