[YOMU]リチャード・モーガン「オルタード・カーボン」
リチャード・K・モーガンの小説「オルタード・カーボン」(Altered Carbon)は、サイバーパンクとハードボイルド・ノワールの要素を融合させたSFノベル。この作品は2002年に発表され、注目を集め、2003年にはフィリップ・K・ディック賞を受賞した。
物語は、近未来の世界が舞台。技術が進化し、人間の意識はディスク状の装置に保存され、それを別の身体に移すことが可能となっている。主人公タケシ・コヴァックは、この技術を使った私立探偵であり、富裕層は不老不死のように意識を転送し、続けて生きることができる一方で、社会には格差や犯罪が蔓延している。彼のもとに、長寿富豪のローレンス・バンクロフトが自殺したとされた事件の真相解明を依頼するために訪れる。
「オルタード・カーボン」は、サイバーパンクの特徴であるテクノロジーと社会の進化、身体と意識の関係に焦点を当てつつ、犯罪小説のような要素も含んでいる。暴力的でダークな要素もありつつ、哲学的なテーマや道徳的な葛藤も描かれ、読者に独特で刺激的な体験を提供すると言える。
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