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ドライスタウト 23/11/11 レース展望

東京11R 武蔵野ステークス G3・ダ1600m 57・横山武 

予測オッズ

①(ペリエール)3.0倍、③(ドライスタウト)3.7倍、⑯5.9倍、⑦8.3倍、④⑤10倍、⑫14倍、②28倍、⑬30倍、⑥⑧85倍、以下100倍以上

レース展望(上昇見込めて)

前走、かなり厳しい状態面の中勝ち切ってくれたドライスタウト。陣営は南部杯を目指していたが、結果レモンポップがぶっちぎることになるレースは自重。SNSでは失望の声が出ているが、あの状態の中1週では賢明だっただろう。むしろ、来年のフェブラリーに向けてここを使いたいというコメントの方が気になる。サウジ行かないの?
短期放牧を挟んで入厩。時計、併せを見ても状態面はきっちり上がっているようで、1回使った効果が見て取れる。

斤量設定に笑う馬、再び

さて、今年から斤量規定が変わり、現世代は概ね1キロ増になっていて、58~60キロが珍しくない中、今回は57で挑むことになる。前走Jpn3を勝っているのにである。これは各番組を見ないと載っていない「もう一つの変更」が影響している。

3歳56キロ、4歳以上57キロ
R4.11.12以降G1競走1着馬2キロ増、G2競走1着馬1キロ増
R4.11.11以前G1競走1着馬1キロ増(2歳時成績除く)

JRA競馬番組より

去年がこちら。

3歳55キロ、4歳以上56キロ
R3.11.13以降G1競走1着馬3キロ増、G2競走1着馬2キロ増、G3競走1着馬1キロ増
R3.11.12以前G1競走1着馬2キロ増、G2競走1着馬1キロ増(2歳時成績除く)

JRA競馬番組より

おわかりいただけただろうか。去年に比べ、重賞競走を勝つことによる負担増が1キロずつ減らされ、G3の1キロ増はなくなってしまった。
斤量の一律1キロ増は多く報道されていたが、それ以外にも変更は多くあった。例えば古馬G3では賞金別定が廃止された。そして、いくつかのG3ではグレード別定の計算方法がG2のグレード別定と同じ方法に替わっている。トライアル競走など、何か基準があるのか調べてみたが、特に傾向は見つけられなかった。

これにより恩恵を受ける馬を列挙すると
・ステラヴェローチェ(神戸新聞杯)
・セキフウ(エルムS)
ドライスタウト(オーバルスプリント)
・ペリエール(ユニコーンS)
・レッドルゼル(JBCスプリント)+2→+1

である。
ペリエールやレッドルゼルと変わらないのは確かだが、より実績馬が順当に結果を残すことになりそうだ。

一流騎手の泣き所

今回は戸崎騎手がオメガギネスを優先した結果、ドライスタウトには乗れず(その後オメガギネスは回避)、横山武騎手が乗ることになった。現在関東リーディング、全国3位という実績、エフフォーリア、ソールオリエンスといった馬たちで残してきた結果も含め、トップジョッキーの一人である。
しかし、彼はなぜかJRAのダート重賞での勝利がない。歴代で(0-1-1-16)で、2,3着はどちらも人気より着順が悪い。2桁着順の方が1桁着順より多いほどである。これが芝重賞だと(19-17-19-135)なので歴然とした違いだ。
懸念はシニスターミニスターのコース相性の悪さもある。近1年で東京ダ1600mは(0-4-2-16)。1400mは(7-2-6-17)である。阪神1400mは(2-2-4-15)と芝スタートの問題でもなさそうで、中山1800mは(4-9-6-29)で距離の問題でもない。原因が掴みづらいものではあるが、実際に来年のフェブラリーSはこの舞台なので、気になるデータではある。ちなみに、チャンピオンズCの中京1800mは(3-1-3-18)とこちらもあまり良くない。

ペースより枠とスタート

このレース自体はかなり差し追い込み有利のレースで、実際にレモンポップが昨年ギルデットミラーの強襲に屈している。今回はタイセイサムソンが行き切ったとしても、ヘリオス、Mウズマサ、ペースセッティングあたりは前の方に出てくるだろう。ドライスタウトはペリエール共々その直後になるのではないか。いずれにせよハイペースなうえ、タガノビューティー、レッドルゼルと力のある追い込み馬もそろっている。セキフウも近い位置から脚を伸ばしてくるか。
しかし、ペリエール共々、東京ダ1600で不利と言われる内枠に入った。フェブラリーSでも内に閉じ込められて力を発揮できなかったように、やはり内は割引材料だ。また、前回同様芝スタートがあだになる可能性も考えなければならない。スタートが五分なら、おそらくペリエールより前だろうが、立ち遅れたらペリエールの後ろを狙いに行くのもありか。逃げ勢で計算できそうなのはペースセッティングだが、大外枠に入ったため、中々後ろを狙うのは難しいか。前にケイアイやウズマサがいると詰まる可能性もあり、タイセイサムソンがすぐ前にいるとは考えにくい(間に何かいる)ので、横にマルモリあたりがいて、直線すぐで外に弾き出せるくらいが理想か。ダート適性不明なステラ、カテドラルが横にいる形は避けたい。

いままで、強い4歳世代のトップクラスという位置づけで、世代交代を進める側だったドライスタウト。今回はペリエール、ペースセッティングといった3歳世代の台頭を阻む立場になりそうだ。勢いに乗る相手を叩いて、こちらもまだまだ上があることを示したい。

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