#10 真夜中のヒトリゴト
私の母親は、
若い頃、絵描きを志していました。
某・有名芸大にも通っていたり、
まあまあ飛んだ人だったのです。
感情表現の静と動とか、
伝え方や感性の純粋さとか、
なんだか妖精を見てる気がするなあ、、
って幼心に思いながら育ちました。
もっと擦れてもいいのになあ。
ワガママいっぱいで、
怒って暴れたっていいんだよ?
と。
私はまあまあ短気だったりしたけど、
母は怒るのが苦手でした。
周りの子達は、
「お母さんは怒るから怖い」
と、よく言っていたけれど、
うちの母はいつもニコニコ。
どんなことがあってもニコニコしていた母でしたが、
ある日、
目にしたノートに綴られていた言葉に、
母の全ての想いがぶち込まれていました。
怒り方がわからない
私は一体なんなのか?
と、いうような、ほんの一文。
文字のブレから伝わるエネルギー。
それは芯からの言葉でした。
絵描きを仕事にはしなかったけれど、
バイトで少し描いていたり、
幼い私に描いて見せてくれたり、
今も数枚の絵が手元に残っています。
50代半ばで認知症を発症した母。
家族はバラバラで暮らしているので、
私が一番近くでずっと見守ってきました。
これを苦労とは全く思っていないけれど、
他の人には絶対に踏み込めない領域があると思っています。
(踏み込めるわけねーだろ、馬鹿野郎!)
母はとても可愛い人です。
人が喧嘩をするのを見ると、
自分は関係なくても哀しそうな顔をし、
大好きなお菓子には目がなく、
家族が逢いに行くと、
表情豊かに話しかけようとしてくれます。
(脳梗塞2回、認知症も進行しているため、話せないけれど。。)
速攻で治る薬が出来たら良いのに!!
って思ったまま、
15年くらい経ってしまった!
つい先程、素敵な絵を描く人と
Instagramでお話したので、
ふと書いておこうかなと思いました。
母を想って描いた歌を、
貼り付けておきますね。
(ソロで弾き語りしてますよ)
実は
父にも母にも
似ている私です
二人共
愛してる
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