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【意志がある人が輝くグローバルな時代 】

樫原さん

周:樫原さん、お忙しい中お時間を作って下さり、本当にありがとうございます!色々とお伺いすることができればと思っておりますので、よろしくお願い致します。

樫原:よろしく!

周:さっそくですが、樫原さんのことを詳しく知らない方もいると思いますので、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

樫原:OK。2003年に株式会社リンクアンドモチベーションへ入社した樫原です。就職活動前に、生涯「教育」に携わっていくことを決めていました。ちなみに、自分にとっての理想の「教育」は、「学ぶ側が自発的に学ぶこと」だったので、「学習心理」「学習へのモチベーション」を極めることが大事だと思っていました。

一時は、アカデミックに行くことも考えたんだけど、人・社会の役に立ちたっていることを”即時”に感じていたかったので、「ビジネス」というフィールドを選択し、いまの会社に就職することにしました。

入社後は、希望が通り、学校向けの新規事業に携わることから始まった。
だけど、中々業績が上がらず入社から半年で今の採用事業に配置転換された。「力なき正義は無力」であることをマジで実感したね。

 ただ、「採用」って、「社会で実際にどんな人が活躍しているのか」「活躍のためにどんなことが求められるか」について、現地現物で「研究」できる最良の機会であり、「採用」を極めれば、「教育者」として差別化された強みを獲得できると意味付け(笑)し、頑張りました。

 その後、同期の中では、最年少でマネージャーになり、その過程で、ありがたいことに、何度か、全社MVPを獲得する幸運にも恵まれました。成果をあげることで、一定の自由や裁量をゲットしました。結果として、自分の関心のある「大学教育」に携われるようになった。
 一日の中で、企業に触れ、大学に触れ、学生にも触れる、マルチな日々を送る中で、あることに気づいてしまった。「会社が学生に求めているもの」と「大学や学生が企業に求められていると認識しているもの」に大きなミスマッチ、もっというと「死の谷」があることに・・・。

 そこで、レイズアイという会社(現在のリンクアイ)を立ち上げました。理想的な「大学生教育」をめざして、株式会社リンクアンドモチベーションと株式会社増進会出版社(Z会)と株式会社栄光の3社による合弁会社を2011年に創りました。当時は、人材系と教育系のイノベーションで、相当に斬新だったはず・・・。ただ、あまりに斬新すぎて、提携は1年で終わってしまったのだけど・・・。

 その後は、また採用系の事業に戻り、2014年からは西日本の事業責任者となり、「経営力」を鍛えるとともに、本当に素敵なお客様に多くめぐり合うことができました。そして、2018年からは社長直轄で、まさにオープンイノベーションを起こし、弊社として新たな取り組みを長期×未来視点で創出するポジションについています。

 採用という分野に20年近く携わっていて感じたのは、20数歳の学生でも、それまでの「生き様」や「努力」、「挑戦の多寡」によって「差」がある。厳しいようだけどこれが現実。新卒1年目からトップスピードで頑張るだけの「意欲」と「能力」のある学生も確かにいる。ただ、そのような学生に対して、これまで日本企業、特に大企業は、”一律”で向き合い、全体のボトムはあげつつ、飛び抜けたい学生を抑えてきた現実を多く見てきた。その意味で、ダイバーシティが実現できていないのだよな。イケている学生が企業の「同調圧力」に屈して、個性を失い、ある意味「普通」になってしまう事例を数多く見てきたのだよな。

 最近は、この状況を変革し、特に、若いうちからリスクを取り、トップスピードで駆け抜けたい学生を、ちゃんと活かせる社会にしたいと強く想っているな

周:丁寧な自己紹介、ありがとうございます!自己紹介でもあったように、樫原さんは大学でのキャリア教育や企業の採用支援を通じて数多くの大学生を見てきたと同時に、多数の企業も見てきたと思います。その中で、日本の新卒採用に対して感じる違和感があれば、教えて下さい。

樫原:企業側に対して思うことと学生側に対して思うことを分けて話すね。

まず、企業側に対して思うことは、考えて行動できる主体性が欲しいと言ってはいるが、自ら考えて行動することを求めている職場は想像以上に少ないということ。いいからやれよ!が多いんだよね。そして若者はそれに順応していく。入り口で言われていることと入ってからマネジメント側から言われることに差があるんだよ。

次に、学生側に対して思うことは、彼らは間違えたくないんだよね。貧乏くじを引きたくない・正解があると思っている。何が正解なんだろうと模索する姿勢があるね。

あとは、周りの目だよね。周囲のコミュニティから外れる選択肢を避けがち。みんながいいと思っていることが良いとは限らないんだから、自分で考えればいいんじゃないかなって思うけどね。戦略の基本って差別化じゃん。みんなと同じことやるのがリスクじゃん、この時代。

大企業の採用支援をしてて思うけど、大企業も若者への向き合い方を
ここ数年で考え直している。なかなかその現実が学生には伝わって
いないけど・・・。
自分の意志がある人こそ輝ける時代になってきているね。


【 編集後記 】

今回から複数回に渡って、人材大手企業役員の樫原さんとの対談をします。

その中で、読んでる方が少しでも自分の時間の使い方を考えるキッカケになったり、自分のキャリアを考えるキッカケになれば幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。

早速次回から、「やりたい事をやるのが仕事じゃない」話を特集します。


〜樫原さんと出会ったトビタテに敬意を込めて〜

トビタテ留学JAPAN:概要
https://tobitate.mext.go.jp

お世話になったトビタテのクラウドファンディング
https://a-port.asahi.com/projects/tobitate/

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