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音声燻製 謎のタマゴ 【毎週ショートショートnote】

パプアニューギニアで見つかった謎のタマゴ。正体究明の為、国際生物研究所の宝田教授がIUCNより依頼を受け研究中、新人助手がX線透過装置と間違い電子レンジに検体を投入。チンという音と共にかぐわしい香りと謎の音声が半径500キロにわたり拡散。政府は「美味しそう。今のうちにご飯をかきこんで」と異例の宣言。しかし食後も謎の音声だけは拡散を続け、南半球にまで達した。

WHOも動くが事態の収拾は出来ず、ただその音声が昭和の時代に日本の双子の女性歌手が歌った映画の中の曲に似ているとのネット民の大量ツイートをそのまま発表。

宝田教授は「タマゴはそもそも生ではなく、いわば燻製にされた状態だった。ゆえに加熱により美味しくなった」と言い「謎の音声はその燻製の途中に何らかの方法でタマゴに凝縮されたのではないか」と付け加えた。


3日後、CNNは南海の孤島で巨大な蛾がその羽で煙を送り何かのタマゴを燻し地元民が例の歌を歌いながら食す様子をスクープした。

完 414文字


たらはかにさんの毎週ショートショートの企画、今週のお題「音声燻製」に参加させていただきました。難しすぎるお題に加え、想像力発想力の乏しさが露見する恐怖と戦いながらとりあえず提出!!

今回も読んでいただきましてありがとうございました。他の皆様の作品を毎日熟読し勉強しています。しょーもないコメントを残してしまうことも多々ありますがお許しくださいませ。

『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』

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