浄土真宗とイエス・キリスト1 親鸞も聖書を読んでいた。

「私は実際、浄土真宗西本願寺に行って、この『世尊布施論』について聞いたことがあります。寺の人に、「景教の書物がこの寺に保管されていると、本で読んだのですけれども、それはありますか。見せてもらえないでしょうか」と聞きました。しかし、何人かに聞きましたけれども、「いいえ、そういうものはありません」と言う。

「でも、こうやって写真まで出ているじゃないですか」と、私が持っていた本を見せました。それでも「知らない」と言います。そのうち、私がねばっていると、奥の方から責任者らしいおじいさんが出てきました。

「はい、たしかにあります」

と言ってくれました。「でも、大切にしまわれているものですし、古くて傷みやすい状態なので、普通はお見せしていません」とのことでした。「でも、どうしてもと言われれば、お見せすることもしていますが、それを撮影した写真がありますから、普通はその写真を見ていただいています」と。

それで、写真を見せていただきました。それは私の持っていった本のものと同じでした。こうして、西本願寺に景教の書物があるのは本当だと知ったのです。あの浄土真宗の開祖、親鸞が、これを何時間も読んで学んだということは、私にとっても感慨深いものでした。」

(ケン・ジョセフ著「〔隠された〕十字架の国・日本」徳間書店)より引用。

この人物。ケン ジョセフ ジュニア 氏は、東京都生まれの在日アッシリア系米国人で、景教研究家であり日ユ同祖論研究家。また、千葉大学客員特任教授でもある。

(景教については聖徳太子とイエス・キリスト2の記事で触れているので参考にして下さい)

さて、ジョセフ氏が求めた西本願寺に伝わる宝物「世尊布施論」とはイエス・キリストの『マタイの福音書・山上の垂訓』の漢文訳なのです。漢文で書かれているため、仏典として、また親鸞が学んだため、西本願寺の宝物として保存されてきたのです。

(次回に続く)

マタイによる福音書 5:1-2 新共同訳
イエスはこの群衆を見て、山に登られた。腰を下ろされると、弟子たちが近くに寄って来た。 そこで、イエスは口を開き、教えられた。

親鸞(しんらん、承安3年4月1日 - 弘長2年11月28日 は、鎌倉時代前半から中期にかけての日本の仏教家。親鸞聖人と尊称され、鎌倉仏教の一つ、浄土真宗の宗祖とされる



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