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【 優秀さの多元性 】

周:ゴリゴリビジネスマン(論語の儒教タイプ)と無為思想(老荘思想)が必ずしも背反しているとは思わないが、遠い関係にあるように思います。前者が魅力的であるとは限らない。樫原さんはどう思いますか。

樫原:ミッションを使命と捉えるかコーリングと捉えるかだよね。俺の場合、何かを押していくというより引っ張っていく感覚がある。教育改革という「テーマ」から引っ張られている感覚。

周:最強の主体性は受け身であると聞いたことがあるのですが、まさにそれを体現されている印象です。

樫原:そうかもしれない!俺めちゃその感覚分かる。呼ばれているよね。

話はちょっと変わってしまうけど、やっぱり自分の哲学を持っている方は面白いよね。自分の言語体系・思考体系を持っている人は面白いし、人がついてくるよね。

日本は、キャッチアップの時代は終わっている。自分であるべきを定めて、そこに人を引っ張っていく力のある人が活躍する可能性あるよねと感じる。

周:自分の哲学、大事ですよね。

就活支援をしていて、やりたいことがないと思うならそれはそれでしょうがないじゃんって思います。就活支援をしている学生団体は、情報格差を是正するために動くことはできるが、何らかの正解を示すことはできない。しかし、何かを手伝ってあげたいという思いはある。やりたいことがないと悩んでいる学生に対して何かアドバイスはありますか。

樫原:やりたいことがないことで悩む必要がないよね。会社ってやりたいことをやる場所ではないから。

でも、今食べたいものは分かるでしょ。

情熱ってアウトプットじゃないのかな。ある・する・なるって言うけれども、まずはやってみること。そこで気付く、なる。「生まれてオギャーパッション!」ってないでしょ(笑)。何もしていないときにやりたいことに気付くのは難しいんだよ。

何でもいいからまず一歩踏み出してみよう。一番悪いのは、無関心・無行動。動かすだけでも価値があることだと思うよ。

そもそもだけど、自己認識している自分って正しいのか・フェアなのか。人間は、意外と自分で自分のことを分かっていない。他人を鏡にして自分のことを知ることができる。ただ、いけていない大人を鏡にして変な方向へいってしまう学生もいるよね。

周:生まれてオギャーパッション!、、笑 確かにいないですね、、

就活支援をしてきた中で、優秀な学生とは何か考えた結果、優秀な学生って自分を知って社会を知って自分の戦うフィールドを選択できる学生なんじゃないかと思っているのですが、樫原さんはどう思いますか。

樫原:そうだと思うよ。ただ前提として、優秀さが多元的であることは間違いない。ある会社で最高評価の人がある会社では最低評価ということもある。

その上で学生側に立ったら、自分の優秀さは何かを自覚している方・自己認知と他己認知を一致させることができる方は優秀だと思う。

知性とは、複雑なものを複雑だと捉えること。「今の若者は~」なんて言葉は成り立たないからね。そこがないと暴力的な思考になってしまう。

周:知性とは、複雑なものを複雑だと捉えること、、心に留めておきます。

本日はお忙しい中、インタビューに協力して下さり、本当にありがとうございました!!

【 編集後記 】

最後の編集後記では、
「優秀さの多元性」について考えてみたいと思います。

「優秀さの多元性」:
優秀さは一つの評価軸ではなく色んな評価軸がある事。
戦う土俵も色々あって、自分に適した土俵を選んで、適切に戦える事。

この「優秀さの多元性」を考える時に、2点あると思います。
1:そもそも、土俵を選ぶセンスが必要な事
2:土俵を選ぶ後に、戦う為のスキルや経験が必要な事

 → 最後に、この2点について考えてみたいと思います。

1:そもそも、土俵を選ぶセンスが必要な事
「土俵ってどうやって選ぶの?」っていう問いが思い浮かびます。
これに対して、筆者なりに考えてみたいと思います。

これは、恐らくですが、
「自分なりに情報を集め、考えて、実際に土俵を選んでみる!」
が最適な気がします。

その中で、情報の取り方も分かるし、
失敗や成功を繰り返す中で、情報の取り方や考え方を修正できます。
だからこそ、学生時代に考えて行動することが大事と、
人事の方が良く仰ってるように思います。しかも、リスクゼロなので!


2:土俵を選ぶ後に、戦う為のスキルや経験が必要な事

どんな土俵を選んでも、自分が価値を出す事が求められます。
ちょっと厳しいかもしれませんが、日本以外の国を見てみると、
新卒一括採用なんかしてる国はなく、
どの国でも社会人1年目から即戦力として働ける実力が求められます。

価値のあり方は、十人十色なので言及しませんが、
大学の勉強や研究を誰よりも深める事、社会活動を精一杯やってみる事、
思い切って留学に行ったり、してみる事など考えられると思います。

自分に合った方法で、模索して頂ければ幸いです。



〜樫原さんと出会ったトビタテに敬意を込めて〜

トビタテ留学JAPAN:概要
https://tobitate.mext.go.jp

お世話になったトビタテのクラウドファンディング
https://a-port.asahi.com/projects/tobitate/

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