脳腫瘍の愛猫との1年間のお話 14

1時間後に検査結果を聞きに行くため病院に戻った。
獣医師が手に書類を持って面談室に入ってきたので急いでメモを取る用意をした。
「べべちゃん、おそらく失明していますね。」
しつめい。失明。。。ショックだった。一緒に生活にしているのにそれは疑ったことがなかった。飼い主失格である。

やはり猫は不調を隠す天才である。失明していても家具の配置は覚えているし、普段の生活には支障がなかったのだろう。

ただ、今になって思い返すと、高いとこで足を踏み外したり、食事皿をひっくり返したり、夜中に私の顔を思い切り踏むなどの異変があったのだが、言われてみれば。。。そうかも?ぐらいの出来事だった。ただ、失明していたならそれらの行動にすべて説明がつくのだ。

その後も獣医師は丁寧にべべの検査結果を説明し、神経伝達の仕組みを説明してくれた。ここは医学的な話になり、私も人に説明できるほどの深い理解をしているとは言い難いため参考程度に読んでほしい。
一例として、べべの手に加えた衝撃がべべの脳にまで伝達されていない可能性があるとの説明があった。やはり脳に何か問題がある可能性が高いという結論が検査によって導き出された。

こうして、MRI検査を受けることとなり、私は同意書にサインをした。
MRI検査の結果は仕事終わりの主人と一緒に聞きに行くことにし、その時にべべを迎えに行くという段取りとなった。

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