今日の俳句 新松子(しんちぢり)

 停留所でバスを待っていると、今年できた緑色の松笠がたくさん付いていた。「ちぢり」の語源は定かでないが、「縮れる」の意の古語という説もある。緑色の鱗片が木質化してくると茶色くなり隙間ができ(松ぼくり)、その間から種が飛ぶらしい。


             バス停の松見上げれば新松子

             一節に四つも着きて新松子

             燐片の深き緑や新松子

             新松子下にはあまた松ぼくり

             やがて飛ぶ種を見たきや新松子

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