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保育現場の葛藤



月初業務
長く休んだお詫びも兼ねて、複数の部署に様子を見にいく

今回のコロナ感染で休業を余儀なくされた保育も
ようやく再開できており、ほっとした

いつもよりも園児は少なく、確認すると
エッセンシャルワーカー以外は自主的にお休みしてもらって
なんとか回しているとのことだった

大変な時に協力頂けていることに感謝すると同時に
再開が遅くなったのが、職員の勤務控えがあったと聞き
なんとも言えない、複雑な気持ちになった

保育士の仕事は、働く親御さんを支え、子どもの健全な保育を担う
大切な仕事ではあるが、お給料は驚くほど低い
処遇改善加算がついても、仕事内容の割に低すぎる
こんな状態なのだから
自分の命をかけてまで、する仕事では無い
そう思う職員が出ても、なんら不思議はない

使命感や熱い思いだけでは生活できないし
自分の家族は守れない
高額な報酬と身の危険を天秤したら
家族のいる人たちは、自分の身を守る方をとる
これは当たり前のことなのである

ただ、そんな状況の中でも
管理者である保育士と、看護師は出勤していた
この違いは、どう考えれば良いのか、いまだにわからない

統括すべき自分が感染し
後を全て任せた状態の中で起こっていた状況は
現場当事者でしかわからない葛藤があったと思う

こんな状況の中でも仕事を続けようとした職員がいたことは
誇らしく嬉しいけれど、単なる美談にしてはいけないと思う

ホテル療養中のしんどい時に
健康確認をしてくれる看護師さんは、皆優しく、本当に安心できた
療養を支えてくれる職員さんたちの仕事ぶりも
本当に素晴らしかった
この人たちと同じプライドが
保育現場にも、確かに存在していたのだ

職場放棄と言われても
自分の身を守った職員を責める気持ちはない

けれど
自らを奮い立たせて働いた職員への感謝と尊敬は
これからもずっと持ち続けるだろう

人の真価は
危機的状況にこそ見えてくる
今は、そう思う

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