【今日記録しているのは歩ではなく之江だが、歩視点でも見えたり共有のような感じで残っているので書き記す】
俺は怪我を負った青年の手当てをしていたが心配停止の状態だった。仮死状態か否かの判断はその場で出来ないでいた。
回復を早めるために仮死状態か否かを調べる為にもポピーと言う花を胸元へと置いた。
あくまで夢の中での花だから、現実には意味が無いぞ。
そして、歩の視点では大きな檻のような物の上にいて一緒に居た男性と話していた。
歩「こっちへ呼ぶ、あの警備員たち。この子が逃げるのにあそこは邪魔。」
男性「そうだな」
歩「あそこにいられたら邪魔、だってあの子たちあの警備員達も食べてしまう、食べても美味しくないし、ダメって言ってる。でも今は食べちゃダメなの分かって無さそう…」
男性「事故の原因も何もかもが私たちのせいにはなるだろうな」
歩「別にいい、元々誰もよく思ってない、僕を。だから僕のせいになれば誰も悲しくないから。それでいい。…声を出すから耳を塞いでて」
男性「私は大丈夫、まだ気にしているのか?」
歩「…うん」
大きく声を出した歩、傍にいた男性と檻の中のものには変化はなく。
機械の犬達と複数人の警備員が来た。
その内2人が胸辺りなどに6の数字が書かれていた。
歩「ねぇ、君たちの所属は…何番?」
警備員1「見ての通り、6だ。さぁ、その檻から離れるんだ。その子は保護の対象なんだ。」
歩「見ても分からない、脱げば分かる」
警備員2「脱がなくても分かるだろ?」
歩「分からない、偽装しようと思えば出来るから服は」
警備員?「お前ただの変態だろ!脱がなくてもどう見てもシックス様だろ!馬鹿なのか?その両目はなんのために着いてんだ?」
歩「表面しか見ない君に馬鹿と言われてもそうですよとしか答えない、僕は無駄な事はしたくないから。実にもならないし…ねぇ、君たちがほんとに6の2人なら脱いで見せてよ」
6の2人の内1人だけ、警備員1だけが服を脱いだ。上着を脱いだだけだったが。
歩「ごめん、分からないや…分かると思ったんだけど…今は不調だ…」
そう告げた瞬間に檻からバサバサと羽ばたく音と男性の「待って!」という声。
しかも飛んで行った方角が先程なんでも食べてしまう子がいると言ってたところ。
檻の中に居た子は何とか男性のおかげで難を逃れたが、羽を片方食われてしまった男性を見た瞬間、歩は無言の怒りでそちらへ一気に移動した。
移動するさなか、エネルギー不足を起こしていた様々な機械に植物の弦を巻き付け、補給していってた。
そして、なんでも食べてしまう子の口に大きな木を差し込んだ後に上部の口を引きちぎり、その子の口の中に入れ
歩「なんでも食べたらダメって言ってるのに、分からないのなら自分のお口食べてなさい。この事故で食べても叱られないとでも思ったのか?」
捕食「:( ;´ロ`;):めんね、めんね…」
歩「鳥は食べちゃダメなの、あの子やこの人はダメ、鳥のお肉はいつもちゃんとあげてる。あれは違うものだよ。人間の体と鳥さんが一緒になってる。食べたらダメ。鳥さんだけ食べるのは」
捕食「( ´・ω・`)めんね…」
歩「ペってして」
捕食「((-ω-。)(。-ω-))フルフル」
歩「ペってしないならお口開けてて、そのまま」
捕食「(´இωஇ`)」
歩「後で取り出すからね、お腹壊してしまうのだから」
そんなやり取りの中聞こえて来た声が
?「ダメだ、息をしてない…結局はあの人が殺したんじゃん…」
歩「ねぇ、あの見つけてもらった人、ダメだったの?」
傍に来た機械の犬に聞いていた。犬は何も言わずただただ傍に座っていた。
歩「ちょっと見てくるから、雛鳥ちゃんを頼むね」
機械の犬「ワンっ!」
瓦礫や怪我をした人や人外、壊れたり故障した機械達の他に場所を感知出来ないようにする電磁波とでも呼ぶか分からない目には見えないもので阻まれながらも運び出された後の所へきた。俺がその場を離れていた時だ。
首に咲く花と胸元に花が添えられていたため泣いてしがみついていた。
歩「ごめんね、ごめん。僕がもっとちゃんと首から逸れるように出来てたら、君は生きてたのに、ごめん、ごめんね。助けに来てくれたと君も彼女も、そう思ったはずなのに、何も出来なかった。何も出来ずに、ごめっ…」
そう伝えながら胸に顔を埋めて、顔を撫でていたがその心臓や肺は静かに動き出していた。
だが、気づいていない。息を吹き返していることに全く気づいてない。
ひたすらただただ謝っていた。
青年「…生きてる…痛いところがない…足を折って、首に刺さったはずなのに…生きてる。そして重い。退け。」
歩「最後の一息じゃない?生きてる?生きた?君…」
青年「勝手に殺さないでくれと言いたいが…半分死んでたよ。なんでか知らないけど泣いてる人の声が聞こえた上に、なんか重かった。死ぬかと思ったというよりむしろ死んでた。あんたが助けてくれて無ければ二度とこっちに帰って来れないだろうな。」
歩「僕はもっとちゃんと、首と壁避けて…」
青年「手はどうした」
歩「あるよ」
