富士S、菊花賞 レース回顧

富士S

馬場傾向振り返り

4回東京 馬場レベル推移

レース当日、天候:晴れ芝:良でスタートし1日を通して良馬場で開催さ
れました。16日(月)~20日(金)まで降雨は無く、20日(金)に散水作業、17日(火)に芝刈りが行われています。12R 3歳1勝クラス1800Mの走破タイムが1.47.3、標準タイムが1.47.7、当レース走破タイムが1.31.4、標準タイムが1.33.0なので速い時計の出やすい馬場コンディションで、コース内外の極端なバイアスは無かった様に感じました。

ラップタイム振り返り

過去5年平均ラップタイムと今回ラップタイム

走破タイムが1.31.4、前半通過タイムが34.0-45.2-56.7、後半上りタイムが57.4-46.2-34.7ダノンタッチダウンが引っ張るハイペースの中、後方待機組のナミュールレッドモンレーブが直線鋭く伸びてきましたね。走破時計の1.31.4は過去5年でも最も速いタイムでした。先行勢には厳しいレースだったと思います。

騎手、陣営コメント


<ナミュール=1着>モレイラ騎手 強い勝ち方だった。後ろの馬が来ていたけど、馬に余裕があったし、これなら差されないという自信があった。

<レッドモンレーヴ=2着>横山和騎手 休み明けっぽさを残した中で、よく頑張ってくれたと思います。

<ソーヴァリアント=3着>池添騎手 返し馬の感触は良かったです。1歩目は普通に出ましたが、マイルの重賞で流れているので、イメージしていたよりも位置が後ろになりました。直線はナミュールの手応えも見えていましたし、長く脚を使うように乗りましたが、切れ味のある馬にやられてしまいました。この経験が次に生きてくれれば。

<イルーシヴパンサー=4着>岩田望騎手 いつもと違う形の競馬でしたが、よく踏ん張ってくれました。年を重ねて以前ほどのキレは見られないですが、この競馬が次につながれば。

<マテンロウオリオン=5着>田辺騎手 チークピーシズ着用で反応がいいと聞いていましたし、流れに乗れました。追い出しを待つ余裕もあったが、もうひと脚が使えなかった。古馬になって走りが変わってきているのかもしれません。

<エターナルタイム=6着>ルメール騎手 休み明けでマイルの距離だったので、最後は疲れてしまいましたね。でも、この馬は重賞レベルの馬だと思ってます。

<ステラヴェローチェ=7着>M・デムーロ騎手 最初から一生懸命で走りたい気持ちが強かった。リラックスできず、馬が怒りながら走っていました。直線はフワッとして、最後はジリジリと伸びたけど、最後まで頑張ってくれましたね。1回使ったので、次は変わってくれると思います。

<タイムトゥヘヴン=8着>大野騎手 フレッシュな状態でした。直線半ばまでいい手応えでしたが、時計も速かったし、最後は休み明けの分もありました。

<ユニコーンライオン=9着>坂井騎手 マイルでいつもとペースが違った分、脚がたまらなかったです。ただ、ラストまであきらめずに走ってくれました。

<ジャステインスカイ=10着>戸崎騎手 位置も良く、イメージどおりでうまくいったと思ったのですが・・・、最後は伸びなかったというよりも止まってしまった感じ。本来の走りではなかったのかなと思います。

<ダノンタッチダウン=11着>安田隆師 (逃げる競馬になったが)カーッとしてしまったようですし、しかたないですね。厩舎としてはこれがガス抜きになってくれればと思います。

菊花賞

馬場傾向振り返り

2回京都 馬場レベル推移

レース当日、天候:晴れ芝:良でスタート、1日を通して良馬場で開催されました。20日(金)1.5mmの降雨が有り、16日(月)、17日(火)、19日(木)に散水作業、17日(火)に芝刈りが行われています。6R 3歳以上1勝クラス 1600Mの走破タイムが1.32.8、標準タイムが1.34.5、当レース走破タイムが3.03.1、標準タイムが3.05.3前後ですので高速馬場でした。コースの内外でのバイアスも目立たず満遍なく勝ち馬が出ていましたが逃げ、先行が有利だったみたいですね。

