人学塾「智和輪」テキスト

「無垢」は、一般的には、まじり気や濁りがなく清浄であること、の意であるが、もとは一切の煩悩から離れた識(意識)を言う仏教語である。煩悩とは、仏教において貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)、すなわち貪りの心・怒りの心・ものの道理を理解しない愚かな心を始めとする種々の妄念を言うが、生身の人間がこれらの煩悩から完全に解き放たれることは難しい。必然的に、無垢あるいは無垢識は仏の境地を表現する言葉として伝えられてきた。人は精神において、まず純粋であることを目指すべきである。

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