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♯005.「美人画報」シリーズ

今の家に引っ越してくる時、持っていた本の殆どを処分しました。持ってきたのは7冊だけ。その中の3冊がこの「美人画報」シリーズです(ちなみに今はまた本が増えています涙)。安野モヨコさんの美容エッセイ。VOCEで連載していたようですが、私は単行本で存在を知りました。しかも発売後だいぶ経ってから。連載で読んでみたかったな。

私の美容好きはこの本から始まりました。だってすごく楽しそうなんだもの!美容本って色々あるけど、ここまで楽しく美容について語ってくれてる本は、私が知る限り他にないです!

この「美人画報」シリーズは1冊目の美人画報、2冊目の美人画報ハイパー、3冊目の美人画報ワンダーがあるのだけど、1冊目で恐る恐る美容道を歩き始め、2冊目は脇目もふらず全力疾走、3冊目で立ち止まり、自分にとっての美容はなんであるかを考える――ちょうどこんな感じの雰囲気に仕上がっていて、美容に限らず何かを求める時の流れにドンピシャな気がします。

誰だって最初は初心者で、始めるには勇気がいる。
ある程度の上達、成長にはそれにのめりこむ時間が必要。
一定のレベルまで到達したら、最後は自分と向き合ってゴールを決める。

勉強も仕事もこんな風に進めていくものじゃないかなーと、私は思うわけです。

発売からだいぶ経っているので、美容のハウツー本としては今では古くなっている情報もあります。古くない情報だとしても、一般人が真似するには難しいものもあります。レビューとかでマイナス評価している人は、そこがネックになっているみたい。

理想の美容師がいるからと海外に飛んでしまうのは、確かに普通のOLには難しいよね。でもそこで「私には無理なので」とか「安野さんは稼いでるから」とシャットアウトしてしまうのは勿体ないと思う。大事なのは同じくらいお金をかけられるかではなく、同じくらいのモチベーションを出せるか、じゃないかな。

贅沢って、自分の身の丈にあったものでいいと思う。私にとっては、時間に追われずスキンケアをするのが贅沢。このあとまた仕事に戻んなきゃなーとか、あーもうこんな時間かよ明日も早いのになーとか考えず、「最近ちょっと乾燥気味かな。クリーム多めに塗っとこう」とか「このフェイスパックいいなあ…リピしちゃうか」とか、スキンケアの事だけを考えられるのが贅沢。そのあとベッドに直行できたら最高!

思えば、こうやってnoteにあれこれ書いているのも、美人画報シリーズの影響があるかもしれません。こんな風に自分の願望や頑張ってる事や頑張れなかった事を書いていきたいなと、初めて読んだ時に思った気がします。多分。

そうそう。
電子書籍でこんなのを見つけました。

書き下ろし含めたベスト版!

もちろん買いましたともー読みましたともー。書き下ろしの着物話がとてもよかったです。私も着物ライフ送ってみたいな~。あと20年したら着物の似合うマダムとかになってないかな(他力本願)。

改めて読み返して、心に残った言葉があるのでここに記録しておきます。

私にとってのおしゃれとは生活の中にちょっとあるもので、それによってうれしくなったり、ちょっと幸せになるもの。

美人画報ベスト

これでいいと思う。おしゃれなんて生きてく上では必要ないもの。でも楽しく生きていく上ではきっと必要になる。つまらなかった日常がちょっと楽しくなったり、昨日よりも笑顔になれる自分ができたり。だから私は今の仕事が好きなんです。