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世界はここにある

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初めての長編小説に挑戦中です。 週1~2回UPしています。 ある日謎の子供の集団に遭遇した高山英人。そこから彼は世界の裏側を知ることになり、そして自分自身が密接に関わっていること…
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#長編小説

世界はここにある①

 仕事の帰りにいつも通り抜ける公園がある。 広めの敷地に大きな桜が数本あり芝や花壇の手入…

世界はここにある⑮  三佳篇㈧

 食事の誘いにきた宮根を、辺りの様子を伺いながら部屋に招き入れた三佳は、サツキが『話して…

世界はここにある⑯  三佳篇㈨

 ヒステンブルグの中心部にあるベラギー王宮は、1800年代、オランダの統治下にあった時に作ら…

世界はここにある⑱  三佳篇最終話

 サツキと宮根は銃を向けられたまま部屋の隅に移動をさせられた。 「いやっ! 放して!」 三…

世界はここにある㊺  第三部 

 高山尚人がベラギー王国に保護されてから1年が過ぎようとしていた。彼はナオの行方をフラン…

世界はここにある㊼  第三部 

 1918年から1921年頃、今から100年ほど前に大流行したインフルエンザ、所謂『スペイン風邪』…

世界はここにある㊽  第三部 

 ロセリスト邸の一室でナオはじっと主が来るのを待っていた。 彼が来ればソファには座らず、必ず窓際の古いロッキングチェアに座るだろう。彼はアンティークとはいえ、そう高価ではないマホガニーの椅子が気に入っていた。その椅子に座り窓の外のブナの森を見ながら物思いにふけるのだ。彼が外へ出て行くことはほとんどない。年齢的に足が弱ったせいもあるだろうが問題は他にあった。しかしそれを知り我が事の如く彼をいたわるものはいない。なぜならそれをもう一人の彼が酷く嫌ったからだ。  チャールズ・D・

世界はここにある㊾  第三部 

 ポール・ヴュータンはロイ王子のクローン『ヤン』を世間から隔離していた。ヤンは問題なく成…

世界はここにある51  第三部

 高山はフランツの私邸に車を乗り入れた。ゲートでのチェックはいつもより厳しい感があった。…

世界はここにある52  第三部

  瞼をあけ、僕は明るすぎる照明に目を慣らすのに随分と苦労した。見覚えのある部屋の一室。…