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環境に優しいコンポストトイレ

コンポストトイレは、排泄物をおがくずやそば殻などに含まれる微生物の力によって排泄物を堆肥化することができるトイレのことです。

一般的なトイレは水で排泄物を流す水洗トイレですが、災害時や工事現場など水が使えない場所では水洗トイレが使用できなくなります。

そこで注目されているのが、「コンポストトイレ」です。

そこで今回は、コンポストトイレの仕組みや導入するメリット・デメリットをご紹介いたします。

コンポストトイレとは?仕組みやメリット・デメリット

コンポストとは、生ゴミを微生物の力で分解して堆肥化することで、良質な肥料を作ることができる環境に優しくエコな生ゴミ処理の方法です。

食品ロスにはスーパーやコンビニなどから排出される「事業系食品ロス」と、一般家庭から排出される「家庭系食品ロス」の2つに分けられていて、そのうち46%、約半数が家庭系食品ロスです。

これまで、食品ロスを減らす目的で生ゴミをコンポストで処理することで堆肥化する方法についてご紹介してきましたが、今回は少し視点を変えて排泄物を堆肥化する「コンポストトイレ」について解説していきます。
https://lastmile-lifestyle.okippa.life/archives/2265

コンポストトイレの仕組みと特徴

コンポストトイレは、おがくずやそば殻、杉チップなどに含まれる微生物の力を利用して、コンポストトイレに投入した排泄物を分解することで処理を行います。

コンポストトイレも生ゴミ処理用のコンポストと同じく、微生物の働きを活性化するために「かくはん」が必要になりますが、このかくはんを手動、あるいは自動で行うことで処理槽内の微生物が活性化します。

活性化した微生物の働きで、排泄物を二酸化炭素と水に分解して、その他に排泄物に含まれる窒素やリン、カリウムなどは分解されずに堆肥となります。

気になる大腸菌や寄生虫などですが、排泄物が分解される時にコンポストトイレ内は摂取50℃を超えるためこれらの菌などは死滅しますので、安心してコンポストトイレを使用することができます。
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コンポストトイレのメリットとデメリット

コンポストトイレを導入するメリットは、以下の4つです。

・水がなくてもトイレを使用できる
・汲み取り作業不要
・悪臭が抑えられる
・堆肥を生成できる

コンポストトイレでは微生物の力で排泄物を分解するので、水を使用しないことから災害時や建設現場、山岳地域、離島などで設置が進んでいます。

一方で、以下のデメリットがあります。

・コストがかかる
・1日の使用制限がある
・製品によっては電源確保が必要

建設現場などに設置される仮設トイレと比べると、ランニングコストが高くなる傾向があります。

また、一度に大量の排泄物を投入すると分解しきれないため、悪臭の原因になることから1日の使用制限があるというデメリットがあります。
https://lastmile-lifestyle.okippa.life/archives/2265


コンポストトイレを導入することで、災害時や水が使えない地域で快適にトイレを利用することができ、さらに良質な堆肥を使うことができるので土地に優しいというメリットがあります。

しかし一方で、仮設トイレに比べて導入費用がかかる他に、1日の使用制限がある場合があるなどのデメリットがあるので、コンポストトイレを導入する際はメリットと
デメリットをよく把握して製品を選ぶようにすることが大切だと感じました。