智和輪 テキスト

武野紹鴎は、村田珠光からの流れを受け継ぎ、侘び茶にさらなる精神性を取り入れた。当時最高の文化人であった三条西実隆に連歌・和歌を学んだことが、紹鴎に大きな影響を与えた。連歌における「冷え枯れる」という概念を、茶の湯に向き合う心とした。「冷え枯れる」とは、樹木が枯れる初冬の冷え冷えとした空気、そこで感じる清々しく凛とした心持ちを表す言葉。紹鴎は村田珠光の孫弟子にあたる。師匠・珠光が見いだした侘び茶を、紹鴎がさらに洗練させ、弟子である千利休が完成させた。

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