青年「違う、俺の首に刺さる深さがギリギリで済んだのはあんたが俺の首をその手で庇ったからだろ。刺さった場所がズレてくれたのも、深さもギリギリ何とかなくらいだったのも、あんたがいなければ俺もあいつもとっくに屍だったんだ。」
歩「平気、治った。」
?「人殺し…」
歩「…」
?「あんたがあの場にいたのは偶然じゃなくて仕組んだんでしょ?あんたみたいなのがいるから、こんなことになった。死ねばいいのに」
歩「…僕は、もう用はないよ。」
機械の犬「わふわふわふっ!!」
歩「ケンタウロス、君はパートナーがいるだろ?どこ行ったんだい?一緒に行動が規則だよ」
ケンタウロス「((ヾ(・д・。)フリフリ」
歩「僕が無事で喜ぶより、2人が生存者で喜ぶんだよ、僕はたまたまだ。」
パートナー「タウロスー!いたいた!」
歩「…」
パートナー「いやー、君がいなければあの場所見つけらんなかったよ。色んな妨害出てたもので捜索も困難だったんだ、そんな中でタウロスが何気ない壁の方に向かって吠えてたから、もしかして?と思って壊したらいたんだから。良かったよー。」
?「何よ、あれは私が壁の方に行ってからっ!」
パートナー「色んな妨害出てたって言ったでしょ、それは君の体から出るそれに対しても同じだよ。タウロスが感知したのは君のでは無いと言い切れる。長年その人と一緒に居たタウロスだから見つけられた。実際他のチーム達もそこを素通りしていたと聞いた。」
?「長年って大袈裟よ。」
青年「何年くらいなんだ?」
パートナー「50年前は既に2人はここに来て20年目って聞いたから70年は軽く経ってるね(´▽`*)アハハ」
?「は?」
パートナー「君らも知ってるようにここは人間の寿命より遥かに長く生きてるものがいる、タウロス達は古生物とか言われてたりしてるんだ、それに今の様にここではそれぞれが人間に擬態しないでも生きてられるのは、50年前の事がきっかけだったし、その人がきっかけだよ。」
?「何それ」
歩「不要な話はする気ない、僕は…もう消えるから安心すればいい」
パートナー「大体の事が分かったんだ、この大きな事故は俺たちやタウロス達古生物とアルーム達は敵対関係だと思い込んだもの達が起こした様だ。協力関係で元々共存してるってのに、信じられなかったんだって今のところ吐いてるそうだよ」
歩「…」
パートナー「相変わらずどうでもいいって感じだ。被害は少ない、死人無しだし、古生物や機械達の怪我とかもそこまで酷くない。君が守りたいのは大切な存在だけってのは知ってるけど、その存在が沢山だからね、結果的には死人が無しですんでる」
歩「人間は嫌い…他人をコントロールして生きていこうとするから、平気で他人を罵倒するから、悪気なかったで済ませようとするから、何より自分は悪くないとしか言わない…だから嫌い。話す必要無い…」
パートナー「ちょっと待って!」
ここで暗転して、目が覚めたら自室らしきところ。
ドアが開いてそこにはケンタウロス(さっきも出てきてる機械の犬)だった。
歩「ケンタウロス、君おやつもらった?あのパートナーから昨日の褒美もらった?あんなに活躍したんだ大好物を沢山もらいなよ…今君だけなら、上げてもいいか。」
犬も人も食べられるジャーキー見たいのを袋ごと持ってきてあげようかと思ったが、すんっとおすまし顔のケンタウロスを見て
歩「そうだね、昨日のは君だけの手柄ではないね、君を信じて壁をぶっ壊したパートナーとの手柄だね。君から渡して一緒に食べな?」
ケンタウロス「((-ω-。)(。-ω-))フルフル」
歩「一緒に行こうって言うのか?」
ケンタウロス「わふっ」
歩「僕は人が苦手だ、話すのも…好きではない…君だってそれがなぜだか知ってるじゃないか…過去の事故だって僕の声のせい。感情も要らないよ、人に関わるだけ傷付けるくらいなら、関わらなければいい。」
ケンタウロス「?」(グイグイ引っ張る)
歩「分かった、分かった。一緒に行くから。でも話はしないよ。メモ書いて貼って渡す。それならいい?」
ケンタウロス「わふっ!」
歩「すぐ書くから待ってて…」
書いて貼って、ケンタウロスのパートナーへ渡した。
パートナー「本当はケンタウロスだけにあげるつもりだったけど、ケンタウロスと君というパートナーがいたからあの人たちは助かった。2人で分けて食べな。…って変わらないなあの人。ほんとに話したがらないなぁ」
ケンタウロス「くぅん…」
パートナー「お前と出会えてパートナーになれたのもあの人のおかげで何一つお礼も返せてないでいるのにな、どうしたらいいんだろうな?」
ケンタウロス「くぅん」
パートナー「怪我とかもあるだろうに完全に回復してないのに動き回ったら危なくないか?あの人。倒れやしないか?昏睡状態で5日間も経ってたの気付いてんのかな?」
ケンタウロス「((-ω-。)(。-ω-))フルフル」
パートナー「あれは気付いてないどころか、一晩寝たって感覚だよな…」
ケンタウロス「わふっ!」
パートナー「その辺で倒れてたら大変だから探そうか」
この辺りで娘のお腹痛えって声で起きた。
なんとも不思議夢だったよ。
俺の絵柄とかになるが、登場してきたのを描いて置こうとおもう。