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ひとり親家庭で励んだサッカー選手 | インタビュー記事公開にあたり。


子どもの頃にひとり親家庭や経済的な貧困下で生活し、プロサッカー選手になった選手3人に話を聞きました。

この企画は、これまで4年間の国内活動を通じて、保護者の方々から「自分たちと同じような境遇だったプロ選手たちが子ども時代にどのようにサッカーと向き合っていたのか」、「保護者と子どもがどのように接していたのかを知りたい」など、当事者だった選手の話を聞きたいというリクエストが多く寄せられたことが背景にあります。

子どもの頃に当事者だった小林悠選手(川崎フロンターレ)、 宮澤ひなた選手(マンチェスターユナイテッドWFC)、ポープウィリアム選手(横浜F・マリノス)の3人に相談したところ、みなさん快諾いただき、インタビューを行いました。質問はプライベートに踏み込んだ内容になりましたが、丁寧に対応いただき、ありがとうございました。

私たちがこの企画で実現をしたいことは、選手たちの存在と話を通じて、同じような境遇で今現在サッカーに励む子どもと親御さんの力になることです。

家庭環境を知りながらどのようにサッカーに打ち込んできたのか、用具購入や合宿など費用が掛かることに対しどんなマインドで過ごしていたのか、親子でどうコミュニケーションを取り、保護者はどのように子どもを応援していて、子どもは何をしてもらうことが嬉しかったのかなど、多岐に渡る話を聞きました。
その内容が、日々サッカーに励むご家族を後押しする力や新しい考え方につながり、少しでも役立つものになれば嬉しく思います。

ただ一方で、正直に言うと、企画を公開することへの不安もあります。
選手たちの家族と状況や考え方が異なる場合に、子どもや親御さんがプレッシャーを感じたり、自分を責めたりするようなことにつながりはしないだろうかと。
ご家族それぞれに事情があります。選手たちの家族と考え方が異なることも当然あると思います。インタビューでポープ選手に「保護者の方々に伝えたいことがありますか?」 と質問したところ、数秒の沈黙後に「もう皆さん十分頑張ってますよね」という言葉が返ってきました。私たちも同じ考えです。ご家族に深い敬意を抱いています。
どうか誤解なく、本企画には何か正解・不正解を示すような意図はないことをご理解いただけますと幸いです。ご家族が何か悩んだ時に、力をもらう、不安を和らげる、そんな方向を示すものになれたらと思っています。

企画の構想時から、選手記事のメインの読者は弊会が応援する約400世帯のご家族でした。しかしながら、同じような境遇のご家族は日本にもっといます。サッカー以外のスポーツや文化活動に対象を広げると、その数はさらに多くなります。

これから記事を読む支援者や選手のファン・サポーターのみなさんにお願いがあります。
選手のインタビュー記事がひとり親家庭でサッカーを頑張っている親御さんへ届くように、記事を読んだ後に拡散のご協力をしていただけると幸いです。

願わくば、その際は「○○選手すごい!」、「○○選手立派だ!」という選手評価で止めないでください。選手を含め私たちが伝えたい事は、日本にも経済・社会格差を理由にサッカーをしたくてもできない子どもたちがいて、その状況を変えるために活動をしており、協力者を必要としていることです。

子どもたちがサッカーを楽しみ、夢に挑戦していけるよう、
大人たちで支援と応援の輪を広げていけると嬉しいです。

選手の初回記事は来週公開です。
どうぞお楽しみください!

love.fútbol Japan
代表 加藤遼也

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