ふつう

「考えすぎ」「きづきはふつうだよ」

よく言われるが、あまり普通だと思えたことがない。普通だと思いたいが、周りの反応がいつもおかしい。それに気が付けるのなら普通なのか。

みんなが思ってるように動けない。相手をイラつかせ、時に憐みの眼を向けられる。イラつかせる相手はたいてい親である。出来損ないで本当に申し訳ない。

声もでかいし、話し始めたら止まらない。話す内容が分かりやすければいいが、残念ながら何を話しているかは周りからわからないらしい。
予定変更ができない。思ったことと違うとその時点でノックアウト。寝坊なぞしたときには叫び、硬直し、動けない。
何よりとろいし、雑。驚くべきことに、改善はできない。対応しかできない。

ただ、大きくなって思ったことがある。たぶん私の周りにいたやつらが異常だということである。つまり、私のふつうを構成していた彼らが異常で、彼らと違う私が「ふつう」という事である。

冒頭のセリフは懇意にしている友達のものである。なるほど、そう考えると確かに私はより人口に膾炙した「ふつう」なのであろう。

そしてそれはまた、彼らにとってはふつうではないのである。

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