京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

法然は、現代の日本でも多くの信者がいる浄土宗の開祖である。念仏を唱えることで救われるという「専修念仏」の教えを説き、民衆に広く支持された。学識も高く、庶民だけでなく貴族や武士、天皇までもが法然に心酔した。しかしその人生は生易しいものではなく、苦難の連続であった。幼い頃に父を殺害されるが、当時の世の中では異例とも言える仇討ちを戒める遺言を受け取った。この遺言と、父が死の間際に唱えた念仏が法然の人生を決定づけた。そして、人々を救いたいという志を抱き仏門に入り、苦難の日々の中、今日まで残る浄土宗の教えを見出した。

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