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中川晃教コンサート2023  in Hakuju Hall

12月24日〜26日、中川晃教さんのオリジナルコンサートが開催され、私は初日の公演を鑑賞しました。場所は、ハクジュホールといって代々木公園の近くの会場です。クラシックコンサートも行われる音響環境の素晴しい、落ち着いた佇まいのホールです。写真はホールのロビーに掲げられた絵画。

今回はあっきーのオリジナル曲のみの構成で、シンガーソングライターとしての原点に立ち返るようなセトリでした。そして、この3日間は、あっきーのボーカルと園田涼さんのピアノだけで作り上げる実験的世界というか、歌唱の域を超えた、音楽を用いた身体表現、まるで舞踊の公演をみるようでした。もはや現代芸術と表現しても良いくらい。最上級の意味で、私はお二人から何を見させられてるのだろうと幻惑してしまう、なんとも不思議な感覚におそわれる2時間でした。

素人の私では、およそ文章化することは困難なので、思い付いた言葉をとにかく箇条書きに記します。どうにかこの「唯一無二」を言語化出来れば…。

(感想メモ)
・初日のあっきーの装いは真っ白のスーツ。首元のシルバーのごついチェーンのネックレスがめちゃオシャレ。対してバディを組む園田さんの衣装は黒のシャツとパンツで静謐な印象。

・公演はMC無しのノンストップ、20曲近くを一気に歌い上げるそう。

・1曲目は、園田さんによるインスト「ツァアラトゥストラはかく語りき」このとき園田涼さんが弾いている鍵盤の映像が脳内に飛び込んできた、何故かわからないがこんなことは初めてだ。

・お二人の研ぎ澄まされた集中力が凄すぎてステージ上に引力が発生。完全に引き込まれ息を呑むほどに。

・そんな中でも園田さんは楽しそう。演奏中も時折笑みが…。でも、ピアノ伴奏一本のうえコーラスも、ちょっとスゴすぎないですか??

・曲目毎に表情やリズム、トーンを変幻自在にし、音と戯れるあっきーは音楽そのもの、天才以外の呼び声が思いつかない。

・空気を裂くようなハイトーンから透き通る繊細な歌声まで、あっきーのあらゆる音楽的表現を私は好むけど、全身からエネルギーが強く発せられるソウルフルな歌声は特に好き。こちらにもガツンと響く。

・MC無しのぶっ続けコンサートは、お二人の気迫や遊び心が波のように引いたり満ちたりする。始まりから終わりまで計算された、一連の現代アートと化している。

・何曲も聴いているうち、歌声や存在に神々しさを感じた。芸術の原初は神への供物だったことをあっきーの歌声は説得力をもって示してくれている。

・本編、最後の歌、新曲「幸運の鍵」は天才ゆえの苦悩と、その姿を見守り続ける者へ贈る深く美しい讃歌のようだった。

・アンコールの「I will get your kiss」、全集中して目に耳に焼き付けたつもりだけど、あまりに気持ちがフワついて現実感が伴わず今じゃ夢か幻か、みたいなことになってる。

※進化し続ける天才とは、まさにあっきーのことだとつくづく思った。そして、園田さんは、あっきーの唯一無二の世界を作り上げる事のできる唯一無二の伴走者なのだと実感した。これ、ダジャレじゃなくてね。

2023年の年末を締めくくるにふさわしい素晴らしいコンサートでした。


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