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ブラタモリは、いざ鎌倉建長寺へ

鐘つけば銀杏ちるなり建長寺

2月10日のブラタモリは、鎌倉建長寺でした。NHKではテーマが逸れるので、敢えて避けていましたが、建長寺の鐘には、ある有名句の曰くがあります。夏目漱石が詠んだ冒頭の句、なんか馴染み深い気がしませんか。そう、正岡子規の、

柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺

の先句です(10カ月ぐらい前だったか)。これを指摘したのが、現代の俳人、坪内稔典氏です。夏目漱石は坊ちゃんなど名作で有名ですが、俳句の師匠が親友でもある、正岡子規でした。漱石の作句を松山の勉強会や手紙で添削していました。文豪漱石も俳句では子規の前では弟子でした。漱石は旅途中で、子規に仕送りを頼むなど、信頼し合っていた2人です。子規は確認されているだけでも生涯2万5000句を詠んだと云われており、法隆寺の句もその一つに過ぎません。多く詠む中で、漱石の句が頭の角のどこかに残っていたのかもしれない、というのが、坪内稔典氏の見方です。漱石が師匠にクレームをつけたという記録もありません。2人の交流を現す心温まる2句と言えるでしょう。建長寺のタテカンはやや断定調になっていますが。

今日の学び

巨人は巨人を知る。 
ブラタモリ 鎌倉編

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