ラップタイム振り返り

2016年~2020年平均ラップタイムと今回ラップタイム

走破タイムが3.03.1、前半通過タイムが35.5-47.8-60.4、中間の1000Mが64.1、後半上りタイムが58.6-46.5-34.9、今日の馬場を考えたらスローペースで上り勝負になりました。

騎手、陣営コメント

<ドゥレッツァ=1着>ルメール騎手 勝つことができてすごくうれしい。ゴールした後(自身の)テンションが高かったね。長距離はロスなく走ることが大切ね。だから、自分のリズムで冷静に、マイペースで運ぼうと思った。2000メートル以上で、絶対にG1レベルで戦える馬です。

<タスティエーラ=2着>モレイラ騎手 すごくいいリズムだった。直線でも手応えが良く、勝てるかと思ったけど、今日は勝った馬が強かった。

<ソールオリエンス=3着>横山武騎手 したい競馬はできた。4コーナーも手応えは良かったが、いつもの爆発力を発揮できなかった。この距離もこなせるけど、ベストではない。

<リビアングラス=4着>坂井騎手 状態はすごく良かったです。折り合いがついてリズム良く運べ、一生懸命走りきってくれました。まだ緩さの残る段階でこれだけ走ってくれました。非常に楽しみな馬です。

<サヴォーナ=5着>池添騎手 1歩目を出てくれないですね。菊花賞はすぐコーナーで、みんなポジションを取りにいくので後ろになりました。一瞬、おっというところがあって、前回がフロックでないところは見せてくれました。

<ハーツコンチェルト=6着>松山騎手 スタートが良くて、出たなりで好位に。上手にレースできましたが、勝負どころで後ろの馬と接触してバランスを崩してしまいました。

<マイネルラウレア=7着>岩田望騎手 最終コーナーで窮屈になって前が狭くなりましたが、最後まで脚を使ってくれました。長い距離の方がいいですね。

<ナイトインロンドン=8着>和田竜騎手 隙をついて上がっていこうとした時に締められて、運がなかったです。それでも直線は脚を使ってくれました。

<ファントムシーフ=9着>武豊騎手 レース自体はいい形で運べました。ちょっと距離が長かったかなという感じでした。

<サトノグランツ=10着>川田騎手 動かし続けてこのポジション(後方集団)。その位置からも、ついていけませんでした。最後まで頑張っています。もう少し時間がたてば、さらにいい馬になると思います。

<ショウナンバシット=11着>デムーロ騎手 一番大事なところで(馬が)集まっていて、いい反応をしてくれなかったですね。直線に向いてからはジリッぽくなりました。

<シーズンリッチ=12着>角田河騎手 いい雰囲気でレースに臨めました。未知の3000メートルで、あれだけの手応えで回ってきたので、本質的に(距離が)長かったです。

<ウインオーディン=13着>三浦騎手 2回の下り坂なので折り合い重視で。前回よりも力みながら走っていました。

<トップナイフ=14着>昆師 スタートする時に膝蓋(しつがい)が外れて、ゲートを出られなくなったから。手術をすれば治るので立て直します。

<ノッキングポイント=15着>北村宏騎手 この距離でも淡々と運べました。4コーナーで前の馬が下がってきて、接触してハミが外れて反応できなかったです。

<ダノントルネード=16着>西村淳騎手 すごくいいスタートでした。いいポジションを取れてやりたい競馬はできました。いい経験になりました。

<パクスオトマニカ=17着>田辺騎手 勝った馬はエンジンが違いました。褒めるしかないですね


※コメントは日刊スポーツさん極ウマプレミアムからの転用


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